「いじめられる方に原因はない」というのと「いじめられる方に原因があると言ってはいけない」というのは全く別なことだし,それが言われる目的もまるで異なる。
2014-10-22 10:34:03私に反論のリプを送ってきた人のほとんどは「いじめられる方に原因はない」と主張しているのではなく「(事実かどうかに関わらず)いじめられる方に原因があると言ってはいけない」と言っている。小倉先生も基本的にそうである。
2014-10-22 10:35:41ああ,それは上手な言い方ですね。私は全く「メカニズム原因」のことしか言っていません。 “@naitoasao: @ynabe39 私はメカニズム原因と責任帰属原因を峻別せよと言っています。”
2014-10-22 10:37:03@naitoasao 内藤先生は「被害者が持っている特性のどれかがメカニズム原因としていじめの発生に寄与することはある」と考えてますよね?
2014-10-22 10:42:09@ynabe39 「被害者が持っている特性」と言われるものは、場の特性の側から被害者に焦点化されて見えてくるものでもあります。見え方から、どのように対象を輪郭づけるかは、輪郭づける側の実践的構えによります。同じ蠅でも蛙にとっての蠅と、キャベツにとっての蠅は違いますよね。
2014-10-22 10:48:22@naitoasao そういう観点からも「メカニズム原因としての被害者の特性が誰かの目から見て現前しているからといって被害者の側に責任帰属原因があるわけではない」ということになりますね。
2014-10-22 10:53:33@ynabe39 「メカニズム原因と責任帰属原因を峻別せよ」というメッセージを分かりやすく表現するため、荻上チキさんが鍵をかけ忘れた少年と自転車泥棒のストーリーを考えてくれました。いのうえしんぢさんが素敵な絵を描いてくれましたamazon.co.jp/dp/402250708X/
2014-10-22 10:58:00内藤先生の本にもこういうレビューがついている。「子ども向けに、わかりやすい言葉で書いてあるけれども、当事者の目線ではなく社会学者の視点から発せられる言葉のため、(続く)
2014-10-22 11:02:44(続き)いじめのまっただ中にいる子が読むのはキツイだろうなと思いました。当事者の気持ちを汲んだ温かい視点がプラスされていればよかったのに、と少し残念でした。」
2014-10-22 11:02:58あるいは「分析としてはうなずける点が多いけれど、今いじめの渦中にいる子が読んだら、逆につらくなるだけではないかと感じました。(続く)
2014-10-22 11:03:32(続き)さらに今いじめに加担したり傍観したりしている子も「やっぱりいじめられる側になるとすごくつらそうだ。今のポジションを死守しよう」と思うのではないかと。」
2014-10-22 11:03:49少し不思議なのはこのどちらのレビューも「自分が納得できない」という論点ではなく「いじめられている子どもが読んだら辛いだろう」という論点で内藤先生の本を批判していることだ。
2014-10-22 11:05:19@ynabe39 「メカニズム原因と責任帰属原因を峻別せよ」の例として「鍵をかけ忘れた人が悪いんじゃなくて、盗んだ人が悪いんだ」という比喩がぴったりですが、「鍵をかけ忘れたお前にも原因がある」が少なく「いじめられるお前にも原因がある」が多いという、発話の発生頻度の分布が問題です
2014-10-22 11:05:54@naitoasao それはやはり「悪い点がある人間をいじめることは正当である」と思っている/思いたいし,社会が現実にそれを正当としているからでしょうね。
2014-10-22 11:07:39「盗む」ことには「状況によって正義になる」ことはあまりないが,「いじめる」ことは様々な状況でまさに「正義」として行われているからだと思う。
2014-10-22 11:10:42@ynabe39 こうして、いじめが社会の姿を映し出すのですね。いじめを描き出すことでそこから、社会を変えよう、とか、ここに社会の危険なポイントがあるから注意しましょう、といったメッセージをリアルに発することができる・・・というわけで、私のお仕事になるわけです
2014-10-22 11:11:36@ynabe39 ほんとそのとおり。みなさん「あたりまえ」と信じ込んでいるけど、こんなとんでもない「正義」が蔓延するコワイ状況をよく考えてみましょうね、ということになるわけです
2014-10-22 11:13:04@ynabe39 これは、消毒と麻酔をしてから手術するとか、右翼勢力をドイツ並みに消滅させてから憲法9条を改正するとかといった、条件設定の順序の問題です。メカニズム原因と責任帰属原因が峻別されて混同されないという条件があれば、被害者がメカニズム原因を理解するのは望ましいことです
2014-10-22 11:18:32