satoru79さんによる2010年10冊(専門書除く)

タイトル通り。
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@satoru79

小説はチェコや南米ものを読む事が多く、意味の多彩性が感じられるものが好きでした。一時期のような新書ブームも去り、軽いのは電子書籍で読めたりで、実物書籍全体では玉石混淆の上で「玉」が残っている印象の一年。また、かつてなら為されていないだろう本が邦訳されることが多く、有難かったです。

2010-11-28 20:38:11
@satoru79

⑩『砂の上のあなた』(新潮社)白石一文(著)・・・デビュー作「一瞬の光」は鮮烈でしたが、その後はどうにも同じようなテーマの縮小再生産、カルトや運命論や危ういところに帰着する作品が目立ちがちだった彼が模索の中で、こういう穏やかで繊細な作品に辿りついたのは感慨深かったです。

2010-11-28 20:24:20
@satoru79

⑨『現代ロシアを見る眼~「プーチンの十年」の衝撃』(NHKブックス)木村 汎 (著)、袴田 茂樹 (著)、山内 聡彦 (著)・・・現ロシア政権の動きへの分析の補填、整理をするならこの一冊でもかなり事足りると思います。

2010-11-28 20:17:47
@satoru79

⑧『生物多様性とは何か』 (岩波新書・赤) 井田 徹治 (著)・・・昨今のトレンド・タームである生物多様性に関して多様なデータや各国のレポートなどで丁寧に説明していて、入門書としてもいいです。また、新書という手軽な形を取りながら、十二分に深みのある良書でした。

2010-11-28 20:15:57
@satoru79

⑦『賜物』(河出書房新社)ウラジーミル・ナボコフ (著)、 沼野 充義 (翻訳)・・・ペーパ-バックでは出ていたりしたものの、邦訳版で手が届きやすくなったので取り上げました。彼の最後のロシア語での作品。亡命ロシア青年の詩人を巡る話で、重厚な内容ですが、読後感は悪くないです。

2010-11-28 20:13:57
@satoru79

⑥『暴力 6つの斜めからの省察』(青土社)スラヴォイ・ジジェク (著)、中山徹 (翻訳) ・・・相変わらず、作品ごとにムラが大きいジジェクの中でも、この書はまだ「伝わる」意味があったかな、と。あくまでポスト・キャピタリズムにおける「暴力」を巡ってのパースペクティヴ論として。

2010-11-28 20:11:57
@satoru79

⑤『肥満と飢餓―世界フード・ビジネスの不幸のシステム』(作品社)ラジ・パテル (著)、佐久間 智子(翻訳)・・・所謂、NO LOGO、アンチ・ファストフード系列の反グローバリズム系の本ですが、訳者の手腕もあるのか、ヒステリックな文体でなく、淡々と読めた点が好感。

2010-11-28 20:09:16
@satoru79

③『随想』(新潮社)蓮實 重彦 (著)・・・普通のエッセイ集でしたが、なかなか面白かったです。文体も『反=日本語論』の頃の硬質さが戻ってきている様な気もしました。④『ユングのサウンドトラック』(イーストプレス) 菊地成孔 (著)・・・一気に読めるドライヴ感のある文体は衰えず、と。

2010-11-28 20:07:30
@satoru79

②『「歌」を語る 神経科学から見た音楽・脳・思考・文化 』(ブルース・インターアクションズ)ダニエル・J・レヴィティン (著)、山形浩生(訳)…人と音楽との「共進化」について丁寧に纏めた本で、読み物としても面白かったです。

2010-11-28 20:03:26
@satoru79

今年も専門書以外でも色々と読んだのですが、その中でも個人的に特に印象に残った本を10冊ほど。①『歴史と記憶の抗争―「戦後日本」の現在』 (みすず書房)ハリー・ハルトゥーニアン (著), カツヒコ・マリアノ・エンドウ (翻訳)・・・アメリカの日本学の歴史を見渡すのには良書でした。

2010-11-28 19:59:54