フォロワーさんをイメージした書き出し小説

せっかく書いたのでまとめておく。
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三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@hogiayaomi 夢を見ていた。夢の中で、私は言葉に押し潰されていた。三次元化された言葉の群れが、物理的に私に押しかかってくる。私は「これは夢だ」と気付きながら押し寄せる言葉を見つめていた。そこには世界の秘密が隠されていた。あっ、と思った時には目が覚めていた。

2014-10-23 15:29:21
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@kawaryo0 ある日、何気なく路端の石を蹴飛ばしてみた。秋も深まり、道は黄色い落ち葉で溢れかえっていた。石と共に色褪せた落ち葉が宙に舞った。足を地面に戻すと、自分の手を確認してみた。――何も変わらない。現実とは斯くあるべきだ。青年という生き物は植物にも虫にも変身しないのだ。

2014-10-23 15:38:57
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@tadekui これは、例えばの話。 例えば1年前に首を縦に振っていたら。 例えば3年前にあの場を逃げなかったら。 例えば5年前に一晩中夜の空をみあげていたら。 例えば僕に語るべき物語があったら。 例えば、例えば、例えば、…… #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

2014-10-23 15:50:25
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@sho_youma 「世界の半分をお前にやろう。そのためには日本円にして174億9800万とんで5円を用意しろ。金も女もメガネも思うがままだ。どんな夢でも叶えてやろう」 そう言われたから俺は勇者として旅立つことにした。朝は眩しく、まるで勇者の旅立ちを祝福しているかのようだった。

2014-10-23 15:57:18
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@moderate_cat 鈴の音が鳴った。 ――もう、帰ろうかな。 公園の時計を見ると、とっくに夜の10時を過ぎていた。 でも、家には帰りたくない。家に帰ると……。 大きくため息を吐く。その時に、鈴の音が聞こえた。 びっくりして顔を上げると、そこにいたのは一匹の狐だった。

2014-10-23 16:09:24
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@yuuki__san ――もう一度だけ、もう一度だけ、もう一度だけ、もう一度だけ。 女の声が闇に溶ける。これは、思い出?それとも… ――ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。 ああ、この声は、もしかして。 ――さようなら。 未来の昨日、確かにこの女を殺した。

2014-10-23 16:26:01
ゆうき♦️ @yuuki_sann

@march36rabbit はっ!!…夢か…。くそッ、最近毎日この夢だ…。目覚めると事務所の硬いソファの上だった。そうか、昨日は… ほかの人の読んでもその人のイメージがなんとなく湧いて、すごいなーっておもったよ。ありがとう。

2014-10-24 09:37:30
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@puz_rar こたつで肉まんを食いながら漫画を読んでいると、俺は突然悟った。 何を?神の意志をだ。 俺は神の言葉を世界に伝えなければ、とパソコンのスイッチを入れた。ふと窓の外を見ると、軒先にはつららが3本できていた。3…悪魔の数字だ。敵はすぐそこまでやってきている。

2014-10-23 16:34:31
パズ.rar(ぱずらー) @puz_rar

@march36rabbit 俺はパソコンの電源をすぐに落とした。 冷静になれ。これはもはや期待する手段として機能しないだろう。 仲間――利害が一致すれば敵でも構わない――を見つけなければ。 立ち上がる。視点が変化する。つららの数は5本だ。 全ては、繋がっている。

2014-10-23 16:44:07
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@sakananana 「柘榴はおにぎりの具になりうるのか」 そう問うたの者の、頭のてっぺんと尻尾の先は黒い。 「否、おにぎりの具は天空の翼足る」 片目が潰れたキジトラは、残っている目を細めた。 「天空の翼如何に」「魚に」「魚何処に」「恋に」「恋如何」「夢也」「夢如何」「猫也」

2014-10-23 16:51:21
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@halhilo おおきくなったらかもになりたい。おいしいから。 色褪せ古びた画用紙に、オレンジのクレヨンでそう書かれていた。 封筒の中に同封されていたもう一枚の用紙には「10年前のあなたからの手紙です」と書かれていた。 10年前の僕はこんなに馬鹿だったろうか。

2014-10-23 17:02:11
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@akkycom 事件は会議室で起こってるんじゃない。 事件は……。 「バスジャックだ! 俺の言うとおりに運転しろ!!!」 突然現れた覆面のお #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文 ごめんなさいちゃんとやります

2014-10-23 17:03:16
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@akkycom トレンチコートの襟をなおす。ポケットからスマートフォンを取り出すと、ぎこちない仕草でロックを解除し、メールを呼び出す。確かに今日、この時間だ。 ポケットにスマートフォンをしまうと、すぐに音が鳴り出す。人生とはタイミングが悪いものだ。電話は、待っていないものだった

2014-10-23 17:09:24
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

この後の続きは「あなたの娘をバスジャックしたわ」ではありません

2014-10-23 17:09:40
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@pitty009 一つ、くだらないプライドを持たないこと。 一つ、産まれてきたことを恥じること。 一つ、理不尽でも謝ること。 一つ、私のすべてを許すこと。 買ったばかりの万年筆を、サラサラと滑らせていく。自然と唇がほころぶ。 黒い、赤い、インク。ほんのりと鉄の臭がする。

2014-10-23 17:20:28
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@chidamari ものすごいスピードで去っていく車窓を眺めながら、ぼんやりと物思いに耽りたい。そんな思いを拒むように、甲高い声がする。 「すげえなぁ!あれはなんだ、あれが田んぼか!?」 耳栓を持ってくるんだった。耳栓があれば全てが解決した。せめてもの慰めにイヤホンを耳にさす。

2014-10-23 17:38:19
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@FLIGHT_777 誰かを守るために、力がほしいと思った。 そのために、全てを失うわけにはいかないけれど、ちょっとだけなら失ってもいいものがある。 だから、決意した。 契約しよう。 「俺は、魔法少女に、なる」 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

2014-10-23 17:56:23
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@s_syrup キミのタメに髪を失った。 キミのタメに声を失った。 キミのタメに耳を失った。 キミのタメに目を失った。 キミのタメに心を失った。 そんな本を読んだ。 「それが愛なんだよ」と教えられたので、私はそれが愛だとメモリチップにインプットした。みちっと何かが埋まる音がした

2014-10-23 17:59:33
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@a_masaka こう言ってはなんだけれど、私はそれなりに幸せだ。 それなりの幸せ。平均点。私は飼っていた青い鳥を手放すことにした。青い鳥は青空に溶けて消えた。とたんに大きな箱が運ばれてきた。小さな青い羽根が1枚降ってきた。 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

2014-10-24 08:51:51
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@sarasasol 「そうだなあ、その隠されし密室が鸚鵡の毒で満ちてゐたならば、全ての辻褄が合う。孤独とは唯一の毒であり、唯物論者の幻想だ」と嘯く探偵の眼はどす黒く膿んでいた。今にも腐って零れ落ちそうだ。「先生、今日の解体はどうされますか」助手の少年はシルクハットを被り直す。

2014-10-24 09:02:58
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@mukyunohito 連日の残業で疲れきった身体を引きずって、最終の夜行電車に飛び乗る。仕事帰りのスーツに革靴、荷物は仕事用のカバンだけ。ペットボトルの飲み物を買う隙さえ与えられず、夜行電車は走り出す。ああ、明日の今頃は。 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

2014-10-24 09:06:04
三月さん@とてもえらい @march36rabbit

@shiba_s15 被っている仮面は肌に馴染み、強引に引き剥がせば顔の皮膚ごと剥がれていってしまいそうだ。 「はい」「わかりました」「ふふ、面白い人ですね」 唇から飛び出す柔らかな言葉が、棘を生やして自分に飛びかかってくる。 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文

2014-10-24 09:11:09