「1000人の《In C》」参加報告まとめ

2014年10月26日(日)、九州大学箱崎キャンパス50周年記念講堂にて行われた、テリー・ライリー「In C」誕生50周年記念イベント「1000人の《In C》」参加報告です。
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SAKAI Yasushi @fomalhaut

さて、親愛なる私のTL上の自称変態音楽愛好家諸氏のために、昨日の演奏者100人超によるテリー・ライリー「In C」演奏体験について、記憶が新鮮なうちに記録を残す意味でも、ぼちぼちと語っていこうかと思います。果たして100人を超える人数で「In C」を演奏すると、何が起こるのか。

2014-10-27 21:08:19
SAKAI Yasushi @fomalhaut

まず実際の演奏人数ですが、当日ドタキャンと当日飛び入りがあり、正確なところは主催者のカウントを待たねばなりませんが、約155人前後であったようです。ベルリオーズのクレイジーな某曲や、マーラーの大合唱付き交響曲といった一部の例外を除き、異例の規模であったことは間違いありません。

2014-10-27 21:14:08
SAKAI Yasushi @fomalhaut

パルスには、テリー・ライリー本人とも共演経験があり、日本を代表する打楽器奏者である、高田みどりさんが参加してくださいました。金属系、木製、竹製の3種類6つの打楽器によるC音パルスでした。

2014-10-27 21:16:01
SAKAI Yasushi @fomalhaut

参加楽器は本当に様々。九州大では古楽器の復刻演奏にも取り組んでおられるようで、中世フィドルといった珍しい楽器、和楽器、韓国楽器など、実にバリエーションに富んでいました。参加者の年齢も大人から子どもまで。こうした幅広さが許されるのもIn Cならではでしょう。 #1000人のIn C

2014-10-27 21:20:04
SAKAI Yasushi @fomalhaut

本番前のリハで、パルス担当の高田みどり氏より、いくつかのアドバイスがありました。これは事前に九州地区で何度か実施されたワークショップでも伝えられていた内容だったようです。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:23:13
SAKAI Yasushi @fomalhaut

まず、大人数による「In C」を演奏する上で、「特定の3つのポイントで、全員が合流してユニゾンになること。」という、従来のライリー自身のライナーには書かれていなかった指示事項が追加されました。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:25:48
SAKAI Yasushi @fomalhaut

これはライリー自身が、大人数演奏の場合は特に最近付け加えている事項のようで、大人数による演奏ではお互いの音を全員の分まで聴くことが出来ないため、カオス化と崩壊を防ぐために「中間地点」を設け、セーフティネットの役割を果たしていたようです。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:28:18
SAKAI Yasushi @fomalhaut

次に高田みどり氏が出された注意事項は、ライリー自身によるライナーに則ったものでしたが、「周囲の音に耳を澄ませ、同調し、クレッシェンド、ディミヌエンドをつけること」。これが大人数では著しい浮遊効果を挙げることは、その後のリハと本番で体験することになりました。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:31:43
SAKAI Yasushi @fomalhaut

そして楽器の配置においては、打楽器、木管楽器、金管楽器など、ある程度同属系の楽器を大まかにまとまって配置するという配慮がなされました。これは音量バランスと、近くの奏者同士がポリリズムを体感し易くするための配慮でもあったと思います。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:33:40
SAKAI Yasushi @fomalhaut

最後の重要ポイントとして、「すべてのフレーズをノー・アクセントで、可能な限りフラットに演奏する」という指示が高田みどり氏から出されました。実際にこの1点を意識的に演奏することで、非常に正統的なミニマル・ミュージックの雰囲気が現出することは驚きでした。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:38:40
SAKAI Yasushi @fomalhaut

@Neo_Impressionn 今回指示されたのはNo.14、No.29、No.42という、ロングトーンのフレーズによる3箇所でした。任意でも良いのかもしれませんが、経験上ここが良い、というチョイスだったように思います。実際全員ユニゾンになった瞬間、すごい音圧が生まれました。

2014-10-27 21:40:45
SAKAI Yasushi @fomalhaut

100人超の規模での演奏を体験してみると、強弱をつけないことには周りの音など聴こえません。私は時々立ち上がって、周りの奏者の音(や、楽器を弾く指の動き)を確認していましたが、周りの奏者もそんな私の様子や指の動きを見て、自分の居場所を確認していたそうです。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:47:16
SAKAI Yasushi @fomalhaut

感動的な演奏が成立した要因として、まず高田みどり氏が非常に小さな音からパルスを始められたことがあったように思います。150数名全員が、耳を澄まさずには始められない地点から始まったことで、集中力が高まりました。絶妙なナビゲートとしか言い様がありません。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:51:48
SAKAI Yasushi @fomalhaut

ある程度の同属楽器群によるクレッシェンド、ディミヌエンド効果も、思わぬ時に思わぬ方角から、フレーズが浮かんでは消える効果をもらたしていました。これは少人数であっても、In Cという曲は強弱を積極的に付けるべきということを再認識させられました。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:55:43
SAKAI Yasushi @fomalhaut

事前に合流する中間地点を決めることについては、訓練を積んだ少人数による場合は成り行きに任せても大丈夫、あるいは1、2箇所でも良いかもしれません。でも1箇所でも揃うと、感動的だということは体感しました。次回生演奏イベント時には皆で相談して決めたいと思います☆ #1000人のIn_C

2014-10-27 21:58:55
SAKAI Yasushi @fomalhaut

100人を超える演奏者が演奏しても、1人1人の奏者が平等であること、その対等な1人1人が、お互いの音に耳を澄ますことによって生まれる関係性こそが、この曲を支える理想であり根幹であることは、リハと本番の計2回、1時間ずつの演奏それぞれが生み出した異なるドラマによっても明らかでした。

2014-10-27 22:04:06
SAKAI Yasushi @fomalhaut

演奏は結局、リハで丸々1回、本番1回の計2回行われましたが、リハと本番では、わずかでも良いので座席の位置を変えてみよう、という呼びかけが藤枝守さんよりありました。これは新鮮な気持ちで、緊張感を途切れさせずに演奏する上で、大切なことだったと思います。 #1000人のIn_C

2014-10-27 22:11:34
SAKAI Yasushi @fomalhaut

@udonbone ありがとうございます。世界が混迷している中、50年前にライリーによって書かれた理想を、こうして50年後の私たちが追体験することには、大いに意味があると感じました。もちろん、大いに自由に広めてください。そしてぜひ一緒に演奏してみましょう☆ #1000人のIn_C

2014-10-27 22:32:37
SAKAI Yasushi @fomalhaut

さて、親愛なる私のTL上の自称変態音楽愛好家諸氏のために、昨日の演奏者100人超によるテリー・ライリー「In C」演奏体験について、記憶が新鮮なうちに記録を残す意味でも、ぼちぼちと語っていこうかと思います。果たして100人を超える人数で「In C」を演奏すると、何が起こるのか。

2014-10-27 21:08:19
SAKAI Yasushi @fomalhaut

まず実際の演奏人数ですが、当日ドタキャンと当日飛び入りがあり、正確なところは主催者のカウントを待たねばなりませんが、約155人前後であったようです。ベルリオーズのクレイジーな某曲や、マーラーの大合唱付き交響曲といった一部の例外を除き、異例の規模であったことは間違いありません。

2014-10-27 21:14:08
SAKAI Yasushi @fomalhaut

パルスには、テリー・ライリー本人とも共演経験があり、日本を代表する打楽器奏者である、高田みどりさんが参加してくださいました。金属系、木製、竹製の3種類6つの打楽器によるC音パルスでした。

2014-10-27 21:16:01
SAKAI Yasushi @fomalhaut

参加楽器は本当に様々。九州大では古楽器の復刻演奏にも取り組んでおられるようで、中世フィドルといった珍しい楽器、和楽器、韓国楽器など、実にバリエーションに富んでいました。参加者の年齢も大人から子どもまで。こうした幅広さが許されるのもIn Cならではでしょう。 #1000人のIn C

2014-10-27 21:20:04
SAKAI Yasushi @fomalhaut

本番前のリハで、パルス担当の高田みどり氏より、いくつかのアドバイスがありました。これは事前に九州地区で何度か実施されたワークショップでも伝えられていた内容だったようです。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:23:13
SAKAI Yasushi @fomalhaut

まず、大人数による「In C」を演奏する上で、「特定の3つのポイントで、全員が合流してユニゾンになること。」という、従来のライリー自身のライナーには書かれていなかった指示事項が追加されました。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:25:48
SAKAI Yasushi @fomalhaut

これはライリー自身が、大人数演奏の場合は特に最近付け加えている事項のようで、大人数による演奏ではお互いの音を全員の分まで聴くことが出来ないため、カオス化と崩壊を防ぐために「中間地点」を設け、セーフティネットの役割を果たしていたようです。 #1000人のIn_C

2014-10-27 21:28:18