暗礁艦隊 HAPPY Halloween!!

個人的まとめです。 暗礁艦隊のハロウィン外伝です。 タグは #暗礁艦隊H
2
CF型マシニーカhir @hir_CF

提督「本物のオバケを呼んでおきました」 山城「あなたイタズラする側なの!?」 #ハロウィンのお菓子をくれなかった時のイタズラ #魔法使い提督

2014-10-21 14:25:05
CF型マシニーカhir @hir_CF

熊野「あなた、魚雷が曲がっていてよ」 川内「直接当てるから別にいいよ」 熊野「そういう問題ですの?」 #魔法使い提督

2014-10-24 09:38:16
CF型マシニーカhir @hir_CF

「何をしてるの?」 山城が執務室(仮)に入ると、カボチャと彫刻刀を手にした提督が座っていた。 なお何故仮なのかというと先日壊滅してまだ復旧していないからである。 現在の鎮守府は大きな羊毛のテント─遊牧民が用いるようなものが複数建てられている。 提督の持ち物だ。 #暗礁艦隊H

2014-10-26 11:22:36
CF型マシニーカhir @hir_CF

「ん?ああ。ハロウィンの準備だ」 手慣れた様子で彫刻刀を動かす提督。たちまちのうちにくり抜かれて顔のできたカボチャ─ジャック・オー・ランタン─が完成する。 「これ動き出さないでしょうね?」 「よくわかったな」 カボチャの中に石炭を一つ入れると点火。ふわりと浮かぶ。 #暗礁艦隊H

2014-10-26 11:26:56
CF型マシニーカhir @hir_CF

「な、なんなのこれ?」 「ジャック・オー・ランタンは死者の灯す灯りだ。ハロウィンでは死んだ人達が帰ってくるんだよ」 提督はカボチャを撫でると、次のカボチャに取りかかる。 「手伝ってくれ。人数分必要だ」 「人数分って…」 「戦死者」 山城は無言で彫刻刀を手に取った。 #暗礁艦隊H

2014-10-26 11:31:00
CF型マシニーカhir @hir_CF

─暗い。 どこまでも闇が占める。行けども行けども陸は見えない。どこまで旅すれば終わるのだろう? どこまで行けば帰り着くのだろう? 寒い。苦しい。 ─ああ、そうか。私は、轟沈してしまったのですね… 皆は無事だろうか。名取は生き残られたか?そして提督は…? #暗礁艦隊H

2014-10-26 11:38:50
CF型マシニーカhir @hir_CF

暗礁艦隊は作者の中途半端な魔法知識でかいております。 #暗礁艦隊H のHハロウィンのH。ハロウィンは日本でいうとお盆に当たるキリスト教以前からあるイベント。元はケルトのお祭りですな。

2014-10-26 13:27:32
CF型マシニーカhir @hir_CF

暗礁艦隊の艦むすは海上戦ではたぶんツイ鎮でもかなり強い部類に入りそうなんだが陸上戦ばっかりなので生かす機会があんまりない #魔法使い提督

2014-10-26 22:42:40
CF型マシニーカhir @hir_CF

気がつけば。 一隻。また一隻と周囲に艦影が浮かぶ。 ともに目指す先は同じ。 ならばよいだろう。共に往こう。 ─暗い海を、死者の艦隊が航行していく。 #暗礁艦隊H

2014-10-27 07:14:58
CF型マシニーカhir @hir_CF

霞が町─という名の村だが─に出ると、オレンジ色のパンプキン一色だ。 「何これ?」 「ハロウィン…らしいよ」 背負い篭に荷物を満載した時雨が答える。 深海棲艦の通商破壊は物資の動きを滞らせたが、皮肉にも多数の死者が出たおかげで現在は深刻な食料不足はない。 #暗礁艦隊H

2014-10-27 07:23:44
CF型マシニーカhir @hir_CF

ケルトの一年の終わりである10月31日は死者の霊が帰ってくると信じられていた。だがそれは同時に異界との境界が薄れ、魔女や悪霊が訪れる日でもあった。それらから身を守るために仮面をかぶり、魔除けの火を焚いていたことに因んだ行事がハロウィンである。 #暗礁艦隊H

2014-10-28 23:13:46
CF型マシニーカhir @hir_CF

日本で一般に食されるカボチャとハロウィンのカボチャは違う品種なのだが、この食料難の時期に数が揃ったのはこの日のために家庭菜園で多くの人々が育てたからだ。 それは本物の魔法使いが街を守護していることと無関係ではないだろう。 #暗礁艦隊H

2014-10-28 23:18:54
CF型マシニーカhir @hir_CF

なおジャック・オー・ランタンを作るのにカボチャを使うのはアメリカ大陸発見以後の話であり、元々はカブが用いられていた 「だからって何でカブを被ってんのよ」 「いけませんか」 三日月は真顔で答える。いやカブのせいで表情は見えないが。よく頭をすっぽり覆うカブがあったものだ #暗礁艦隊H

2014-10-28 23:26:35
CF型マシニーカhir @hir_CF

霞達が遭遇したのはカブを被った三日月とシーツお化けと化した文月、そして小脇に自分の首を抱えてデュラハンと化した初風。最後ちょっと洒落になってない。 彼女らは小さな籠を手に 「トリックオアトリート」 「まだ昼間でしょーが」 「提督が、あまり遅いと子供もの教育に悪いと」 #暗礁艦隊H

2014-10-28 23:35:57
CF型マシニーカhir @hir_CF

今のご時世治安も悪化している。一度街を出ればそこは無法地帯し街中といえども夜間は危険である。 とはいえ。 「お菓子なんてないわよ」 霞の発言にほくそ笑む三人。 trick or treat ご馳走をくれないと悪戯するよ お化けに捧げ物を怠れば待っているのは報復である #暗礁艦隊H

2014-10-28 23:46:19
CF型マシニーカhir @hir_CF

「うわ、ちょ、やめー!?」 霞の悲鳴もなんのその。3匹のお化けによってたちまちのうちに霞は全身へ落書きされてしまった。 次のターゲットは時雨。なのだが。 「トリックオアトリート?」 問いかけたのは、時雨の服を着た狼男、もとい狼女だ。 「裏切り者ー!?」 霞の叫び。 #暗礁艦隊H

2014-10-30 20:58:42
CF型マシニーカhir @hir_CF

「…」 霞は自分を助けるどころか文月達について更なるいたずらを仕掛けてきた時雨に怒り心頭だ。先程から口も開かない。 「ごめんごめん。でも霞も悪いよ、今日は仮装しろって、提督も言ってただろう?」 「そんなの知らない!ふん」 #暗礁艦隊H

2014-10-30 21:03:14
CF型マシニーカhir @hir_CF

「冷えてきたな」 再び提督のテント。レジャーではない、れっきとした居住用とはいえ10月末ともなれば寒い。 提督が手を振ると、大きな円筒形の缶が。 「魔法で出すんだからもうちょっとらしいもん出しなさいよ」 呆れる山城。その正体は廃物利用のロケットストーブだ。 #暗礁艦隊H

2014-10-30 21:10:40
CF型マシニーカhir @hir_CF

「金も物もないからな」 提督は身も蓋もなく答えると、缶の横から突き出し上に開いたパイプへ小枝を投入。指を弾くと小枝は燃え上がる。 ロケットストーブは煙を出さない。断熱を利用して作った上昇気流で酸素を十分供給し、完全燃焼するためだ。エネルギー効率もよい。 #暗礁艦隊H

2014-10-30 21:15:22
CF型マシニーカhir @hir_CF

「買い出し連中が戻ったら昼飯にしよう」 テントの中はそこそこ明るい。明かり取りの穴に差し込まれたペットボトルライト─水と漂白剤で太陽光を乱反射させる─のおかげだ。 仕切り代わりの屏風の裏から提督が持ってきたのは餅と醤油と海苔。炬燵があればなおよいのだが。 #暗礁艦隊H

2014-10-30 21:25:31
CF型マシニーカhir @hir_CF

#暗礁艦隊H は今晩中には終わらないのです(ぐて 書くペースとろいのです(もふり

2014-10-31 20:44:16
CF型マシニーカhir @hir_CF

「ただいまー」4匹のオバケ+耳なし芳一状態になった霞がテントへ入ってきた。 「お帰り」 「ほえ?餅?」 提督の言葉も耳に入らないのか、鼻をクンクンする文月。 「いい匂いですね…」 「ちょっと、つかえてるって。それと靴脱いでから入りなさいな」 押し合いへし合い #暗礁艦隊H

2014-11-04 21:27:02
CF型マシニーカhir @hir_CF

「はいはい、慌てなくても全員分あるわよ」 山城が長持から金属の皿を取り出すと、そこに提督がしっかり焼けた餅を乗せて行く。 「先に手を洗って来い」 「はーい」 入りかけた一同は再度テントの外へ。 「子供が出来たような気分だな」 「やだ、私も?」 穏やかな時間。 #暗礁艦隊H

2014-11-04 21:34:39
CF型マシニーカhir @hir_CF

テントを追い出された一同は、提督から与えられた任務を果たすべく井戸まで遠征。 前回の襲撃後に修理された、小さいが背の高い風車を動力として揚水する井戸だ。水は出っ放しで流れ出ているので手を洗うのは造作もない。なおこの手のギミックは全部提督の手作りである。凝り性なのだ。 #暗礁艦隊H

2014-11-04 21:43:01
CF型マシニーカhir @hir_CF

最も作った当人は自然エネルギー否定派である。 「こんな供給が不安定なもん、今みたいなインフラがぶっ壊れた時代でなきゃ役に立たん」が本人の主張。でもこの手の機械そのものは大好きなのが困りものだ。 まあ指摘されたら「男は皆こういうの大好きなんだ!」と言い返すだろう。 #暗礁艦隊H

2014-11-04 21:47:14