「日本アニメ・マンガの海外展開とその未来」 備忘録まとめ

2014/11/1 椙山女学園大学で開催された「日本アニメ・マンガの海外展開とその未来」 http://www.sugiyama-u.ac.jp/sougou/news/20141101.pdf 主催の国際コミュニケーション学部教授 長澤 唯史氏の備忘ツイートまとめです。
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Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

【備忘録】 昨日の国際文化フォーラム「日本アニメ・マンガの海外展開とその未来」 第1部「日本アニメの海外展開の現状と展望―過去・現在・未来」 東映アニメーションの東伊里弥さんをお招きして、とくに2000年代に入ってからの海外での日本アニメの苦戦の状況についてお話を。

2014-11-02 09:14:00
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

東氏はプロデューサーとして『美少女戦士セーラームーン」を世に送り出し、90年代には次々ヒット作を連発。2000年代に入るとアメリカでの合作企画やライセンスビジネスに携わり、現在は経営戦略部部長として会社の中長期計画と成長戦略の策定に関わる。まさに日本のアニメ業界を代表する方。

2014-11-02 09:17:13
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

最初は東映アニメーションの海外展開の現状についてのご紹介。現在は北米、フランス、台湾に海外拠点を構える。かつては現地の会社(ディズニーなど)に配給や販売を委託する形だったのが、2000年代に入り海外での直接ビジネスに乗り出した。

2014-11-02 09:21:29
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ちょうど1995年頃からの北米での日本アニメの爆発的な人気拡大にも後押しされ、日本のアニメ業界がイケイケの雰囲気だったそうだが、実際アメリカに行ってみると現地ではすでに日本アニメの峠は過ぎた、という認識だったとか。あまりに急激に市場が拡大しすぎた反動が理由の一つ。

2014-11-02 09:23:34
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

別の理由としては、やはりアニメに対する認識(位置づけや価値観と言い換えてもいいか?)や、放送フォーマットの違いなど、様々な要因が(フロアから日米のキャラクターの違いについての質問があり、それに対する東さんの回答もとても示唆的だった)。

2014-11-02 09:26:39
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昨年公開された『キャプテンハーロック』は、東さんが2005年から模索していた日米合作企画がきっかけとなって、長年の努力の末に実を結んだ企画だそう。またこの『ハーロック』と今年の『聖闘士星矢』は、いかにしてアニメを「実写映画」と同じフィールドで売るかを模索した結果の作品。

2014-11-02 09:31:39
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その結果、『ハーロック』と『聖闘士星矢』はヨーロッパや中南米ではかなりの人気と評判だそうだが、北米では苦戦したとか。やはりアニメというジャンル全体に対する一般的な評価の低さが影響しているらしい。

2014-11-02 09:33:30
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そうした中、11/15公開の『楽園追放』は日本アニメの良さと最新の技術を融合し、且つビジネスとして成立させる(制作費を抑える)ことを両立させた作品。一見セルアニメ風の映像だがほぼ全編CG。監督に水島精二、脚本に虚淵玄。ちなみにこの企画は「まどマギ」以前にスタートしていたそう。

2014-11-02 09:39:25
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

もちろん『セーラームーンcrystal』にも触れられ、この作品がつくられた経緯や意図についても紹介された。また遡って『セーラームーン』がそもそもどこからスタートしたのか、『セーラームーン』以降の日本アニメがどう変わったかなどのお話も。

2014-11-02 09:42:35
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

そうしたお話の合間合間に『crystal』『ハーロック』『星矢』、そして『楽園追放』の映像を挟み込んで紹介されて、お話の内容を映像で確認することもできた。とくに『ハーロック』『星矢』『楽園追放』を並べてみることで、日本アニメの今後の展開の可能性が実感できた。

2014-11-02 09:45:44
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

第一部は1時間の予定が、結局10分ほど時間を超過してしまった。でもまだまだ時間がほしかったくらい、内容の濃いお話でした。アンケートの自由記述でも「映像を交えたお話が分かりやすく、とても楽しかった」という声が多く寄せられた。

2014-11-02 09:47:58
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第2部は「アニメ・マンガの表現の可能性を探る―不死と再生医療をテーマとして」。京大iPS細胞研究所の八代義美さんにゲストとして参加していただき、長澤と『鋼の錬金術師』を読み合うという企画。第1部に引き続き東氏にもコメンテータとしてご参加いただいた。

2014-11-02 09:50:13
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

私の話は『鋼錬』のストーリーとキャラクター紹介、構造分析から見える『鋼錬』の魅力、ということであまり内容なしw 八代さんのお話は『鋼錬』という作品が科学/再生医療にどのようなスタンスをとっているかを、物語と絡めて分析するという内容で、こちらは学生が前のめりになって聞いていた。

2014-11-02 09:53:27
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

『鋼錬』における科学/再生医療への視線がやはり科学者の目線とは異なる、これは一般社会と科学者の認識のズレとも重なり、そこからこの作品を読む新たな地平が開けるのではないか、また逆に現代社会における科学の立ち位置を照射するテクストにもなっている、という主旨のお話。とてもスリリング。

2014-11-02 09:55:41
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

最後は東氏も交えて、アニメやマンガの可能性をどうとらえるか、というフリートーク。ここでもフロアからの質問で鋭い指摘がなされ、最後はまたまた時間が足りないくらい。3時間弱のセッションが本当に短く感じられる内容でした。

2014-11-02 09:57:15
Tadashi Nagasawa@Armed_With_Music:_70s'_Rock_Music @Sonopapa

終了後はパネリストに若干名を加えて懇親会。こちらでも3時間以上にわたりひたすら喋りまくり。その後は数名でアニメ特撮縛りカラオケへ。八代氏の美声と見事な芸を堪能させていただきました。

2014-11-02 09:59:04