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アニメはブラック業界 診察篇 - Togetterまとめ togetter.com/li/739462
2014-11-02 23:10:50janica.jp/club/modules/d… 五年前のですが、示唆に富む内容です。
2014-11-02 23:13:01>今回シンポジュームでも発表されたようにデジタル化して以後の動画マンの平均月産枚数は、約500枚平均である。 これに対する単価設定は200~250円。 よって、月額10万円~12万円。源泉税1割を引いた手取りは約9万円~10万円になる
2014-11-02 23:13:42>これに対して、同じ新人のペイント(仕上げ)はどうか? ペイント担当者1人の平均月産枚数は約2000枚。 これに対する単価設定は180~200円なので、月額36万円~40万円。 源泉税1割を引いた手取りは約32万円~36万円となる。
2014-11-02 23:14:00>それは、この単価設定が「セルアニメのアナログ時代に決められた物」がそのままスライドした事にある。
2014-11-02 23:14:39>かつてセルのペイント作業は、 絵の具の乾き待ちや影の色トレス等、動画と同じように熟練の技術と手間隙が掛かったため、 担当者1人の月産枚数は約700~1000枚前後だったのだ。
2014-11-02 23:15:27要するに、色塗りさんはデジタル化のおかげでこなせる枚数が増えて、一枚あたりいくらの歩合制だと収入が増えたけれど、反対に動画さんはデジタル化のせいで前より手間がかかるようになってこなせる枚数が減り、そのぶん収入が減ったということです。
2014-11-02 23:17:37>制作会社のプロデューサーは、この現状を解っていながら放置している。 >問題を解決するためには、1社だけが予算配分を変えてもどうにもならないからだ
2014-11-02 23:18:39今、ヤマサキ氏の問題提起を読み返すに、これはアニメの制作現場の人間が、職種ごとに集まって、互いの職種グループとぶつかり合って落としどころを探るしかない話なんだと感じます。「彩色としては一枚○○円の線は譲れない」「それでは動画は食べていけない。△△円まで譲れ」とか。
2014-11-02 23:21:14むろん実際にお金を払うのはもっと上のひとではあるのですが。とにかく制作現場(どこかのスタジオ内部ではなく業界全体での話ですよ)内で、職種Aはこれくらい職種Bはこれくらいの配分にするのが、全体としては各人がそれなりに潤う配分比率でないかなというセンを出すのは大事。
2014-11-02 23:23:57もし日本のアニメ界にユニオンつまり業種別組合や業界別組合があれば、そのユニオン(業界別組合)内部で、または複数のユニオン(業種別組合)どうしで折衝して、だいたいこのくらいの比率ならいいかなーという概案を出せるのですが、そういう組織がないわけです。
2014-11-02 23:25:59ないとなると、お上にすがるしかない。ヤマサキ氏がいうところの >制作会社の統括機関である動画協会の調整機能が正常に働く事を、切に望む。 という、受身の姿勢にならざるをえない。
2014-11-02 23:27:47今さら日本にユニオンは根付かない。これは日本の風土で麦を育てるのが困難というのと同じ話。アジア・モンスーンに合うのは麦ではなく稲。
2014-11-02 23:29:14ここから文化庁委託事業としてアニメーター新人育成事業が企画された。つまり日本動画協会にすがっても何もやりはしないのだから、文化庁の事業としてビニールハウスを建てて、あるべき生態系をそのなかに人工的に作って作品を作らせてみましょう、と。
2014-11-02 23:31:44巨大金魚鉢のなかに作られた人工生態系を展示して、「ほら皆さん、こうすれば全体がちゃんとまわるでしょ」とアピールする狙いでした。
2014-11-02 23:33:32が、アニメミライはできあがった作品の展示には一生懸命でも、魚が育つ過程をアピールするのにはあまり熱心ではなかった。なぜならそんな地味なことしても誰も目を向けないと知っているから。でっかいマグロを天井から吊り下げて「さあ買った買った」のほうがテレビニュースで取り上げてもらえるし。
2014-11-02 23:35:45アニメの制作ラインは業種ごとにほぼ別世界に仕切られていて、自分たち以外の業種がどうなっているか、全体ではラインがどう回っているか、いちいち考えない。それは制作進行さん(とデスク)の仕事とされる。
2014-11-02 23:39:18大塚康生『作画汗まみれ』を読むと、1961年に東映動画で起きたストライキは、業種グループごとの対話のきっかけになったと肯定的に振り返っています。
2014-11-02 23:40:47「動画のやつらは数を盾に勝手なことばかり言ってる」と他の業種グループから思われていると知ってショックだったが、それを乗り越えて互いの結束が深まった、と。
2014-11-02 23:42:14先日紹介した『著作権の考え方』(岡本薫)togetter.com/li/739691 には、利害関係者どうしでのぶつかり合い、そして落としどころの探り合いが大切と語られています。つまり役所にいちいち「なんとかしろ」と都合のいい陳情に来るな、と。
2014-11-02 23:47:04ただしこれは業界と業界の衝突についてです。音楽業界は著作権の厳格な運用を望むし、電機メーカーは緩めることを望む。録音録画しやすいほうがいいから。
2014-11-02 23:48:36アニメ(に限ったことではないけど)業界といっても、経営者側と労働者側とで視点は異なるし、どっちにも分類しにくい職種だってあるわけです。制作さんはそうでないかな。管理する側であるけれど酷使される点では労働者性がとても高いし。
2014-11-02 23:50:22ファストフードの店長が過重労働で死にそうになっても、労働基準法でいう「管理監督者」だから時間超過なんて関係ない、という理屈と絡んできます。どこで線を引いたらいいのかという難問。
2014-11-02 23:52:582009年に公正取引委員会が動き出したものの、日本動画協会と手打ちがなされうやむやになった事件があります。「はっ、これから我ら日動協、前よりよーくべんきょうしてやっていきますさかい、後はまかしたってください」と。
2014-11-02 23:55:36