茂木健一郎さんによる「ネットとテレビ」についての連続ツイート

ネットの登場によって、放送されたらおしまいというテレビのあり方に変化が生まれた。youtubeは形式的には著作権違反だが、自分の作った番組が載っていて密かに喜んでいる人は多い。by 茂木健一郎
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茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(1)地上波テレビの制作者は、刹那的に生きることを余儀なくされている。放送されてしまえば、それでおしまい。視聴率に一喜一憂するが、それ以上もう振り返らない。そんな態度が染みついている。

2010-11-30 07:59:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(2)ネットの登場によって、放送されたらおしまいというテレビのあり方に変化が生まれた。youtubeは形式的には著作権違反だが、自分の作った番組が載っていて密かに喜んでいる人は多い。

2010-11-30 08:00:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(3)本当は、番組の質は視聴率では計れないことなどみんなわかっている。ネットでいつでも誰でもいつまでもアクセスできるようになれば、初めて質の競争になる。評判のコンテンツは、徐々に人気を集めて、古典となっていく。

2010-11-30 08:02:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(4)英国のBBCはネット放送の最先端を行く。「iPlayer」は、過去一週間に放送された全てのテレビ番組、ラジオ番組を無料で提供する。テレビについては、今のところイギリス国内からだけだが、IPを経由するサービスを使えば、日本国内からも見ることはできる。

2010-11-30 08:03:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(5)iPlayerの登場によって、視聴率とは別に、どの番組が最もアクセスを稼ぐか、その順位が明かになった。「most popular」というリストで、どれが見られているか、聴かれているか一目瞭然となるからである。

2010-11-30 08:04:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(6)国境が関係ないというネットの性質は、放送と国家の従来の関係を崩す。たとえば、私は、BBCのラジオばかり聴いている。国境は、意味がなくなったのである。

2010-11-30 08:05:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(7)放送したらそれでお終い、という今のテレビ関係者の態度は潔いようでいて、その根底には寂しさがある。自分たちが丹念に作ったコンテンツが、それで終わりというよりは、ネットの上で繰り返し見られた方がうれしいに、人間として決まっている。

2010-11-30 08:06:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(8)だから、テレビ番組がネットの上で提供されるというのは、制作者側の心理から言っても自然であり、必然であろう。権利関係などは、とっとと制度を決めてクリアしてしまえば良いだろう。

2010-11-30 08:07:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

ネテ(9)アメリカでは、無料のネット放送と広告モデルを結びつけたhuluも登場。テレビ文化は、流しっぱなしの視聴率稼ぎから、質の競争を通してアクセスを稼ぐ方向に向かい、その結果内容も変わっていく。

2010-11-30 08:09:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「ネットとテレビ」についての連続ツイートでした。

2010-11-30 08:10:07