リベラル10年の軌跡【完結】

北海道札幌市を拠点に活動する劇団リベラルシター。 来年の10周年を目前に、代表・Chihiroが語るリベラルシアター10年の歴史。 「ひっそりとやるつもりが」 続きを読む
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連載1回目 劇団旗揚げ前夜

はじめに

Chihiro @TarkNo1

来年2015年はリベラルシアター10周年。会議の段階では、かなり精力的に公演を行っていきたいという話をした。どこまでできるか…。そこで、自身の記憶の整理も兼ねて、来年に入る前に10年の活動を不定期に振り返っていこうと思う。Twitterの使い方として合っているかは疑問だが…。

2014-11-10 22:49:41

プロローグ

Chihiro @TarkNo1

さて、それでは第1弾、勝手に始めて参ります。時は2003年まで遡る。当時、私、Chihiroは本名の千広峻史名義で劇団まりもという劇団に所属していた。代表ではなかったが、劇団員の書いた脚本の中から選出される形で、旗揚げ公演は私の処女作「PR」で行われた。もちろん演出も担当した。

2014-11-10 23:02:21
Chihiro @TarkNo1

当時の関係者で未だ演劇人として親しいのは山崎孝宏だけだと思う。彼的には黒歴史なんだろうけども、彼の役者デビュー作品という意味では意義深い…か?笑 作品の出来は散々で、お客様のアンケートは酷評の嵐。劇団まりもはその1回で解散予定だったらしいが、俺を含む一部の劇団員はリベンジを誓う。

2014-11-10 23:08:46
Chihiro @TarkNo1

2004年3月、ついにあの男が劇団まりもの第二回公演で劇場デビューする。現リベラル副代表、サトシンこと佐藤真一である。元々、サトシンとは高校の演劇部の部長・副部長の間柄だったが、劇団まりものリベンジに際し、彼に出演を依頼。主演として出演してもらった。

2014-11-10 23:14:18
Chihiro @TarkNo1

当時の製作体勢にはすでに歪みが生じていた。代表はすでに東京へ進学し、動き出すにも誰がリーダーかわからず、多頭体勢だった。その渦中で悩む中、何気ない一言で背中を押した人が二人いる。当時の劇団ピースコネクター代表、下屋義仁氏と現リベラルシアター、大谷岱右(当時は啓介)である。

2014-11-10 23:22:24
Chihiro @TarkNo1

2004年秋、大谷の主催舞台の脚本を大谷、下屋氏、私の3人で書き、それを合作する舞台があった。その脚本作成は深夜まで続き、大谷家で3人グロッキーになるまでパソコンやノートと向き合った。そんな中、二人に悩みを相談し、異口同音に出た言葉はこれだった。「じゃあ、チヒロ君が代表やれば?」

2014-11-10 23:26:38
Chihiro @TarkNo1

そこで構想が沸いた。まずは、まっ皿な「自分の好き勝手に書いた脚本を見てもらうユニットを作ろう」と思った。リベラルシアターの誕生である。そう、当時は劇団体勢ではなく、基本的には私一人のユニットに近いものだったのだ。好き勝手=自由=リベラル…今考えるととても安易だが、案外そんなもの。

2014-11-10 23:33:52

Chihiro @TarkNo1

動き出しは早かった。2004年秋、まずはサトシンと山崎孝宏にオファー。山崎は受けてくれたが、佐藤は先約で、12月に他団体の演出助手兼役者として入っていたので不参加。結果、高校時代の後輩女優を募り、私を含む4人芝居の脚本を完成させた。リベラルシアター顔見せ公演、「BEのひな型だ。

2014-11-10 23:40:46
Chihiro @TarkNo1

もちろん、当時の私は今の若手劇団の代表のように知名度があったわけではなかった。そのため、ユニット公演としては破格の前売500円…今考えると恐ろしいことをした。「BE」の公演は2005年1月8日(土)2ステージに決定。劇団員の見解では、この日が「リベラルの誕生日」である。

2014-11-10 23:47:25
Chihiro @TarkNo1

顔見せ公演「BE」は記憶障害という重たい症状を題材にした芝居だった。そのテーマゆえにアンケートは非常に賛否両論溢れるものになったが、サトシンや劇人仲間の「面白かった」の一言で、この集団を劇団として継続していくことを決意。2か月後に劇団としての旗揚げ公演を行うことを決意した。

2014-11-10 23:59:52
Chihiro @TarkNo1

1月にユニット公演をやって、3月にすぐに新作で旗揚げ…よくできたよなぁ…今では出来ないことでした。 そして劇団化するにあたり、名前の問題を考えた。リベラルシアターの他に私が候補として挙げた名前は…「デルザー軍団」である。

2014-11-11 00:03:06
Chihiro @TarkNo1

「デルザー軍団」という名前を候補に挙げた時のサトシンと山崎の怖い顔は今でも忘れられない。笑 こうして、リベラルシアターの頭に「劇団」という呼称を付けて、リベラルシアターは劇団員5人の劇団としてスタートした。当時は私、サトシン、山崎孝宏に高校の後輩女優2名の編成だった。

2014-11-11 00:07:26

次回予告

Chihiro @TarkNo1

長くなったが、こんな感じで、たまに振り返っていこうと思います。ひっそりと続けていきますので、「へぇ~」とか「あっそ」とか思っていただければ…では、次回、13日の木曜日深夜に旗揚げ「ON…」、2nd Attack「DQ!」、「そして小石川」編をお送りします。#リベラル10年の軌跡

2014-11-11 00:12:26

連載2回目 ON…→DQ!

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Chihiro @TarkNo1

さて、木曜深夜になりました。お粗末ながら、前回の続きをば。お付き合いいただければ幸いです。話は2005年3月、劇団リベラルシアター旗揚げ公演「ONから。キャッチコピーは「浮気なハイテンション芝居」、テーマはズバリ、浮気である。#リベラル10年の軌跡

2014-11-13 22:30:42
Chihiro @TarkNo1

とある幸せな新婚夫婦に子どもができた。いつしか妻は生まれて間もない自分の子どもが、語りかけるようになっていることに気づく。子どもの面影はかつての恋人に酷似していた…果たして夫婦の運命は…という芝居。こう書くと暗そうですが、基本的にバカな事してましたよ?笑#リベラル10年の軌跡

2014-11-13 22:32:41
Chihiro @TarkNo1

旗揚げ公演は役者は劇団員5人のみで行った。まず劇団員で運営・手法の下地を作ってから、客演さんを呼ぼうと決めていたからだ。後年、おかめの三角フラスコさんの初期作を見たときに素敵な連帯感を感じた。「自分たちはこう出来てたかなぁ」と不安になったりもしたものだ。#リベラル10年の軌跡

2014-11-13 22:34:49
Chihiro @TarkNo1

この「ON」での当時斬新な手法…というにはおこがましいが、開場中に主演を除く役者4人が舞台上で麻雀をしていた。脚本は夫婦の家で、夫の会社の同僚たちが麻雀をしているシーンからスタートするため、舞台に入りやすくするための措置。今思うと浅はかだが、楽しかったなぁ。#リベラル10年の軌跡

2014-11-13 22:45:49
Chihiro @TarkNo1

佐藤真一はスーツ役者。だが、旗揚げ公演は赤ん坊と浮気相手の二役だったため、赤ん坊ルックが初登場時の格好。山崎が「そしてその子は産声をあげた」というセリフ後、サスに入って「あぁ、産声ね?あげるあげる、あげますよ…うぶごえ~!」の声と共に、劇団も産声をあげた。#リベラル10年の軌跡

2014-11-13 22:48:26
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