【日本文学短編オールタイムベストアンケート】平成編

松井和翠 @WasuiMatui2014

それでは平成文学編を始めていきます。 #ATB平成文学短編

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【日本文学短編・オールタイムベストアンケート】 《平成文学》 投票者：43名 有効投票数：383 投票作品数：313 #ATB平成文学短編

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平成文学の50~20位は下記の通りとなりました。 #ATB平成文学短編 pic.twitter.com/n0iYbgr5e3

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【第19位(11.5p/2)】 「From the Nothing,With Love」伊藤計劃 ・クリスティの某作と007のパロディをSFでやってしまう蛮勇。それで成功しているのだから大したもの。結末の虚無は深い。 amazon.co.jp/Indifference-E…

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【第18位(12.5p/3)】 「しあわせは子猫のかたち」乙一 ・“せつなさの達人”が存分にその腕を振るった作品。突拍子もない設定から、軽く涙腺を緩ます結末まで間然とするところがない。 amazon.co.jp/%E5%A4%B1%E8%B…

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【第16位(13.0p/2)】 「籤引き」酒見賢一 ・『ピュタゴラスの旅』より。犯罪を籤引きで裁く村の奇妙な風習を描いて忘れ難い作品。関西弁の通訳が笑える。同時収録の「そして、すべて目に見えないもの」はミステリファンにお勧め。 amazon.co.jp/%E3%83%94%E3%8…

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【第16位(13.0p/3)】 「夫婦茶碗」町田康 ・タイトルからほのぼのとした人情ものだと思っていると、足元をすくわれる。徐々に顕れてくるオフビートな展開に脳髄が締め付けられるだろう。同時収録の「人間の屑」も絶品。 amazon.co.jp/%E5%A4%AB%E5%A…

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【第15位(13.5p/2)】 「スクールアタック・シンドローム」舞城王太郎 ・舞城王太郎、登場。陰惨でグロく、かつふざけたような展開の中で最終的に“愛”というテーマに辿りつく作者の作品はどこまでもアツい。 amazon.co.jp/exec/obidos/AS…

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【第14位(14.5p/2)】 「結ぶ」皆川博子 ・「そこは縫わないでと頼んだのに、縫われてしまった」というしびれるような一文から始まる皆川短編の精華。 amazon.co.jp/%E7%B5%90%E3%8…

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【第13位(15.5p/2)】 「人間の王」宮内悠介 ・デビュー作を含む作品集『盤上の夜』より。過去のゲームとなってしまったチェッカーを通して、人間にとってゲームとは何のためにあるかを考察する。 amazon.co.jp/%E7%9B%A4%E4%B…

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【第10位(16.5p/3)】 「美しい馬の地」舞城王太郎 ・流産に強い憎しみを抱くようになった偏執狂の男の話。怒涛の語り口はそのままながら、偏執的な男がある“境地”に辿りつくまでの過程を無理なく描いて、作者の円熟を感じさせる作品。 amazon.co.jp/%E7%9F%AD%E7%A…

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【第10位(16.5p/3)】 「バット男」舞城王太郎 ・舞城からもう一編が10位にランクイン。相変わらずふざけた内容だが、実は社会というシステムに取り込まれている人間を描いた批評的な作品でもあるのだ。 amazon.co.jp/%E7%86%8A%E3%8…

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【第10位(16.5p/3)】 「夜市」恒川光太郎 ・怪談編4位の本作がこちらでは同率の10位に。ノスタルジックな雰囲気とそれを自然に醸し出す文体はデビュー当初から新人離れしていた。 amazon.co.jp/%E5%A4%9C%E5%B…

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【第8位(19.0p/4)】 「二百回忌」笙野頼子 ・三島由紀夫賞受賞作。ガルシア=マルケス的な世界観を日本に見事に移植してきて成功している。大事な場面で猫が出てくるのはご愛敬。 amazon.co.jp/%E7%AC%99%E9%8… …

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【第8位(19.0p/3)】 「滝」奥泉光 ・ある宗教団体に属する少年たちが修行として7つの滝を巡る、その顛末。少年たちの葛藤と屈託、悪意と酷薄を余すことなく描いた初期の代表短編。 amazon.co.jp/%E6%BB%9D-%E5%…

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【第5位(20.0p/3)】 「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」舞城王太郎 ・杣里亜という死んでは生き返る少女を描いた作品。彼女の生と死を通して愛を、友情を、平和を、暴力的に語る。舞城のアツさが最もよく表れた傑作。 amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_ss… …

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【第5位(20.0p/3)】 「沈黙」村上春樹 ・春樹短編の中では最も地に足がついた話。“いじめ”というシンプルで根が深いテーマにきっちり向き合っているところが清々しい。これから教科書の定番になっていくかも？ amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%8…

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【第5位(20.0p/3)】 「道化師の蝶」円城塔 ・賛否まっ二つに分かれたにもかかわらず、芥川賞を受賞した問題作。かくいう私も完全に理解できたとは到底言い難い。しかし、平易で読みやすい文章故“わからなくとも面白い”ことは間違いない。 amazon.co.jp/%E9%81%93%E5%8…

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【第4位(20.5p/3)】 「玉野五十鈴の誉れ」米澤穂信 ・よねぽ人気がこんなところにも。ミステリ編20位の本作が大きくジャンプアップして、この位置に。 amazon.co.jp/%E5%84%9A%E3%8…

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【第3位(25.5p/4)】 「こちらあみ子」今村夏子 ・本作を含む3短編を発表しただけで、その姿を消した作者の鮮烈な処女作。読者は、悲痛で可哀相なはずのあみ子に、やがて憧れすら抱くようになる。 amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%8…

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【第2位(29.5p/5)】 「神様」川上弘美 ・わたしと“くま”の不思議な交流を描いた作者のデビュー作。寓話とも幻想譚ともつかないお話だが、なぜか心があったかくなる。てか、これが教科書に載ってるってなかなかに凄いな。 amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E6%A… …

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【第1位(37.5p/6)】 「土の枕」津原泰水 ・『11 eleven』の掉尾を飾る名品。或る男の生涯を描いた掌編なのだが、その背後に立ち現れる豊穣さが圧倒的。純文学・エンタメの垣根を越えて、その頂点に立つに、ふさわしい作品だ。 amazon.co.jp/11-eleven-%E6%…

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以上で平成編を終わります。