「中世の騎士は甲冑が重くて動けない」という話について

NHKの番組で「中世の騎士は甲冑が重くて動けない」という話の妥当性についての百人隊長氏(@centurio_P)のツイートをまとめました。「全く動けない」のと「(動けるけど持続時間的に)動けない」の違いは大事だよね、という話。
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私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

なんか、昨日のNHKの奴で「中世の騎士は甲冑が重くて動けない」っていうのがあったらしく各地で吹き上がってますが、つまりは「(まったく動けない)か(動けるが持続時間的に)動けない」のニュアンスによって論がまったく違う。

2014-11-15 09:00:40
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

ヒストリカルな甲冑団体のみの検証結果でなく、リース大学等の人体工学、甲冑工房、ヒストリカルな甲冑団体の連携による総合的な実験研究報告では、中世中期頃からの板金鎧、鎖帷子を合わせたもので間接部の改良や冶金技術の向上による板金の軽量化があっても技術的限界から行動持続時間等に支障がでる

2014-11-15 09:04:53
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

「中世の全身板金鎧は後期へと発展するに従い、軽量化や間接の改良で動きやすくなった」論は変わりませんが「30キロ前後の重量でも板金鎧は全身(現代のようにバックパック等で負担軽減ができない)に装着する関係でやはり、負担は重く、長期行動は肉体的コストがかかる」という内容。

2014-11-15 09:05:15
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

現代は人間工学と科学技術の発展により素材や構造の改良による効率的な重量の集中と分散で負担軽減がされてますが、中世~近世はその技術限界、発想や人体工学の限界からの重量バランスと負担軽減にも同時に限界が生じるということで疲労の度合いが違い、動けるが持続しては動けないという話。

2014-11-15 09:07:16
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

山登りする際に単なるそこらで売ってるリュックサックか、それ専用に人間工学に基づいて設計されたバックパックかでだいぶ疲労度合いが違うのはありますしねぇ

2014-11-15 09:11:18
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

昨晩のは見ていないのですが、論としては「日本の鎧と欧州の全身板金鎧を比較すると日本の鎧の方が動ける」らしいですが、何時のどういった鎧を比較するかにもよりますが、基本的に日本の鎧は軽く、間接部が広かったり動けるものが多いのでまーその筋からだと動けるというのも間違ってはいないです

2014-11-15 09:13:02
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

例えば戦国期の鎧は需要も多く制作の簡略化と防御の効率化が図られています。代表的な桶側胴は板を鋲で留めて作った胴鎧で活動的で軽量、かつある程度の防御を保障しておりました(10kg)。足軽に目立つ畳鎧は約7kgです。

2014-11-15 09:25:08
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

同時期のスイス傭兵は鎖帷子にサレット型の兜、全身(下半身は一部省略されてますが)板金の重装備であり、鎖帷子だけでも7kg、板金鎧を含めると20kg近くになります。もちろんすでに当時では間接部の改良などがはじまっており、動けます(実験で同装備でんぐり返しとかする映像ある)

2014-11-15 09:29:10
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

あ、訂正20kg近く~30kgですね。これも対象とする板金のものによるので。

2014-11-15 09:37:23
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

しかしながら、重量や有酸素運動の違いにより、行動持続時間や瞬発力ではやはり、若干劣るものであるとは、言えるでしょう。そういった筋に着目すれば。しかし、その分の防御力は圧倒的にスイス傭兵の甲冑装備が上です。

2014-11-15 09:30:54
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

この手の比較で注意しなければいけないのは「どちらが優れているか」ではなく(そういった研究もありますけど)あくまで注目すべきは「その地域の風土やそれに合わせた特性の違いによる特徴や運用の違いを述べていること」というところです。後者であっても前者だと勘違いして吹き上がる人多いですけど

2014-11-15 09:34:42
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

昨今、欧州は中世~近世の甲冑や軍事研究が盛んですが再現団体や甲冑スポーツ系の団体の実地的すぎる検証や研究が行き過ぎて、誤解や妥当性がない論が出てきてもいるので、昨今は人体工学や工房、史料研究、そしてヒストリカルに再現する団体が提携して研究することで是正と論の統合を図ってたりします

2014-11-15 09:45:18
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

なんか話がずれたな。まー「着目する点や話の筋によっては別に間違ってはないんじゃない?」ということです。比較文化論とかの話にも関わってきますねー

2014-11-15 09:48:16
かわづ @kawazup

@centurio_P 意外と動けるが、スモトリにプロレスが出来るかという感じ

2014-11-15 09:02:40
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

まーなんだかNHKの番組で中世の鎧がどうこうという話については私は、午前に呟いた連続ツイートを投げておきます。リプライで繋げてありますので twitter.com/centurio_P/sta…

2014-11-15 17:24:17
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

腰でどうこうっていうのは甲冑着たときの重みの支点の一つに腰があるかないかっていう話だと思うんですよね…

2014-11-15 17:33:10
ビスマルク艦長代理フィーナ@ENL上野国 @yurifujimori

@centurio_P なんか鎧関係の資料見てるとだんだんわからなくなってくる。。柳生心眼流の甲冑受身の写真なんて、当世具足着用で空中回転受身してるし。

2014-11-15 17:37:12
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

@yurifujimori 玄人が玄人過ぎて「何でもできる!」って言ってるケースもあるのでこの手の問題はややこしいですほんと。中世欧州の装備や軍事関連も研究が盛ん過ぎて二転三転したり、在野研究者が好き勝手言ってたりしますし。

2014-11-15 17:40:27
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

「甲冑を着てても~できるよ!」論は玄人が玄人過ぎて何でも出来るよ!っていってるケースもあるのでとにかくややこしいし、難しいのです。本人達はできるからなおさら。

2014-11-15 17:45:22
DICTATOR @SPQR_RomeFan

@centurio_P やはり検証のためには軍団兵を復興させないと…

2014-11-15 17:46:28
kanou @kanou1

@centurio_P 出来ると想定しているはちがうのですよね

2014-11-15 17:47:01
私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P

@kanou1 ですねー。そりゃ慣れれば何でも出来るよという話にもなってきますし

2014-11-15 20:45:08
MilesGregarius @MilesGregarius

当時の甲冑を着ていた兵士や騎士と現代の「玄人」は比較できるのか

2014-11-15 17:52:44
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コメント

ハスケ@現代野試合連盟 @has_k80 2014年11月16日
畳鎧は足軽用の具足ではありませんよ。実は安土桃山から江戸の技術レベルでは桶川胴や伊予札胴のほうが安く簡単に作れるのです。畳鎧は安土桃山期後半以降に生まれた武士用の具足です
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私はケントゥリオP。第十次ウソm@s祭り終了。 @centurio_P 2014年11月21日
ご指摘ありがとうございます。しかし、私は足軽に目立つといっただけで足軽用とは申しておりません。また、畳鎧は武士用というわけでもなく、武士階級も足軽も着用していたと認識しておりますが違うのでしょうか。それと手持ちの資料等では「安土桃山から江戸の技術レベルでは桶川胴や伊予札胴の方が安く簡単に作れる」というのはちょっと確認できなかったので後学の為に資料、もしくはソースを教えていただけたらと思います。
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こざくらちひろ @C_Kozakura 2014年12月11日
そもそも中世ヨーロッパの騎士ってのは、捕らえて身代金交渉に使うのが常套手段でした。よって、敵であれ味方であれ死なれちゃ困るんです。だから、当時の騎士の鎧ってのは重くて動けないというよりは、戦場でとにかく死ななきゃいい、ってことなんです。
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大石陽@聖マルク @stmark_309 2014年12月11日
クロスボウは鎧を貫いて相手を死傷させてしまうので禁止命令が出た、などというのもそういう時代背景あってのことだしな。
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カイント @EightKind 2016年7月11日
戦闘集団の教育の歴史と設立、影響などわかりやすいまとめです
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