火山たんの連続ツイート「アイスランドについて」

火山たん/三原あかり/地学系Vtuber @volcano_tan

今日の話題は「アイスランドについて」だよ。火山という視点からアイスランドを考えていくね。

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アイスランドは、大西洋のグリーンランドとユーラシア大陸の中間に浮かぶ島だよ。この図で海底の様子を見ると、アイスランドの北と南に筋のようなものが通っているよね。これは大西洋中央海嶺という海底の山脈だよ。 pic.twitter.com/fcznLgoqRq

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中央海嶺って、2つのプレートが生まれていっている場所で、簡単に言うと火山の列なんだよ。それがアイスランドを通っているんだよね。 あ、海嶺などについての説明は前に話した連ツイのまとめに書いてあるんだよ～。 togetter.com/li/737249

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さらに、アイスランドにはホットスポットという地下のマントルが上昇してきている場所があるんだよ。というより、ホットスポットが存在するから海嶺があって、火山が活動して陸地が形成されているんだよね。アイスランドはまさに、火山活動のおかげで存在している島なんだよ。

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そんなアイスランドは地球の中でも特に噴火などの火山活動が激しいエリアの1つなんだよね。今日は、アイスランドの火山のうち幾つかを紹介していこうと思うんだよ。

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まずは、今年の夏から噴火を始めて現在でも継続中のバルダルブンガ火山（Bárðarbunga）だよ！これは現在の活動での割れ目噴火の様子だよ。とっても綺麗だね… pic.twitter.com/GNR7dHGB4w

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こっちは、その噴火の映像だよ。とても遠くまで溶岩流が流れていっているのが分かるよね。 youtube.com/watch?v=yyoho6…

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けれど実は、この噴火が起きている地点ってバルダルブンガ火山からは30km以上も離れた場所なんだよ。どうして、そんな事が起きているかを説明するね。

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これは、今回の活動の始まった8月16日から起きた地震の図だよ。色が青から赤になるほど最近に起きた地震を表しているんだよね。ここで、地震が集まっている部分が2つあるのが分かるよね？バルダルブンガ火山の辺りと、そこから細く伸びる線だよ。 pic.twitter.com/uwhdXBYblR

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元の画像はこのサイトに表示されているんだよ。随時更新されているから、これからも使えるかな。 en.vedur.is/earthquakes-an…

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さて、さっきの図でバルダルブンガ火山からだいたい北東（この図だと右上）に伸びている地震の線は、マグマが地下を通る時に地盤を割ったり押したりして発生した地震の集まりなんだよ。地震の線も、だいたい火山の本体から噴火地点までで終わっているよね。

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つまり、今回の噴火はマグマが火山の本体（マグマだまり）から30km以上も地下をトンネルのように通って、遠く離れた場所で起きている噴火なんだよ。アイスランドの火山って、玄武岩質という粘り気の弱いマグマによって活動している事が多いんだよね。だから、地下をスルスルと移動できるんだよ。

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それと…冒頭で少し触れたけれど、アイスランドって北米プレートとユーラシアプレートという2つのプレートが生まれていっている場所なんだよね。つまり、地面がだいたい東西に引っ張られているんだよ。地面はそういう引っ張りの力の元だと、その力と直交する向きに割れ目ができやすいんだよ。

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今回の噴火は、その割れ目の出来やすい方向に（だいたいだけれど）マグマが進んでいるんだよね。火山が噴火する時に、もっと大きなプレート運動の影響を上手く活用しているという解釈も出来るんだよ。これもアイスランドならではだね。

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さて…さっきの地震の分布の図ではバルダルブンガ火山の本体の辺りでも地震が多く起きていたよね？これも、マグマの動きに関連した地震なんだよ。ただ、今度はマグマが辺りから無くなった事が原因となっているんだよね。どういう事かというと…

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地下にあるマグマだまりから噴火によってマグマが移動すると、マグマだまりは縮んでいくよね？そうなると、マグマだまりの真上の山体は少しづつ陥没していくんだよ。その時に地盤がズレて地震が起きるんだよね。 pic.twitter.com/lM96Gytqpg

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なんというか、さっきから日本語以外の図ばかりで申し訳ないんだよ…私も、1つ前のツイートの図は絵でしか理解できていないから大丈夫だよ！　#大丈夫じゃない

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ちなみに、バルダルブンガ火山の本体はヴァトナヨークトルという氷河で覆われているんだよ。だから山体の写真とかは無いんだよね。実際、探したけれど無かったんだよ…

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さて、次の火山を紹介していくね！2010年に噴火して、いろいろと話題になったエイヤフィヤトラヨークトル火山だよ！この子も山頂部分に氷河があるんだよね。 pic.twitter.com/XR1ie45f5m

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この子も、主に玄武岩質のマグマによって噴火する火山なんだよ。2010年の噴火では、最初はこんな感じで灼熱の溶岩を噴出していたんだよね。 pic.twitter.com/vEqPYcr0vs

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この噴火で、噴出された溶岩などによって山頂部分の氷河が溶かされて洪水が発生したんだよ。こうした氷河が溶けて起きる洪水は、現地ではヨークルフロイプ（jökulhlaup）と呼ばれているんだよね。かなりの水量になって長い時間続く事もあるから注意が必要なんだよ。

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とある火山学者さんは、「自然現象の中で最もダイナミックで素晴らしいのは天にオーロラ地に火山噴火」と言っているんだよ。この写真を見ると、それが納得できるんだよ…

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さて、エイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火は、時間が経つと別なタイプに移っていたんだよ。噴煙柱を空高くまで伸ばして、火山灰を巻き上げる噴火だね。 pic.twitter.com/rH5wjR2d6w

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この段階になって、火山灰が上空の気流に乗ってヨーロッパ中に広がり始めたんだよ。そうなると、影響を受けるのは飛行機なんだよね。火山灰をエンジンが吸い込んでしまうと、火山灰がエンジン内の熱で溶けてくっついて、上手く作動しなくなったり最悪の場合にはエンジンが止まってしまうんだよ。

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そういう事情で、比較的近いイギリスやフランスだけではなく遠く離れた東欧諸国でも飛行禁止などの影響が出て大きな混乱となったんだよ。これはアイスランドだけでなく、日本などでも起きうる事態なんだよね。