なんでみんなそこで諦めるんだよ! 人間の股から赤ん坊が産まれたらお祝い送るのに羽根っ娘の股から卵生まれたら目をそらすのかよォン!?(そこじゃない)
2014-11-26 18:28:55@CK_Ariaze 朝起きたら枕元で無精卵を暖めつつ、この子が羽化したら認知してくれるよね?って迫ってくるとかそういうのも出来るだろう。
2014-11-26 18:58:17「男の子かな、女の子かな?」卵を抱えて大事そうに撫でながらベビー用品のカタログをめくる彼女に、俺は何も言えなかった。「服でしょ、おむつでしょ、それにベビーカーと哺乳瓶に……」彼女はカタログとにらめっこしながらテーブルに置いたメモ帳に次々に必要な物をリストアップしていく。
2014-11-26 21:52:42「なぁ」「ん?」彼女はカタログから顔を上げて俺の方を見た。「もう、やめてくれ」「何言ってるの?」彼女はきょとんとした表情を浮かべる。「それ、無精卵だろ」「もう、またそうやってからかうんだから。あんまりしつこいと私だって怒るよ?」彼女は不満げに背中の翼を揺らす。
2014-11-26 21:56:38本当は彼女だってわかっているはずだ。あの時俺は確実に避妊具をつけていたし、その避妊具をつけたのは彼女自身だ。「やめてよ」彼女は耳を塞いだ。「少しくらい、夢を見たって、いいじゃない……」彼女の声は震えていた。「わかってる、もん、わらじ、らって……」彼女の背中で翼がしぼむ。
2014-11-26 22:08:52「だって、これしかないんだもん!」彼女はそれまで抱えていた卵をテーブルの上に無造作に置くと俺に飛びついてきた。「こうすれば、ずっと一緒にいられるって思ったから……」彼女はぼろぼろと大粒の涙を流しながら俺に抱きつく手に力を込める。「無精卵でも有精卵でも関係ないの!」
2014-11-26 22:13:49「バカだな」俺は彼女の頭を小突く「ふぇ?」間抜けな声を漏らして彼女は俺を見上げた。「俺が一度でもお前から離れたことがあったか?」「……ない」腐れ縁というか、コイツとはもう10年以上一緒にいるからだいたいのことはわかるし、親もそれをわかっているからいちいち口を挟まない。
2014-11-26 22:19:26「じゃあ認知して?」「やだ」「ひどい!」口調は怒りながらも、彼女はいつものように笑っていた。どうせ一緒になるんだから、今くらいはこの微妙な距離を楽しみたい。「じゃあさ、なんにして食べる?」早くも彼女は卵の食べ方を聞いてきた。「スコッチエッグとか?」「ひき肉ある?」「ない」
2014-11-26 22:25:14