- ichijou_kazuki
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というネタが降って来たので、挑戦してみた
扉の前に立ち、一つ深呼吸。ゆっくりと息を吐き出してから、コツ、コツと軽いノックを二回。「失礼シマス、提督。いらっしゃいますカ?」この時間に提督は図番演習のために執務室に鍵を掛けないままで部屋を留守にしている事を金剛は知っていた。だからこのノックも挨拶も言い訳に似たようなものだ
2014-11-28 00:00:11もう一度呼吸して、金剛は執務室のドアノブを回し、ゆっくりと扉を開く。扉の重量に、ぎぃ…と小さく蝶番が鳴いた。小さく空いた扉の隙間から体を滑り込ませると、金剛は音をたてないように後ろ手でゆっくりと扉を閉めた。夕刻の日差しが差し込む部屋の中には書類の積まれた机に――提督の残り香。
2014-11-28 00:04:51その残り香にさえ、胸に熱いものが灯るのを感じながら、金剛は執務室の窓際に据えられた机にと足を向ける。もう一度、室内に誰も居ない事を確かめてから、金剛は机の角に向き合うように立ちなおした。そして、おずおずとスカートをたくし上げると、机の角にショーツ越しの自身の秘部を押し当てた――
2014-11-28 00:10:56くちゅり、と小さな音が鳴った。既に昂ぶっていた金剛の体はその衝動を分かりやすい形で示していた。ショーツ越しの僅かな刺激、それだけでも頭の中が燐光で焼かれるような熱さを、金剛は感じた。だけれどまだ足りない。もっともっと、刺激が欲しいと脳髄の芯が叫んでいる声を、金剛は聞いた気がした。
2014-11-28 00:16:26机の角に秘部を押し当てたまま、ゆっくりと金剛は腰を前後に動かした。ちょうど、秘裂の形を机の角がなぞるように、だ。腰が少しずつ動く度に、ちゅぷ、ちゅぷと小さな水音が立ち、その度に金剛は下半身から這い上がってくるような熱い、熱い刺激に小さな嗚咽に似た声を漏らした。
2014-11-28 00:21:05秘部と机の角がこすれ合う刺激に身をゆだねながら、金剛は思う。いけない事をしているなんて分かっている。誰にも見せられない、はしたない事をしているというのも理解してる。でも――でも、今の私はこんな形でしか溜まりに溜まった衝動をうやむやにする事しか出来ない。
2014-11-28 00:24:33「触っても良いけど、時間と場所をわきまえてよね」と金剛は言う。その言葉に嘘は無い。ちゃんとレディとして愛してくれるなら、触るどころか、無茶苦茶にしてくれたって良いって、金剛は思っている。でも司令と来たら、真っ直ぐに好意を金剛に向けてくれた事なんて一度もない。
2014-11-28 00:28:17酷い男、なんて言葉が頭を過り一人金剛は苦笑する。自分になびかない提督が酷い男なら、私は何なのだろう。彼の使う机に組み伏される妄想を脳裡に描いて、彼の机で自分自身を慰める。彼が酷い男ならば、私は浅ましい女だ。そんな自嘲が、心の隅に顔を覗かせた。
2014-11-28 00:31:38けれど、体を灼く興奮は、心の隅に浮かんだ自嘲さえ、あっさりと散らしてしまう。絶頂を貪るために、机の角へとショーツを押し当てる力を、前後させる速度をより強くしていく。控えめだった水音は激しさを増していく。そして、そのわずかなのちに、ぴん、と四肢が突っ張るのを金剛は感じた。
2014-11-28 00:36:37絶頂が頭の中まで真っ白に塗りつぶしていくのを感じながら―― 絶頂の後に残されるのは冷静過ぎるまでに冷え切った頭と、後悔の念ばかりである。金剛は、絶頂の余韻で重くなった体を引きずると、先ほどの行為の「証拠隠滅」に掛かる。重ぼったくなった頭と体で机の角を掃除しながら、金剛は自嘲する
2014-11-28 00:41:13コソ泥みたいに執務室に入りこんでは、提督の執務机で、彼に抱かれる妄想を抱きながら快楽を貪る。これじゃあ、レディというよりあばずれじゃない。でもきっと、彼に振り向いてもらえるまでは、きっとこの秘密の行為は止める事が出来ないのだろうな…そう思って、金剛は小さく苦笑するしかなかった
2014-11-28 00:44:35結論
私にはまだ早すぎたみたいだ…