甲状腺スクリーニング検査はQOL向上に結びつくか?

未成年(無症状者)に対する甲状腺スクリーニング検査はQOL向上を期待できるか、それともQOL低下にしかならないのか?また死亡率低下は期待できるか?
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Sushikubo先生の発言とそれに続くshunさんとの会話

Seiichi Ushikubo @sushikubo

スクリーニングに伴う増加であろうと、葉切除を選択でき、しかも、再発率を少なくできるかもしれない「可能性」を強調できないのかな。

2014-11-26 19:08:24
シュー @shu_n148

@sushikubo あくまでも「可能性」としてならいいと思います。あとは、デメリットとの兼ね合いですよね。

2014-11-26 23:01:03
Seiichi Ushikubo @sushikubo

@shun148 「可能性」であって、まだ評価が定まっていないところが多いですからね。でも、今回の大規模スクリーニングに伴う知見で、早期発見の意味づけが変わるってこともありうるのではないでしょうか。

2014-11-27 19:22:46
シュー @shu_n148

@sushikubo そうですね。将来、福島県の死亡率がわずかでも減る可能性もありますしね。ただその場合でも、その何百倍もの子どもの甲状腺癌を早期発見して手術した上での結果ですからメリットが上回ると言えるのかどうか。

2014-11-27 21:13:14
Seiichi Ushikubo @sushikubo

@shun148 本当に死亡率に影響を与えられないのでしょうか。BRAF点変異が6割に陽性だったことは、再発群や予後不良群をある程度含んでいることにならないですかね。

2014-11-27 21:43:17
シュー @shu_n148

@sushikubo 予後不良群に相当する例が検診によって助かるかどうかですよね。全くないわけではないはずなので、それがどの程度かという問題だと思います。癌が増えているわけではないとわかってもらうためにも死亡率が減ることを願っています。

2014-11-27 22:10:38

まとめ者注:実際に甲状腺ガンが増加しつつある状態でスクリーニング検査が行なわれると罹患数の増加と発見数の増加が相殺して見かけ上、死亡率低下に繋がらない事があると言う話ですね。

Shunさんの意見に対する私のエアリプ(反論)

シュー @shu_n148

QOLを無視してるんじゃなくて、従来の何倍も発見するにも関わらず死亡率を改善できないような検診では、検査や治療による弊害(QOLの低下)、精神的負担などが早期発見のメリットを上回るのではないかという話。

2014-11-27 18:49:41
彫木🌗環🧷✂️✏️(オミクロン株にはガッカリだよ) @CordwainersCat

それに対しては2タイプの反論があるかと。 1. 早期発見、治療によるQOL低下の可能性ばかり論じて、もっと遅く見つけてから手術するよりもQOLが上がる可能性がほとんど論じられない片手落ちでは無いか。 2.「従来の何倍も発見される」原因は本当にスクリーニング効果だけなの? です

2014-11-27 19:28:05
彫木🌗環🧷✂️✏️(オミクロン株にはガッカリだよ) @CordwainersCat

つまり「従来の何倍も発見されるのに死亡率の改善に結びつかない」と言うのが今のところただの仮定であり、しかも「死亡率の改善に結びつかないならQOL低下にしかならない」事もまったく証明されてない。 現に今回の福島県健康調査で見つかった症例の重さから見れば、むしろ話は逆なのでは?

2014-11-27 19:34:30

みーゆさんのご意見&論文紹介

Masato Ida, PhD @miakiza20100906

小児甲状腺がんの早期発見の「メリット」面についての論文: Gupta ら twitter.com/miakiza2010090… , Clement ら twitter.com/miakiza2010090…  祖父江さんには是非、こういった点まで考慮した総合的な判断をお願いしたいところ。

2014-11-28 12:42:42
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): 子供の甲状腺結節はどのように発見されるか―早期発見を向上させる機会 jpeds.com/article/S0022-…  2013年、Gupta(米国)ら。 医療従事者によって発見される例に比べ、家族によって発見される例は腫瘍がより大きく、転移している率も高い。

2014-06-12 17:45:28
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): 分化型甲状腺がんの治療結果は診断時の腫瘍ステージに影響されるか? cancertreatmentreviews.com/article/S0305-…  2014年、Clement(アムステルダム大)ら。子供の場合と大人の場合についてのレビュー。有用そう。

2014-11-16 17:54:01

論文その1 Guptaら

Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): 子供の甲状腺結節はどのように発見されるか―早期発見を向上させる機会 jpeds.com/article/S0022-…  2013年、Gupta(米国)ら。 医療従事者によって発見される例に比べ、家族によって発見される例は腫瘍がより大きく、転移している率も高い。

2014-06-12 17:45:28
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

そのため、年ごとの定期健診により早期発見を目指すべきではないか、と提案している模様。未入手のため詳細は不明。Journal of Pediatrics 誌。 甲状腺検査評価部会で西美和さんが言及していたのはこの論文ではないかと思われる。

2014-06-12 17:50:26
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

子供に対する甲状腺検査が、世界的な曲がり角に来ているようだ。

2014-06-12 18:13:19
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

西 美和さんの「Journal of Pediatrics」、「書いてあるんですね、Early Detection の方がいいと」発言は1時間44分くらいから ustream.tv/recorded/48616… @miakiza20100906

2014-06-14 17:18:05

論文その2 Clementら

Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): 分化型甲状腺がんの治療結果は診断時の腫瘍ステージに影響されるか? cancertreatmentreviews.com/article/S0305-…  2014年、Clement(アムステルダム大)ら。子供の場合と大人の場合についてのレビュー。有用そう。

2014-11-16 17:54:01
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

文献レビューの結果、子供の場合、分化型甲状腺がん(DTC)の早期診断が再発率や死亡率を下げるというエビデンスあり。ただし、まだ弱いエビデンスであり、レベル C。 @miakiza20100906

2014-11-16 17:59:45
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

大人の場合、より低いステージでの診断が再発率や死亡率を下げるという明白なエビデンスあり。エビデンスの強さは、再発率がレベル B、死亡率がレベル A。 @miakiza20100906

2014-11-16 18:03:22
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

同時に、より範囲の広い手術が副甲状腺機能低下症のリスクを高めること(レベル A)や、より線量の高い放射性ヨウ素治療が二次癌リスクを高めること(レベル B)についてもエビデンスあり。 @miakiza20100906

2014-11-16 18:10:00