【竹の子書房】加藤AZUKIさんの「実話怪談本の編監修作業の手順」【覚え書き】

加藤AZUKIさんの編集および監修作業についてのツイートをまとめました。自分が作業する際のお手本として。何度やってもミスがつぶせないのはどうやったら治るんでしょうね(´・ω・`)
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加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

というわけで、唐突ですが、実話怪談本の編監修作業の手順の覚え書きなど。

2014-11-29 07:59:33
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

まず、原稿……は、まあ耳を揃えて全部届いてるものとするw 恐怖箱シリーズでは、「だいたいのページ数+α」くらいをお願いして、そこから取捨選択していくスタイルなので、必ず数話分、未収載の原稿が出る。これは没ではなくて、「入りきらなかったので次の掲載機会に見送り」という扱い。

2014-11-29 08:00:42
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

実話怪談について「没」って言葉をあんまり使いたくないため。 まあ、「書くタイミングが今ではなかったのだ」「改めて出す機会を待とう」という考え方。

2014-11-29 08:01:18
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

んで、この原稿を受け取ったら、最初にするのは名簿作り。 タイトル、1話ごとのページ数を一覧表にする。複数作家によるアンソロの場合は、これにさらに著者名も加える。 この名簿は後々、台割や肩柱や目次を作るのにも使う原簿になるので、タイトルの間違いがないかどうかを念入りに確認。

2014-11-29 08:02:31
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

んで、この原簿を元に、内容の覚え書きを作る。内容を20~30字くらいに要約したメモと、ジャンル、場所、カテゴリーなどを書き留めておき、構成案を考えるのに使う。

2014-11-29 08:03:28
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

この原簿に「要約」をメモってく段階で、「どれを収録するか、どれを見送るか」についての大まかな当たりを付けていく。また、「大きな訂正」や「確認」などのメモ、僅かなはみ出しがありそうな話などもここでメモっていく。

2014-11-29 08:05:02
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

例えば、次のページに2行程度はみ出すような話の場合、2行くらい詰めれば1ページ減らせるので、ページ数調整に使う。「あと1ページ入らん!」というようなことはままあるので、これは原簿作りの時点で目処を立てておく。

2014-11-29 08:06:04
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

全体の素読み=要約メモ作りが終わったら、「どういう順番で掲載していくか?」という構成案を考える。これはテーマによって変わる場合もあるし、そのときどきでさまざま。「似た話」をわざと続ける場合もあれば、「キーワード(例えば車とか、女とか)」繋がりの場合もある。

2014-11-29 08:07:28
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

これで構成案=並べる順番が決まったら、元のファイルを繋げてひとつの本文テキストファイルにする。元原稿は話ごとに独立したファイルで出してくれる作家さんがほとんどだけど、たまに繋がってる人もいる。その場合は、一度バラす。で、それを掲載順に繋ぎ合わせる。

2014-11-29 08:08:42
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

この時点で、おおよそのページ数を合わせておくのだが、これは一次推敲、表記統一、誤字訂正などの都合で動いてしまうことがあるので、まだあんまり厳密に考えない。

2014-11-29 08:09:36
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

んで、本文テキストを校正ソフトに掛ける。今はいい時代になったもので、表記統一や簡単な誤字指摘はJustright!などの校正支援ソフトを使う。まあ、これは指摘するだけで自動訂正はしてくれないので、指摘箇所を延々チェックして直す作業が始まる。 ゴゴゴってるのはだいたいこのとき。

2014-11-29 08:10:57
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

表記統一、誤字指摘、句読点の漏れ、約物の漏れ(カッコの閉じ忘れとか)、などの大枠の整形を終えたら、再びテキストエディタに戻って、頁、行のズレを確認。ページ数を合わせる。

2014-11-29 08:12:19
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

本文テキストと平行して、前書き、後書き、場合によっては巻頭言や解説などのテキストを用意。これも割り付けるまでの手順はだいたい同じ。 用意したテキストファイルを、InDesignで割り付けていく。この時点で前書きや後書きは揃ってないことが多いが、まあ、そこは後送で。

2014-11-29 08:13:50
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

本文テキストは、タイトル行の頭に■や●を暫定で入れておく。これは割り付けた後にGREPで取ってしまうんだけど、見出し装飾や原簿の修正に使う。

2014-11-29 08:14:42
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

本文テキストの割り付け後、行間指定やぶら下げ、縦中横などの指定を入れていく。ルビはまだ後で。この行間指定やぶら下げ、縦中横の指定などによって、さらに僅かずつ行が動くことがある。また、1文字だけ次の行に零れるとかいうのは、生理的に落ち着かないので直す。

2014-11-29 08:16:11
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

見出し行頭の■などをアンカー代わりにして、各話ごとのノンブルの位置を確認。これを、最初に用意した原簿に入れていく。原簿は「タイトル+ノンブル」がセットになるので、これを元に、タイトルとノンブルがずれていないかどうかを確認。その後、原簿から目次を出力。

2014-11-29 08:17:24
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

さらに、台割を作成。原簿の「タイトル+ノンブル」を台割に貼り込んでいって、奇数頁項目にタイトルをコピーし、これを出力して、肩柱の原稿にする。肩柱原稿もInDesignに流し込んで、ズレがないか確認。さらに、見出しを装飾。

2014-11-29 08:19:06
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

ここまでできたら、著者校(初校ゲラ)として、著者と編集さんにPDF出力したものを渡す。前書き後書きは揃い次第入れて追加校とする。

2014-11-29 08:19:50
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

その間に、二次校正と二次推敲。校正支援ソフトは全幅の信頼を寄せられるレベルの精度ではないので、「文法が合っていれば、同音異義語があっても気付かない」ってことが多々ある。原稿をパソコンで書いていると変換ミスに著者自身が気付かないことも多いので、ここは人力作業になる。

2014-11-29 08:20:58
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

また、文法も合ってるけど、根本的な誤解とか誤用なんかの場合は、これも校正支援ソフトには【見えない】。描写上の演出なのか、すっこーんと間違えてるのかは、人間が読まないと直せない事は多く、ここの校正が正念場になる。

2014-11-29 08:22:06
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

このとき、文法上の間違い、修飾詞の位置がおかしいものなども直していく。 そこに、著者校と編集校を転記。さらに、ルビ、圏点などを入れていく。 だいたい全部揃ったら、今度はこれを音読ソフトに読ませて読み合わせ校正。

2014-11-29 08:23:08
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

目で何度見ても、耳で聞いてみて初めて見落としに気付くというのはよくあることで、著者も編集さんも見落としている誤字誤表記がここで出てきたりする。昔は校正紙になった時点で既に紙になってたので、校正紙の音読は人間がやってたんだけど、今は校正元ファイル(テキスト)を朗読ソフトで読ませる。

2014-11-29 08:24:37
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

真夜中に平板なカイトみたいな声で延々お経のように怪談を朗読され、それを耳で聞きながら校正するという修行みたいな工程を経て、概ね最終工程。 奥付などに見落としがないかどうかを確認(割とポカる)して、全頁を出力(印刷+パッケージ)し、バイク便で印刷所へ。

2014-11-29 08:25:58
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

この後、最終版PDF(納品版)を編集さんにメールしておくんだけど、ここで致命的なポカが発見されたりすると、またまたマスターファイルを修正して、その頁だけPDF出力したものを印刷所に送付。納品時に.indd付けてるんだけど、最近は印刷所では直して貰えませんw

2014-11-29 08:27:14
加藤AZUKI@「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg

納品後、4日くらい何も言ってこなかったら僕の作業はほぼ完了。「素読み」「構成案策定」「推敲」「校正」これが作業の9割を占めていて、校正は少ないときでも5回くらいは読んでるはず。あんまり読み込むと誤字が見えなくなるし、読まずに編集はできないしでジレンマ。

2014-11-29 08:28:49
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コメント

加藤AZUKI@追悼奇譚 禊萩/「忌」怖い話 小祥忌/「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2017年10月2日
これ、最近は印刷所が変わって、完パケデータを紙に出力(出力見本)して、その現物をバイク便で運ぶっていう工程がなくなったので、完パケデータ(パッケージ)完成→メールして終わり、になってる。作業手順の見直しで全体の所要時間がさらに圧縮されてる箇所もあるけど、作業内容そのものは概ね変わらず(´Д`)
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