「人工知能やロボットによって仕事が奪われる仕組み」について、小鳥遊りょうの考察

人工知能やロボットによって仕事が奪われる仕組みについて、昔から考えていたことをまとめてみた
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小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

人間に行なうことができる仕事全体からなる集合を考える。その要素を一つ考える。例えば餃子職人。その具体的な仕事に必要な能力全体からなる集合を考える。今考えたいのは仕事全体からなる集合(仕事集合)と「その各元それぞれに対応している能力集合」だ。

2014-11-30 19:55:55
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

ここで一つの能力が機械化可能になったとしよう。そうすると、多くの仕事は奪われることはない。しかし全体としてちょっと仕事が奪われることになる。例えば餃子を作る仕事は、餃子を作る能力で負ければ直接的に人から機械へ代替されるだろう。

2014-11-30 19:56:30
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

また直接的に人から機械へ代替されなくても、ある企業が餃子を作る機械を活用したら、市場の競争の中で餃子が大量に溢れることになり、餃子一つ当たりの価格は下がっていく。そのため、人々はその餃子を選びやすくなり、その結果、職人の手作りの餃子の売り上げが落ちる、ということは起こりうるだろう

2014-11-30 19:57:27
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

そうやって人間の手で作った物・モノが買われなくなっていくということがありえて、つまり間接的に機械によって仕事が奪われることがある。

2014-11-30 19:58:09
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

さらにこの場合、人間の食事というのはおよそ1日に3食なので、餃子が大量に作れるようになって、それを購入する人たちが多くなると、全体として別の食品が買われなくなるので、ここでも間接的に仕事が奪われることがある。

2014-11-30 19:58:52
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

この場合、気を付けなければならないことは、「直接的に仕事が機械化される場合だけでなく、間接的に機械によって仕事が奪われる場合もある」ということだ。人々は直接的に仕事が奪われた時は「奪われた」と認識できるが、間接的に仕事が奪われた場合は「機械に奪われたわけじゃない」と認識しやすい。

2014-11-30 20:01:03
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

この間接的な影響を考慮に入れない人が非常に多い。このことは注意が必要。つまり一つの能力が機械化できるようになると、ちょっとの仕事が直接的に、かつ間接的に奪われることになる。

2014-11-30 20:01:40
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

仕事全体からなる集合の各元に対して能力集合が一つ対応している。各仕事ごとに能力集合は異なるわけだが、各能力集合を見てみると、「機械化された一つの能力」を「含む能力集合」と「含まない能力集合」が存在する。

2014-11-30 20:02:34
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

ここで「機械化された一つの能力を含む能力集合を持つ仕事」全体からなる集合を考える。(つまり仕事全体からなる集合の部分集合の特別な場合)。この仕事たちの中から直接的奪取がいくらか生じることになる。

2014-11-30 20:03:33
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

さらに間接的奪取の場合は、この仕事たちの中から生じるのみではなく、これらの仕事以外の仕事からも生じうるということは注意すべきことだろう。ここまでは一つの能力が機械化された場合の話を書いた。その後にさらにもう一つ、何らかの能力が機械化された場合を考えてみよう。

2014-11-30 20:04:12
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

そうすると先ほどと同じロジックで、その能力を必要とする仕事の中からいくらか直接的奪取が生じ、仕事全体の中から間接的奪取が生じうる。ここまでは先ほどと同様だ。しかし、先ほどと違うことがある。

2014-11-30 20:04:58
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

それは「1番目に機械化された能力1」と「2番目に機械化された能力2」を両方必要とする仕事が機械化されやすくなっているということだ。

2014-11-30 20:05:36
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

つまり「能力1のみによって、直接的奪取と間接的奪取が存在」し、「能力2のみによって、直接的奪取と間接的奪取が存在」し、それに加えて「能力1と能力2の両方によって、直接的奪取と間接的奪取が存在する」ということだ。

2014-11-30 20:06:05
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

機械化可能な能力全体からなる集合を考えると、今の時点では{能力1,能力2}だ。ここで奪われる対象となる仕事は、{能力1}によるものと{能力2}によるものと{能力1,能力2}によるもの、この3つの場合になっていることを忘れてはならないと思う。

2014-11-30 20:06:39
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

これをさらに考えていくと・・・n番目に機械化された能力nによって、何が奪われるのか、と言うと・・・

2014-11-30 20:07:33
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

{能力1}のみの機械化によって直接的奪取される仕事と間接的奪取される仕事。 {能力2}のみの機械化によって直接的奪取される仕事と間接的奪取される仕事。 ・・・ ・・・ 同様に{能力n}のみの機械化によって直接的奪取される仕事と間接的奪取される仕事。 これに加えて・・・

2014-11-30 20:07:50
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

{能力1,能力2}のみの機械化によって直接的奪取される仕事と間接的奪取される仕事。 {能力1,能力3}のみの機械化によって直接的奪取される仕事と間接的奪取される仕事。 ・・・ ・・・ とずっと続き、最後は・・・

2014-11-30 20:08:08
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

{能力1,能力2,能力3,・・・,能力n}によって直接的奪取される仕事と間接的奪取される仕事。 となり、この場合の数は、2^n種類から空集合分を引いた(2^n) -1種類だ。 これは{能力1,能力2,・・・,能力n}の部分集合の総数を計算することであり、2^n個だからだ。

2014-11-30 20:09:36
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

簡単に考えるなら、部分集合の中に能力1を含めるか含めないか、で2通り。能力2を含めるか含めないかで2通り。能力3を含めるか含めないかで2通り・・・ということで、部分集合の総数は2^nだということは高校生の頃に習ったと思うが、それを使っている。

2014-11-30 20:10:04
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

(2^n)-1種類の仕事が「直接的奪取」と「間接的奪取」が存在するので、種類の総数は2{(2^n)-1}だ。この全通りをイメージすることが重要だろうと思う。

2014-11-30 20:11:33
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

これが意味することは何か?というと、「仕事の奪われやすさ」というのは年々と増していく、ということだ。今まで産業革命の頃に仕事がほとんど奪われなかった理由は、機械化されやすさが低い段階だったから、

2014-11-30 20:13:09
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

すごく緩やかに仕事が奪われてくれて、だから新しく生まれる仕事のほうが多く、全体として多くなっていった。だが、年々と「奪われやすさ」は大きくなっていくと考えられるので、どこかのタイミングで奪われるほうが多くなると考えている。

2014-11-30 20:15:05
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

僕の過去のツイートでは、次のように発言することが多い。『「機械化のされやすさ」が昔と今では異なる』と。それはこのような思考が基礎となっている。

2014-11-30 20:16:25
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

この状況で新しく仕事を作っても、その仕事は「仕事全体からなる集合」に含まれることになり、機械化可能な能力が増えれば増えるほど、その仕事は機械化されうる対象になっていく。

2014-11-30 20:16:50