とある社会科学者による、人文科学と自然科学のクロスカップリング反応

クロスカップリング反応は医薬合成、天然物合成、ポリマー合成、有機半導体合成に用いられ、またそのスケールは実験室から工業ラインと幅が広い。 ところが、人文科学の分野ではクロスカップリングの報告は少なく、1994年のアラン・ソーカル氏の報告を起点として減少傾向である。 しかしながらここ数年、日本ではこの分野の研究が活発であり、大澤真幸氏が哲学と量子力学のカップリングを、井庭崇氏、奥出直人氏が総括的に人文科学と自然科学のカップリングを報告している。 ここでは、奥出直人氏及び、井庭崇氏の研究概要を参照し、クロスカップリングの有効性を検討する。 続きを読む
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--- @vanaheimr

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2010-03-11 01:25:49
Naohito Okude @NaohitoOkude

量子力学的世界観とインタラクションデザイン その4:第4部 量子力学の神秘:  さていよいよ量子力学の考え方の理解に挑戦する。学問にはなんというか序列があって、いまのところ物理学が一番偉い。その方法をまねて自然科学は学問を行う。だが、僕はそうしたことを行ってはいない。

2010-11-19 09:23:20
Naohito Okude @NaohitoOkude

ここで僕が行っていることは社会科学や人文科学を物理学の方法にならって「科学」にしようとしていることではない。ここをしっかりと理解してもらいたい。近代的な意味でインタラクションデザインを科学にする必要は全く感じていない。量子力学を持ち出してきているのは別の意味だ。

2010-11-19 09:24:18
Naohito Okude @NaohitoOkude

それはまさに世界観につきる。どのように社会をみるのか、そのメカニズムをニュートン力学から量子力学に変えようという話だ。もちろん「科学」の世界はある。だが赤木昭夫氏が『反情報論』でつかっている表現をかりれば情報哲学の世界もあるのだ。ソーカル事件のように科学を詐欺的に拡張しない。

2010-11-19 09:31:40
Naohito Okude @NaohitoOkude

これは科学哲学者達が明らかにしてきたことでもある。科学に固有の見方だと思っていたらそれが社会に共通の見方であり、時代と共に変わっていく。その考え方をパラダイムという。あるパラダイムと別のパラダイムは共有不可能性にある。つまりお互いを理解できない。

2010-11-19 09:33:23
--- @vanaheimr

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2010-03-11 01:25:49
宮田光臣🐧🐰 @mitsuomi_miyata

ソーカル事件は、ソーカルがポストモダン哲学者が科学の言葉を濫用するのを揶揄したものだと理解している。すくなくとも奥出氏は科学の言葉を濫用し、過剰な適用、拡張を行なっている。ソーカルからまるで学んでいない態度であるのは間違いない。

2010-11-24 23:27:06
しゃいたん @faogr

パラダイムもクーンの使ってる意味とは違うよなー.あくまでも自然科学の話だったはず.『科学革命の構造』を読んだのが相当昔なので記憶もあやふやだが.

2010-12-04 18:35:12
--- @vanaheimr

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2010-03-11 01:25:49
Naohito Okude @NaohitoOkude

さて、複数の視点が同一の平面に共存して全体を示すキュビズムの形は非常に量子力学的世界観に近いというか同じものだと僕は感じる。だがアインシュタインはこうした世界観は理解できないと主張した。アインシュタインは量子力学に対して合理的世界の延長で理解できないと批判し続けた。

2010-11-20 07:58:00
Naohito Okude @NaohitoOkude

位置の不確かさと運動量(あるいは速度)の不確かさの積はある一定の値(プランク定数)より大きくならない。したがって「粒子の位置を正確にとらえようとすればするほど(位置の不確かさをゼロに近づければ近づけるほど)その分、運動量や速度が不正確になる。」と大澤氏は説明する。(152P)

2010-11-20 08:56:33
Naohito Okude @NaohitoOkude

実はそうした思考枠組みからの説明ではモノの見方の説明に留まり、実際に設計論に展開することはちょっと難しい。もちろんTaoismの視点からプログラミングやエンジニアリングを説明することも出来るのですが。今回のTweetsでは禅などとも通じる世界観がどのように設計に関わるかが山です。

2010-11-20 11:08:51
--- @vanaheimr

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2010-03-11 01:25:49
宮田光臣🐧🐰 @mitsuomi_miyata

粒子の性質の話か観測精度の話かよくわからないんだよね、これ。粒子の性質は多分計算すれば出せる(はず

2010-12-04 11:51:52
しゃいたん @faogr

「不確かさの積はある一定の値(プランク定数)より大きくならない。」や「熱を放射することが出来ず冷えていく。」は明らかに誤りであるが,それらをどうでもよいと思わせる程に文章のレベルが高い.う~む,ループ量子重力理論みたいだ.

2010-12-04 18:41:26
いっしょく @as_isshoku

@faogr 最初の分の間違いに気づくまでちょっとかかった

2010-12-04 18:40:35
--- @vanaheimr

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2010-03-11 01:25:49
Naohito Okude @NaohitoOkude

量子力学が上手く説明できない可能的潜在的なものが現実性をもつという現象と「死の欲動」は同じ構造をもつのだ。この問題は第一次世界大戦の次の悲劇第二次世界大戦でさらに複雑に展開する。それは全体主義の問題だ。大澤氏は全体主義を生み出した思想家政治学者カール・シュミットを登場させる。

2010-11-20 11:49:02
Naohito Okude @NaohitoOkude

大澤氏は例外状況は量子力学と同じ構造をしていると指摘する。量子力学における波動とは「電子や光子のような微粒子の可能な運動がすべて潜在している状態」である。(166P)この状態を説明する考え方はハイゼルベルグ、シュシュレディンガー、ファインマンなどがそれぞれモデルを提案している。

2010-11-20 12:42:04
Naohito Okude @NaohitoOkude

量子力学において「観測を通じて、潜在的・可能的な運動の束(波)の中から、1個の粒子が結晶し、立ち現れる。」例外状況においては「主権者の決定を通じて人民の中から「友」が結晶する。(166P)相当やばいな。しかし、これが第二次世界大戦前にナチズムが生まれてきたメカニズムなのだ。

2010-11-20 12:47:12
Naohito Okude @NaohitoOkude

シュミットの決断主義は合理的なパラダイムを徹底的に実行した結果生じた困難に対する対応であった。量子力学もニュートン的なパラダイムを徹底してすすめた結果現れてきた現象への解決の試みだったのだ。さて、ここでちょっと立ち止まろう。まだ量子力学的世界観の中身には分け入っていない。

2010-11-20 12:49:26
Naohito Okude @NaohitoOkude

いままで考えてきたのは従来の認識枠組みでは説明できない現象が生まれ、それが新しい認識枠組みを要求していると言うこと。この変化は科学だけではなく社会においても生じていること。その原因は近代社会の憲法がニュートン物理学と同じパラダイムであること。

2010-11-20 12:50:56
Naohito Okude @NaohitoOkude

現代のアカデミズムを理解しているとは(つまり博士Ph.Dに値するとは)アイデア・コンセプト・引用・検証・謝辞・剽窃(してはいけないの意味で)の考えをしっかりと身に付ける。これらすべてが内的な価値判断基準になったとき、本物のアカデミズムを体現する知識人となれるのだ。

2010-11-21 11:47:14
Naohito Okude @NaohitoOkude

僕は同じ頃文学や哲学の授業をとっていたが、こちらは調査なんかなくて、ただ古典のテキストを読んで解釈する授業だった。人文科学は伝統的にそんな感じだ。社会科学はその間にある。自然科学の知識は実験や観察で得られる。人文科学は過去の叡智の解釈を積み重ねる。社会科学は両方が必要である。

2010-11-21 11:57:17
Naohito Okude @NaohitoOkude

量子力学的世界観とインタラクションデザイン その5:(続き)シュミットが合理主義と生活世界のほころびを全体主義で解決した。ほころびがある点は量子力学的世界観と同じだ。だが例外状態で主権者が友と敵との境界を決定してそこから「友」が結晶してくる、というのは振り返っても、よくない。

2010-11-22 15:35:24
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