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バリバラ「悪夢」レビュー 〜障害者ドラマを超えた何か〜

12月5日にEテレビで放送されたドラマ「悪夢」を鑑賞して、文字通り悪夢を見たくらげさんが一人でも多く再放送を見てもらいたいがために作ったまとめ。 バリバラについて:http://www.nhk.or.jp/baribara/ 悪夢について:http://www.nhk.or.jp/baribara/special/akumu.html
テレビ ハウス加賀屋 バリバラ 統合失調症 ドラマ 障害
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くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【前説1】12月5日、障害者週間のどまんなかに放送された「バリバラ」初のドラマ企画「悪夢」を見ました。バリバラをご存じない方のために説明いたしますと、バリバラとはNHK Eテレビで毎週金曜21時から放送されている「障害者×バラエティ」という新機軸を打ち立てた番組です。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【前説2】バリバラは賛否両論ありますが、これまでの障害者番組の「障害者も頑張っている」「障害者はかわいそう」という「一般的な」内容と一線を画する、「障害者を面白く映す」ことにある程度成功していることを私は高く評価しています。(ありのまま、ではないのに注意)
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【前説3】まぁ、バリバラそのものを説明するは難しいので、HPを見ていただければある程度雰囲気はつかめるかもしれません。過去に扱ったテーマに度肝を抜かれる方も多いと思います。障害者×お笑い とか 障害者×恋愛 とか。 nhk.or.jp/baribara/
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【前説4】そのバリバラが「障害とはなんぞや」「障害を持って生きるとはなんぞや」を真正面にテーマに据えて、「障害者を全面的に映し出す」、主役も脇役も障害者が多数、という超尖ってるドラマを作り出しました。そのタイトルが「悪夢」です。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【前説5】「悪夢」の概要はHP(nhk.or.jp/baribara/speci…)で見てもらうのが早いのですが、簡単に述べてしまえば、「統合失調症の男が、他の障害者を知ることで自分の生き様を見つめなおす」というまぁ、「そんなに尖ってない」テーマなのですが・・・。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【前説6】さて、そんなテーマのドラマを私(聴覚障害者)と私の彼女のあお(発達障害・精神障害)と心底楽しみにしていました。そして鑑賞しました。そして、すごく色々考えさせられた・・・というか、アレでした。その「アレ」について詳しく述べてみたいと思います。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【1】「悪夢」はいきなり、主人公の真が妄想でシロイヒトに襲われるシーンから始まります。半裸の全身真っ白な男が静かに、だが圧倒的な存在感を持って迫ってくるのは、まさにタイトル「悪夢」にふさわしいOPでした。しかし、それ以上に幻聴が私には怖かったのです。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【2】その幻聴は「お前は普通じゃない」「お前は働けない」と囁くのです。真はそれに対して「僕は普通だ」「僕は働ける」「働けてるから普通なんだ」と必死にブツブツ言いながら、新聞を配り続けます。この場面は、私にとってとても心に突き刺さりました。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【3】なぜなら、あおも同じ事をよく言うからです。あおの中の人が「お前はダメだお前はダメだ」と言い続けて、それにあおが対抗するすべは「普通である」と言い続けること。その大きな拠り所が「仕事ができている」という事なのです。もちろん、この生き方はとても疲弊します。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【4】ここで、「なぜあおがそうなったのか」は追求しません。しかし、「普通でない状態」を持ちながら「普通であろうとする」ことは、強烈に苦痛を受けることです。それは、あおの状態のみならず、私も経験した(し続けている)ことです。その恐怖をいきなり出してくるかと驚愕しました。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【5】そして、真はシロイヒトから逃れる恐怖で新聞を配りきれずに販売所に戻り、クビになります。そして、新しい仕事の面接に行くのですが障害を隠して面接を受けるものの、採用に至りません。そして、再び町中で幻覚に襲われ、逃げた末に「健常者お断り」と書かれたシャッターをくぐります。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【6】この先は、印象的だったシーンとその感想のみ述べます。(ネタバレになるので)
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【7】まず、「健常者お断り」と堂々とテレビに流したことが、普通の障害者ドラマでないことを強く印象づけています。私なんかはもう「やりやがったwwwwwww」と両手を叩いて大喝采だったのですが、見る人が見ればもう、怒るシーンです。だからこそ、私はすごく受けたのですが。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【8】その中は、障害を持つ人だけが過ごすバーでした。真は足が曲がってる女性や、顔面が崩れた女性に対して「侮蔑」の視線を投げます。そして、「ここに普通の人はいないのか!?」と叫びます。それに対して、その店の主人は問いかけます。「普通の人ってどこにいるのかしら?」
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【9】その緊迫感があるシーンの中、客の一人が「人生カミングアウト!人生カミングアウト!」とテンション高く叫びまくるのですが、それに合わせて、女主人が「自分を隠して生きて楽しい?」と真に問いかけます。その言葉が、真を障害を隠さずに就職活動をするところにつながるのですが…
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【9】(そして、TAKEさんの存在感と空気ぶち壊しっぷりはリアルで数回会っている俺からしてうぜぇwwwwwwwとなりましたね、ええ)
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【10】さて、障害を隠さず就職活動をする真ですが、一向に受かりません。むしろ、前より酷い扱いを受けてお断りされます。このへんも「障害をカミングアウトすればすべてが良くなる」というような単純な構図にしなかった。そして、これも現実なんだ、と強く意識付けしました。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【11】真は例のバーに行き女主人に「障害をカミングアウトしてもいいことがひとつもなかった!」と叫びます。しかし、女主人は「リングに上がりな」とプロレスリングに真を連れて行ったのですが、真は「障害者なんかに本気を出せるかよ!」と叫び、障害者レスラーに技を食らって気絶します。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【12】統失の真が「障害者なんかに本気を出せるかよ!」というのは、単に障害を受け入れられていない、という事もあるのでしょうが、それ以上に「障害者の中でも差別し合う」というメッセージを私は受け取りました。そして、他の障害者に対して侮蔑感を持つ私自身を問い詰めるシーンでした。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【13】目覚めた真に対して、女主人は「私を抱きかかえなさい」といいます。真は彼女を抱きかかえ、暖かさを感じます。そして、彼女は「ね、人間でしょ」「私たち、普通人間なのよ」とささやきます。ここで、障害者と健常者の間に壁を作っていた真の何かが崩れ去る、美しい名場面でした。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【14】言葉は現実を作ります。「障害者/健常者」という時、そこには見えないけど、頑丈な壁ができて、「あちら/こちら」を区分します。障害者を人間として素直に見れないその壁を、障害者を抱きかかえることで「同じ人間なんだ」と理解させる。私はここで涙腺が・・・。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【15】そのあと、真は叔父の会社で接客業をするのですが、まともに接客ができるわけもなく。その後、店長が叔父に「使えないです」というのですが叔父は「仕方ないだろう、国が障害者を雇えってんだから。皿洗いくらいはできるだろ、な」と言うところを盗み聞きした真は、ショックを受けます。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【16】で、わたしもここでショックを受けましてね・・・。私は「障害者枠」で雇用された人間です。ですが、「障害者として入社できたわけであって、能力は評価されない」という忸怩たる思いを常に抱いています。「俺がここにいる意味はなんだろう・・・」と仕事がないときなんかは思うわけです。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【17】普段はそれを「そういうもんだ、しっかり仕事して自分の立ち位置を作ろう」とポジティブに考えるよう努力しているのですが、やはり映像の力として「障害者は数合わせに過ぎない」という経営者に言わせるシーンはもう破壊力抜群でした。ここで俺の胃に重いシコリが・・・。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book
【18】これをきっかけに、シロイヒトが再び襲い掛かり、ついには家まで逃げても消えません。そして、真は叫びます。「辛いよーーーーーーーーーー!」
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コメント

山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015 2014-12-07 22:25:10
こんな番組だったのか。再放送でチェックしよう。
Norichika Horie @NorichikaHorie 2014-12-08 13:06:45
水曜日の再放送、絶対見る! 当事者であるまとめ主さんが受けた衝撃は、障害をどう表現するべきかという規範のせいで、自分を受け入れていないことをまざまざと自覚させられたということなのだろう。
EWAEWA @shigerumatsuzak 2014-12-08 23:32:37
まえもなんか脳性麻痺ブラザーズとかあったような。妄想などについてはべてるの家関連の書籍でわりとみた。
くらげ@耳の悪いADHDのオッサン @kurage313book 2015-01-03 11:04:07
山本宏先生が本当の山本宏先生で腰を抜かしたSFマニアのまとめ人がこちらになります http://hirorin.otaden.jp/e407066.html
ゆきかぜまる(24) @ykkzmr 2015-01-03 11:10:15
こちらのまとめ主は障碍者たる自分を受け入れていると思うが。ものすごい勢いでネタにするしなあ
AJE@それじゃトリアエズナマ同盟 @Pm2010Aje 2015-11-03 13:32:29
これって「境界」を描いた作品でもあるわけだよな……描けば描くほどそれは確固たるものではなくなって行く
AJE@それじゃトリアエズナマ同盟 @Pm2010Aje 2016-07-26 23:58:04
あんな事件があったからこそ、再々放送すべきかも。
rappapyonn @reviverappapyon 2016-08-29 03:43:25
これDVDとかネット配信とかしてほしい
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