『マックス・ヴェーバーの犯罪』論争を読む(序)
- sennkyoushi
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以前羽入辰郎『マックス・ヴェーバーの犯罪』(以下『犯罪』と略称)に言及したけどそのときに読みもせずに否定的な評価を下していたのでそれもどうかと思って『犯罪』と『犯罪』関連書籍を「『犯罪』における羽入の主張は本当にだめなのか」という観点から読んでみた
2014-12-13 04:54:15--------↓以前の言及--------
羽入辰郎『マックス・ヴェーバーの犯罪』一気に読了。ふしキリ批判クラスタはぜひとも読むべきですよ。徹底的なテキスト批判。こんな仕事がしたい。
2012-11-13 00:32:36@kanedaitsuki 橋本努・矢野善郎編『日本マックス・ウェーバー論争―「プロ論」読解の現在』や折原浩のいくつかの著作で、『マックス・ヴェーバーの犯罪』の主張が否定されています。(続
2012-11-13 07:13:23@kanedaitsuki 続)例えば、『犯罪』第1章を批判する丸山尚士「羽入式擬似文献学の解剖」(『日本マックス・ウェーバー論争』に所収)では、羽入こそが杜撰な資料の取り扱いをしており、むしろ羽入の批判した箇所におけるヴェーバーの資料の取り扱いは問題ないと主張されています。(続
2012-11-13 07:14:25@kanedaitsuki 続)「羽入式擬似文献学の解剖」の原型となった論考が丸山のウェブページで読めます( shochian.com/hanyu_hihan00.… )。(続
2012-11-13 07:15:06↑訂正 丸山尚士のウェブサイト( http://www.shochian.com/hanyu_hihan00.htm )では原型となった論考だけが読めるように言ってしまったがこれは間違いで同サイトにアップされている『最終稿 「羽入式疑似文献学の解剖」』は『日本マックス・ウェーバー論争』に収録されている「羽入式擬似文献学の解剖」と同一の論考である
@kanedaitsuki 続)私は『マックス・ヴェーバーの犯罪』を読んでいないので確証はできませんがこれらを読む限り、大方において羽入のヴェーバー批判は当たっておらず、また方法的にも問題があるようです。(続
2012-11-13 07:16:16@kanedaitsuki 続)また、折原浩『ヴェーバー学のすすめ』では、羽入が『犯罪』で開陳したヴェーバー読解が誤解・歪曲に基づくものであることが詳述されています。(続
2012-11-13 07:15:41@kanedaitsuki 続)橋本努のウェブサイト上にこの羽入批判に関係する文章が(非常に雑多なものですが)集められています( econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Max%… )。(終)
2012-11-13 07:17:22マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(岩波文庫 1989年 以下『倫理』と略称) 本書の邦訳はいくつもあるが以下で引用する際は断りなければこの大塚久雄訳
2014-12-13 04:54:56羽入辰郎『マックス・ヴェーバーの犯罪』(2002年) 社会学者マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』には資料の扱いに問題があるとしてヴェーバーを批判した本 羽入の修論や博論をもとに増補したもの
2014-12-13 04:55:28折原浩『学問の未来――ヴェーバー学における末人跳梁批判』(2005年 以下『末人』と略称) 著者二冊目の羽入批判書 後述する橋本努のホームページに寄稿した論考を多く含んでいる
2014-12-13 04:55:58折原浩『ヴェーバー学の未来――「倫理」論文の読解から歴史・社会科学の方法会得へ』(2005年) 著者三冊目の羽入批判書…というよりはむしろ『倫理』の解説書であり『犯罪』を批判する記述はほとんどない
2014-12-13 04:56:19折原浩『大衆化する大学院―― 一個別事例にみる研究指導と学位認定』(2006年) 羽入に博士号が与えられたことの是非を問うという内容なので「『犯罪』における羽入の主張は本当にだめなのか」という関心からすると読む必要がない本
2014-12-13 04:56:48