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航空武装小話~アメリカの航空機用ロケット弾発射機

今日よく見られるようなタイプのロケット弾ポッドが現れるまでの、ちょっと変わった発射機のお話
軍事 米軍 爆撃機 ロケット弾 航空機
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えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
なんだか火力が足りない気がするので大火力なお話を
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アメリカさんは双発中爆の類に大口径火砲を積んでの艦船攻撃を割と好んでいた、というのは多分ご存じ。B-25G/Hのほか、A-26にも75mm砲を積もうとしたり、あるいは自動装填装置付105mm無反動砲なる代物さえ検討していた、という話は以前しましたっけ
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この手の航空機用大口径砲の悩みは色々ありそうですが、こと米軍では威力面に不満があったようです。75mm野砲流用程度では艦船の対空火器を一気に黙らせるにはパワーが足りない。一方、ロケット弾は斉射火力は絶大なものの精度がイマイチ。そして翼下に釣る場合、ロケット弾は空気抵抗元ともなる
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戦後に至ってもまだ理想的な航空用大口径砲に悩んでいた米軍ですが、一時は旋動安定式ロケット弾という方向性に希望を求めたようです。これをチューブ式ランチャーから撃ち出せば、翼安定式のように発射直後の不安定な状態で横風等の影響を受けるような事はないので、より精度が出るはずというわけです
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そうして生まれたのがMk8 Mod0 5インチ航空ロケットランチャー。これはリボルバーめいた5発弾倉を持ち、5インチGPSRロケット弾を0.5秒間隔で連射できるというもの。これを連装でB-25(の海軍型PBJ-1J)に積んじゃう pic.twitter.com/16lhBvTzMJ
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機首にロケット弾発射筒を置くとなると噴射炎が心配になりますが、Mk8 Mod0ランチャーでは下方に逃がします。B-25G/Hの75mm砲は尾栓を開けると発砲ガスの残りが吹き込んでくる問題があったようですが、これならそういう問題も無し pic.twitter.com/Yt12T29Ci7
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と、書いてて気づいたんですが、以前触れたXA-26の75mm砲搭載案で砲口カバーが付いてたのは、発砲後に尾栓を開けると砲口から吹き込む気流で発砲ガスがぶわっと機内に吹き込んで来ちゃう、てのを防ぐ意味もあったのかしら? とか…… pic.twitter.com/5Ja61tspeT
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こうやって書くと良い所ばかりのように思えるMk8 Mod0ランチャーですが、問題が無いでもなく。威力は十分だったのですが、精度は期待されたほど高いものではなかったんだそうで
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Mk8 Mod0ランチャーは弾倉容量5発(左右計10発)を0.5秒/発で連射、つまり全弾撃ち尽くすまでに2.5秒かかるわけですが、一方昔ながらの翼下装備5インチHVARロケット弾はごく短時間で斉射できる。結局のところ、この方がよく当たってしまうんだそうで
えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
しかして米軍はただでは転ばない。斉射に負けないくらい多弾数で高発射速度のロケット弾発射機があれば、斉射より強力になるはず。そうじゃありませんか?
えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
で、Mk.10 Mod0ランチャーが作られます。使うのは例によって5インチGPSR 旋動安定ロケット弾。左右に10発ずつ電動式弾倉が並んでて、これが0.2秒間隔で弾を送り出し連射する。ちなみに噴射炎はやっぱり下に逃がします pic.twitter.com/0skQvVN92s
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Mk10 Mod0ランチャーは本来は航空機の胴体に配置して、弾倉がそれぞれ左右の翼に収まるような形で搭載するはずの物だったようです。が、その状態で搭載した例を私は見たことがありません、実際に搭載されたのは……
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アメリカには丁度その頃、あのスカイレイダー君がいまして。本来胴体に積むはずのMk10 Mod0ランチャーも、彼の場合は片翼内に丸ごと収まる。つまり5インチロケット弾を片翼に20発(両翼計40発)搭載しちゃう。写真では何故か38発ですが pic.twitter.com/A0uIxc2aaG
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先の写真では片翼した写ってませんでしたが、両翼ともこの通り。翼下へ噴射炎を逃がす仕組みもよく見えます。しかして5インチロケットを40発ってのは、これは航空機のロケット弾搭載記録の一つのような気もするですよ。よくあるFFARポッドなんかは数は多いけども70mm口径ですし
えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
しかし結局、Mk8や10のような手の込んだ航空機用ロケット弾発射機は結局物にならず、例えばF-94のそれのように機体埋め込み式ではあるけども遥かに単純な形の発射機だとか、蜂の巣めいたロケットポッドだのに落ち着いちゃいます pic.twitter.com/fIoxYjILb1
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ちょっと面白いのは、蜂の巣めいたロケットポッドの黎明期には、これと似たような物として収束爆弾に似た「収束ロケット架」とでも言うようなものが作られていたこと。7発くらいのロケットを束ねたもので、たぶん斉射しかできないのですが、きっとロケットポッドより軽いし空気抵抗も少なそうな
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今日よく見るタイプのロケットポッドが一般化する前には、色々面白いポッドも考えられていたようで。例えばMk13 Mod1ランチャーは24発の70mm FFARを装填しますが、流線型の回転式カバーがついてて、一度に見える発射孔は6つだけ pic.twitter.com/stnTAkRN7k
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Mk13 Mod1ランチャーは輪切りめいて前後5つの区画に分かれ、最後尾に6発、その前の区画に18発のロケットを円周上に装填。それより前の3つの区画は同軸で回転するようになっていて、普段は流線型を保って空気抵抗を抑え、発射時は回転して発射対象のロケット発射孔だけが露出するように
えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
こうまでしてロケットポッドの空気抵抗を抑えようとするのは一見不思議に思えるかもですが、当時は未だ空対空ミサイル前夜の時代ですから、対地攻撃用ロケットの他、核爆撃機を駆逐し空を守るための超大威力機関砲的立ち位置のロケット弾もあった事を考えると納得行くかも知れません
えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
ミサイル時代のヒコーキはまだなんだかよくわからないものの、核爆撃機時代ミサイル前夜の頃の殺伐加減はなんとなく面白い気がしてきたのです
えすだぶ@C94新刊委託中 @FHSWman
しかして、こういう変り種発射機が可能になったのは、GPSRの特徴が大きいのかもだなあ。GPSRは元々航空用でなくLSM(r)みたいな艦艇用のロケットで、自動装填式発射機に合うように作られてる。そしてFFARやHVARのような翼安定式ロケットよりも格段に省スペース

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