加藤直之氏による縦2メートルの絵と「ヤマトーク・星巡るギャラリー篇」に関するツイートまとめ

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

今日、高さ2メートル、幅1メートル（M120号）のキャンバスを注文してきた。届くのは来週。それに備えて部屋を片付けてます。

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縦2メートルの絵、制作開始。ライブペイント以外では、大きい絵は久しぶり（猫とドラゴン以来だな）。記録用のカメラのセットも完了。ひと月ほどで仕上げる予定です。

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高さ2メートルのキャンバスの絵、制作開始。下絵を写し取るために升目を引いてあります。キャンバスの前に、むかし描いた縦1.8メートル、幅11センチの絵を置いて撮影。 pic.twitter.com/h3THkn45OG

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このキャンバスは荻窪にある画材屋さんにお願いしました。土地柄か（杉並区、練馬区）アニメ会社の注文をよく受けるそうで、昔は虫プロにも納品してたそうです。

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ちょっと別のものをキャンバスの前に置いてみました。 pic.twitter.com/qOWlp5481u

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縦２メートルの絵（等身大の女性）を描き始めたんだけど、顔の位置が自分の眼の高さよりも上になって、脚立を使わないと描けない事がわかりまし。ライブペイントと違ってちゃんと仕上げるから、中くらいの太さの新しい筆も買ってきた←最近巨大な絵ばかりだったので手持ちは刷毛みたいなのばかり

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脚立だと安定しなかった〜。本棚からいちばん分厚い画集（箱入り）を４册ほど出してきて積み上げました。女性の顔が上手く描けるまで何日かかかりそう

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高さ２メートルの絵。ほぼ等身大の女性の顔が完成したかも。肉眼で見ててもわからないデッサンの歪みがいったんデジカメで撮影して液晶画面で見るとイッパツでわかる。だから何度も何度も撮影する。なぜ肉眼で見てるとこうも歪みがわからないのかは不明（脳内で美しいほうへ勝手に補正しちゃうから？

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美女の顔を描く時は頭の中のイメージを具体化する作業。モデルなんて無いから上手くいく時もあれば今回のように何日もかかるときも。いままででいちばん早くかけたのが３時間（その顔に似合った胴体が完成するまで何年もかかったけど）。上手くいっても予定と違った大きさになると構図に影響が出るのよ

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予定と違う大きさになった顔の修正は、最終的にはいったんすべて塗りつぶすという選択肢も考えつつ、パーツの中でいちばん上手く描けたものだけを残し、他を修正していく作業。修正したからと言って上手くいくわけではないところがツライ。だからまず、顔を完成させます。

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今、高さ2メートルの絵を描いてるんだけど、これは最終的にはある会社に引き取られてその会社の部屋に飾られることになります。この描いてて思ったんだけど、僕の先輩のイラストレーターの多くの方が、イラストではなく好きな絵を自由に描いてそれを売ることで生計を立ててたりする。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

今回のような大きな絵は、たくさん描いても自分のとこにはもう保管する場所がない。それなら人手に渡ってもいいから、いつでも誰でも観てくれるようなところに飾ってもらいたい。例えば大和の擬人化の絵を同じ大きさで描いたら、どなたか買ってもいいって人はいませんか？

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値段は100万円くらい。ただし条件として、誰でも観られる場所に展示すること。転売したらその何割かは僕の収入になるような形で。 pic.twitter.com/gUTIoEr0cQ

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絵の世界では、一度売ってしまったら後からどんなに値段が上がってもそれは作者には還元されません。それ（還元）ができるようにしたのが「追求権」といって、ヨーロッパでは実現されているようですが、それなら、最初は手に入れやすい価格で絵を描けるのじゃないかと。

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僕は基本、絵を売ることはしないのですが、だから、毎回、違う絵、新しい絵を描くようにしています。でもここ何年か、ツイッターにアップロードする形で数百枚の絵を描いてきましたが、それらの絵は、出版社やゲーム会社からの依頼ではかけないようなものばかり。好きに自由に描けるって素晴らしいのよ

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

縦2メートルの絵の作業経過報告〜。女性の全身（ほぼ等身大）甲冑を着けてて（柔らかい素材みたいだ）短剣を持ってる。背景に紋章を描いてて、そこに金色の絵の具を使っているのだけど、ストロボ使って複写したら、露出の補正が必要になりました。えへ、とってもゴージャスな絵になってきた

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

縦２メートルの絵に使っている金色のリキテックス。実はチューブがまだ樹脂になる前、金属の時代の、何十年も前に買ったもの。この金色（アルミの粉が使われてるのかな）むらなく塗るためにはとても厚くする必要があって，何度も乾かしては塗るの繰り返し。乾くのを待つ間、本のカバーを、という手順

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

海外の絵描きは自分の筋肉を資料に絵を描く人多いけど、先日台湾に行ったとき、台湾の漫画家さんもけっこう鍛えてて腕の筋肉が凄い。僕もデッサン用に全身が映る大きな鏡を仕事場に常備してるけど、自分の体型の変化を見てムフフな毎日です。今描いてる縦２mの絵を描くときにも参考になってます

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

少し前にツイートした巨大キャンバスの写真のときに紹介した剣（シュワルツェナッガーの映画『コナン・ザ・バーバリアン』で実際に使われた小道具の剣の型を元に作られたレプリカ）もそうだけど、とっても役立ちます。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

そして何より、絵描きは体力が勝負。これも以前紹介したと思うけど、僕らの大先輩、小松崎茂さんは、体力が落ちたら油絵を描けなくなったそうです。だから晩年は水彩画ばかり。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

大きな絵を描いていると、夏は地獄ですが、冬は暖房いりません。今も仕事場では、パンツ（ブリーフ）とランニングシャツだけ。宅配便がきたりするとあわててズボンを履きます。そんなくらいだけど、筆を持つ手を水平より上に角度を付けて粘度のある絵の具で絵を描いていると、腕が痛くなってきます。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

あ，この剣ね→　laniusbucephalus.blog49.fc2.com/blog-entry-246…

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

なんだかんだとしょっちゅう荻窪画材に行ってます。使い切りそうなリキテックスがあってもすぐに自転車で。最近は（といっても僕の知識は30年くらい前のものだけど）118mlが量もあって安いから便利。といっても好きな色は何本か買ってあるから未だに金属のチューブだったりする（今は樹脂製）

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

縦２メートルの絵は、今回で2枚目。今ならデジカメがあるから、デッサンの歪みや、濃淡のバランスとかは、いったん撮影して、パソコンで表示、今後どう修正していくかをパソコンの画面上でシミュレーションできる。前回は数ヶ月かかったもんなあ。今回はひと月で完成させる予定。

加藤直之（スタジオぬえ）SFイラストを描いてます。 @NaoyukiKatoh

実は新潟で描いたヤマトも、ホテルに帰ってからパソコンで似たような作業をしたけど、会場でパソコン見ながらの修正は（お客さんの前だから）できなかったけど、今後のライブペイントでは、（やっぱり完成度あげたいから）パソコンとタブレットも持っていこう。