ロンティーさんが語る紅茶雑学1

【英国紅茶専門店】ロンドンティールーム @londontearoom_

Q. ワインにはソムリエ、コーヒーにはバリスタといった方がいますが、紅茶にはいないのですか？

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えと、ソムリエとかバリスタの話なのですが、紅茶インストラクターっていうのが一応いるのですが、これは非常に難しい話で、一応誤解覚悟で書きますね

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まず、ティーブレンダーっていう人がいるのですが、完成品の紅茶を分析したり紅茶淹れたりするのではなくて、さまざまな茶葉を組み合わせてブレンドして紅茶を作るって仕事の方です。紅茶って大きくふたつあって、シーズン物とブレンド物です（つづく

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シーズンものっていうのは、特定の産地（ダージリンとか）で、特定の時期にとれたものです。これはそのまま市場にでるのですが、紅茶は基本的にブレンドするものです。そのとき、メーカーごとに「レシピ」があります。「この紅茶はこういう香り、味、価格」ってものです。（またつづく

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農作物なので収穫した茶葉は毎年味も品質も価格も変わるのですが、それを「2年前に買って飲んだ紅茶と同じ味、価格帯」に調整するのがブレンドです。市場に出る量も考える。単一の産地だけとか、いろんな産地のいろんな時期の毎年違う味の茶葉を20種近く組み合わせて、毎年同じ味の紅茶にします。

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補足すると、「今年は香りが強くて出来がいいけど、ここまで香りが強いと好きな人にはいいけど一般受けはしないかも。別の産地の香りが弱い茶葉を混ぜてバランスをとろう」「去年と同じこのままだと商品価格が倍になっちゃうからなんとかだいたい茶葉で価格落とさないと」的な調整です。

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いくら味がよくても、スーパーとかで売ってるいつも買う茶葉が先月にくらべて急に2倍になったらびっくりしちゃいますからね。でも去年ブレンドに使っていた茶葉の価格が2倍になるのはあり得ることなのです。天候とか需要の変化でかわります

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なので、ブレンダーが一番紅茶には詳しいですけど、出来合いのものを完璧に淹れる、出来上がった紅茶の知識が深い人って意味ではブレンダーは少し違います。お店とかショップでそういう役割をするのが「紅茶専門店」の役割ですね。だいたいマスターて言われてる人がそうです。

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紅茶専門店って「紅茶を専門に扱っていて、たくさん種類をおいている店」という意味ではなくて「紅茶について深い専門知識がある店」って意味なので、紅茶メニューが2つしかなくても（あえてそうすることはありえるので）、紅茶専門店と認められればそうなります。

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ここからは怒られる気がするのですけど、言ってしまうと、日本紅茶協会認定の紅茶インストラクターという方たちがいます。試験受けたり講習受けたりして資格取れるんですね。紅茶の知識とか淹れ方に詳しい方です。そういう方が個人レベルではある意味プロです。

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ただ、大阪と東京以外はあまり知らないので全部が全部そうではないですが、ある程度紅茶業界内で有名な紅茶専門店で、現場で働いている紅茶インストラクターは「いません」（最近入った方がいるとかなら申し訳ないです）

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現場の紅茶専門店知識の部分がかけているので、これはインストラクターの方が悪いのではなくて、資格制度に少し問題があるのかなーと。あとインストラクターは毎年増えてるんですが、そういう方がお店開いて話題になってるって話が業界にはなくて、むしろお店は減る一方なんです。

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「紅茶インストラクターの人は能力がない」というつもりはなく（一度当店にアルバイトで入った紅茶インストラクターが紅茶の淹れ方、お湯の温度など現場の知識ゼロで驚きましたが）、ちょっと資格をばら撒きすぎなのかな、というのが紅茶専門店的な意見です。