- kintoki_naruto
- 13175
- 0
- 1
- 11
【隠れた数学者たち】Eテレ 今夜11:00~「オックスフォード白熱教室・選」数学と芸術の関係を探る。音楽家や画家、作家たちは、意識的に、あるいは無意識に数学を利用し作品を作り出している。その驚きの世界とは?byEテレ編成 nhk.jp/hakunetsu
2014-12-19 18:00:32オックスフォード白熱教室「隠れた数学者たち」面白かった。 途中からしか見られなかったのが残念。 ボルヘスの「バベルの図書館」は読んでみたいのでメモ。
2014-12-20 13:33:45文学と数学のつながりについて。 アルゼンチンの文豪ホルヘ・ルイス・ボルヘスはパラドックス、無限の概念、空間の性質をあつかった面白い短編を書いている。 彼はバートランド・ラッセルやポアンカレに興味を持っていたようだ。
2014-12-20 13:35:19第3代ラッセル伯爵、バートランド・アーサー・ウィリアム・ラッセル(Bertrand Arthur William Russell, 3rd Earl Russell, OM, FRS、1872年5月18日 - 1970年2月2日)は、イギリスの哲学者、論理学者、数学者、貴族。イギリスの首相を2度務めた初代ラッセル伯ジョン・ラッセルは祖父である。名付け親は哲学者のジョン・スチュアート・ミル。ミルはラッセル誕生の翌年に死去したが、その著作はラッセルの生涯に大きな影響を与えた。[Wikipedia]
ジュール=アンリ・ポアンカレ(Jules-Henri Poincaré、1854年4月29日 – 1912年7月17日)はナンシー生まれのフランスの数学者。数学、数理物理学、天体力学などの重要な基本原理を確立し、功績を残した。[Wikipadia]
特にデュ・ソートイ教授がお気に入りなのは「バベルの図書館」という架空の図書館で一生を 過ごす図書館司書を主人公にした短編小説。 主人公はこの図書館がどんな形なのか探ろうとする。 最初彼は自分が閉じ込められている空間の極所的な知識しか持っていない。
2014-12-20 13:35:49彼がいたのは六角形の小さな部屋で、その図書館はひょっとすると果ての知れない無限に並ん だ六角形の部屋からなっている。 そしてどの六角形の部屋からもその上と下の階が見える。 つまりこの図書館の構造はハチの巣と似ている。
2014-12-20 13:36:41全ての部屋は六角形でふたつのドアがあって 、隣の部屋に出たり入ったりできる。そしてらせん階段でつながる上の階と下の階にも六角形 の部屋があるのを見ることができる。
2014-12-20 13:36:49そこで図書館司書は思いを巡らせ始める。 「これはどういうことか。永遠に続いているのか、それともどこかに行き止まりが存在するの か」 これは数学的にも面白い問いだ。 部分の情報しか持ち合わせていない場合、全体について知ることはできるのか。 これは数学でよく研究されるテーマだ。
2014-12-20 13:37:02さて、物語には本が登場する。 これは図書館だから当然本であふれている。 ところが、この図書館に所蔵されるすべての本はあるパターンに従っている。 どの本も1冊140ページで構成され、1ページには40行、1行には80文字と決まっている。文字も25種類しかない。
2014-12-20 13:37:28※「140ページ」は、「410ページ」の誤りです。
そして主人公はこの図書館にはこのルールに従って書くことのできる全ての本があるのではないかと考える。 そして同じ本は無いと。 そうすると私たちはこの図書館に何冊の本があるか計算で求めることができる。
2014-12-20 13:37:52本の最初の文字になりうるのは25文字のうちのどれか。 文字の組み合わせを考えると 【1文字目】25×【2文字目】25 だから最初の2文字については25×25通りの可能性がある。 こうやって可能ば組み合わせの数を数えて行けばよい。
2014-12-20 13:38:11次に1行には80文字だったから、すると1行の組み合わせは25の80乗通りある。 1ページには40行だから、25の80乗をさらに40乗する。 そして1冊は410ページだから、25の80乗の40乗をさらに410乗。 つまり、この図書館には膨大な量の本がある。
2014-12-20 13:38:17比較するならこの宇宙には10の80乗個の原子が存在すると言われている。 ひとつの原子を1冊の本だとしてもとても数が足りないということになる。 でもその一方で本の合計数を求めることができるのだから、主人公は「この図書館は有限だ 」と考える。「きっとどこかに終わりがあるのだろう」と。
2014-12-20 13:40:09すると再び数学者のような問いが生まれる。 「六角形の部屋の組み合わせからできる有限の形とはどのようなものだろうか」 これは私たちが自分の宇宙について持つ疑問に似ている。 これは、ある図書館の話しであり、宇宙の問題でもあるのだ。
2014-12-20 13:40:17宇宙はどんな形をしているのか? 子供のころ、夜空の星を眺めながら疑問に思ったことはないだろうか。 宇宙はどこまで続くのだろう、終わりはあるのだろうか?と。
2014-12-20 13:40:27古代ギリシア人は、宇宙は巨大なガラスの器のようなものだと考えていた。 でも、その外側はどうなっているのだろう。 もしこの図書館も宇宙も有限だとしたら、どのように考えたらいいのだろう。 この図書館から外に出ることはできるのか。
2014-12-20 13:40:34いや、主人公はそうは思わなかった。 ここにあるものが全てだと。 そうして彼は、短編小説の終わりまでに、言ってみればこの宇宙の形がどんなものであるか、ある結論に辿り着く。
2014-12-20 13:40:54いわば、私たちの古からの疑問に答えを見つけたのだ。 この図書館はどこまでも続く行き止まりのない、いわば循環的なものだというのだ。 もし、宇宙ををいずれかの方向にまっすぐ進み続けると、いつの間にかスタート地点に戻ってしまうということだ。 有限でありながら永遠に続く空間なのだ。
2014-12-20 13:41:24つまり宇宙の形はこの場合、ドーナツやベーグルのような“トーラス(円環面)”と呼ばれる形だと考えられる。 面の上と下を繋ぐと筒になり、筒の両端を繋ぐとトーラスになる。 でも、私たちが住む3次元で表現するならこれでは足りない。
2014-12-20 13:41:32たとえばこの教室が宇宙だと仮定してみよう。 いったいどんな特徴があるのだろうか。 まずこの教室、つまり宇宙は無限に続くが外に出ることはできない。 教室の端まで行くと君は、魔法のように反対側から現れる。 天井を通り抜けると、床を突き抜けて下から戻って来る。
2014-12-20 13:41:512次元ではここまでだったが、3次元ではこの教室の後ろから出ようとすると、教室の前のステージから現れることになる。 つまり、これが私たちの宇宙だ。宇宙はこうした循環的な性質を持っている可能性がある。
2014-12-20 13:42:05では次の疑問は、この宇宙はどのように見えるのかということ。 私の正面から来ている光は、私の後ろのスクリーンを通って教室の後ろから再び現れる。 だとすると、教室の後ろの方にも私の後頭部を見ることができるはずだ。
2014-12-20 13:42:34