2014年12月22日

障害物を破砕せよ! ロケット戦車小話~カナダの装甲車・シャーマンチューリップ・向かいの建物からカチューシャ・アメリカ工兵戦車

ロケット弾を装備した戦車についての小話を幾つか ・カナダ軍の60ポンドロケット付スタッグハウンド装甲車 ・英軍のシャーマンチューリップ ・(脇道)ベルリン戦の赤軍の「向かいの建物からカチューシャ」 ・アメリカ工兵戦車のロケット
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カナダ軍の60ポンドロケット付スタッグハウンド装甲車

えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

カナダ軍第18装甲車連隊って、同時に「第12マニトバ竜騎兵連隊」でもあったのね。実質ただの装甲車連隊だけど、こういう名前が残ってるのって素敵

2014-12-21 16:44:33
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

スタッグハウンド装甲車にポン付けしたロケットとか、この手のロケットってすごく簡単そうな気がしますけど、意外に面倒が少なくないみたいで。件のカナダ軍第18装甲車連隊(第12マニトバ竜騎兵)の要求から生まれた装備なのですが、結構紆余曲折が pic.twitter.com/kg2R8L3jnK

2014-12-21 17:15:56
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えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

そもマニトバ竜騎兵がなぜ装甲車にロケット弾をつける事を欲したかと言えば、彼らのような装甲車部隊はしばしば味方砲兵の射程外にまで進出することがあるため。自前の火力しか頼るものが無いのに、スタッグハウンド装甲車の37mm砲は榴弾火力が弱い。待望の75mm砲装備型もまだ生産が始まらない

2014-12-21 17:21:58
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

そこで彼らは、タイフーンなんかが使ったのと同じ60ポンドロケット弾を装甲車に搭載しようと考える。発射用レールも航空機用のMk.Iランチャーがそのまま流用された。これは防盾と連結されていて、砲に連動して仰俯する。全体で200kgほど重量が増すので、その分仰俯は重くなったかも、とも

2014-12-21 17:28:22
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

スタッグハウンド装甲車に60ポンドロケット4発を取り付けたものの実験は44年11月末に実施される。結果は「概ね有望」と判定されたけども、距離精度が特に悪く、ロケットは90~2000mのどこかに飛ぶという程だったとか。これに加え、近距離では信管が正常に機能しないことが多かった

2014-12-21 17:33:54
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

距離精度の悪さについては、そもそも射程を見積もるためのレンジダイヤルのような物が一切ついてなかったのだから今回は仕方ない。ともかく発射は出来たし、ロケットの噴射炎が車体や乗員に悪影響を与えることもなかったわけで、もう十分な成功と判断されたと

2014-12-21 17:37:55
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

射程を見積もるにはレンジダイヤルを付けるのは当然として、それでもまだ航空機用のMk.Iランチャーは精度が悪く不適当であると考えられた。そこで発射機を、英軍が既に採用している「ランド・マットレス」と同様な旋転式に変更する事になる pic.twitter.com/6PqOv9G7V9

2014-12-21 17:50:10
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えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

ランド・マットレスの発射機については、この動画がじっくり見せてくれる youtube.com/watch?v=u-T2un… ロケット自体はタイフーンなんかと同じRP-3ロケットだけど、安定翼は取り払われていて、発射筒についた螺旋状のガイドレールによってロケット弾が旋転するわけ

2014-12-21 17:53:40
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

スタッグハウンドへの搭載については、ランド・マットレスの発射機そのものではなく、新しいアルミ鋳造製の発射機も考えられていた。でもこれはイマイチだったらしく、最終的には鋼管製が使われる事に。今度は最初のような連装x2ではなく、4連装を左右にそれぞれ配置し計8発となった

2014-12-21 17:58:46
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

発射機は防盾に連結されていて、砲と一緒に仰俯可能なのは従来通り。これはカウンターウェイトも装備されていたようなので、最初のタイプと異なり重量バランスも考慮されていた様子。もちろん射程を見積もるためにレンジダイヤルも装備された pic.twitter.com/AibmEx2DjO

2014-12-21 18:04:44
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えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

新しいロケット発射機付きスタッグハウンド装甲車の試験は45年4月末に行われ、「概ね成功」と判断された。ただ、今回も欠点がないでもなく、8発の斉射をすると噴射炎が乗員に若干の危害を及ぼし、また後部フェンダーが歪む(先の写真参照)、消火装置が誤作動するといった問題が生じた

2014-12-21 18:10:13
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

斉射ではなく一発毎に連続発射した場合、前のロケットの噴射炎によって発射筒が変形してしまう事があった。ロケットには筒の螺旋と噛み合う小さなフィンが付いているけども、変形した発射筒からロケットが発射された場合はこれがもぎ取られ、不安定になり空中でロケットが分解してしまった事があった

2014-12-21 18:20:52
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

筒の破損は通常版のランド・マットレスでも起きそうな事故にも思えますけども、なんでかそういう話は聞かれません。スタッグハウンドの発射筒は何か違ったのかも。ロケットのフィンはこんな感じで、普通の翼安定ロケットのフィンに比べて随分小さいです pic.twitter.com/twfMQIfdTs

2014-12-21 18:23:45
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えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

そうして45年12月、やっと改良されたアルミ鋳造管製の発射筒が完成してテストされます。これは発射筒の端がうまいこと面取り加工されている(先端が少しラッパ状に広がっている?)らしく、このため噴射炎による変形とフィンの破損事故は起こさなくなったようです

2014-12-21 18:28:28
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

ただし、残念ながら(?)1945年になると75mm砲装備型のスタッグハウンドIIIが生産されるようになったので、装甲車はロケットを装備せずとも一定の榴弾火力を得られるようになっていました。このためロケットは発煙弾・化学弾用の装備として興味が移り、精度はあまり頓着されなくなります

2014-12-21 18:31:21
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

もっとも発煙弾投射機としてのロケット装備はまだ開発が続けられ、46年には満足行くものが出来たようです。これがその後どうなったかは、私にゃよくわかりません

2014-12-21 18:33:25
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

しかして、こうして見るまでランド・マットレスのロケットや発射筒には着目したことが無かったんですが、なかなかどうして面白いものです。フィンがあるけど旋転式で、発射筒に螺旋型レールがついてるロケット弾なんて、なかなか聞きません

2014-12-21 18:35:25
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

ただ、この方式には難点が無かったでもなく、装填時にはフィンが螺旋型レールにうまく噛むように気をつけないといけなかった、とも。乱暴に装填するとフィンが曲がってしまって、飛翔が不安定になりかねないんだとか。旋転式なのに翼安定式めいた特徴です

2014-12-21 18:38:32
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

そもそもこれ、何式って呼ぶべきなのかな。旋転翼安定式とか……や、無生物を分類学めいて無理に何かに当てはめようとするもんでもないか。あるものはあるがままに

2014-12-21 18:45:20
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

Mk.I発射機+翼安定ロケットの組み合わせはタイフーンでは実用上許容できる精度が出ていたはずなのに、何故スタッグハウンドでは駄目だったか。これはどうも、飛行中の航空機からなら発射の瞬間からロケットの安定翼に十分な気流が当たるからのようです。地上発射ではそれが無いので安定が悪い、と

2014-12-21 20:10:48
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

地上発射のロケットで翼安定させようと思うと、ロケットが十分加速するまでの間保持してくれるような長いレールがあったほうが良いのかもですね。ちょうど赤軍のM-13ロケットのような感じで。ところがスタッグハウンドではそう長いものを積むのは無理なので、旋転安定にする他なかったのでしょう

2014-12-21 20:15:46

英軍のシャーマン・チューリップ

敵🔪🔍🥖🈂🥄🐟🦀 @JimberMelonArms

37mm砲しかない装甲車で砲兵の代用にロケット弾付けるのはとてもよくわかるんですけど、75mm榴弾が撃てるシャーマンにまでポン付けするのってどうなんでしょ。75mmじゃ威力不足なときに重宝したんですかね……?

2014-12-21 17:41:20
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