ホットパーティクルとセシウムボール:2014年12月23日の議論

科学 微粒子 化学的性質 ホットパーティクル 吸入 セシウム 内部被曝 プルトニウム セシウムボール
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まとめ 鼻血騒動で息をふきかえすホットパーティクル説:南相馬市議大山こういち氏のブログ記事をめぐって 大山こういち氏のブログ記事(2014年5月23日づけ) http://mak55.exblog.jp/20734814/ 気象庁気象研究所の論文 Adachi K et al. Emission of spherical cesium-bearing particles from an early stage of the Fukushima nuclear accident. Scientific Reports 2013:3;2554 http://www.nature.com/srep/2013/130830/srep02554/full/srep02554.html Nature Japanのウェブサイトに出た日本語による解説 http://www.natureasia.com/ja-jp/sre.. 4706 pv 38 2 users 2

その1

Tarabagani @tarabagani
セシウムボールってなに?
泉㌠智紀 @jsdfq43wtr
まさかセシウム単体を想像してないよな. ちなみに常温で液体のはずだが.
nao @parasite2006
調べてみたらセシウムの融点は摂氏28度(沸点はヨウ素と比較したくて一度調べたけど融点はノーマークだった。とほほ)。「常温付近で液体状態をとる五つの金属元素のうちの一つ(これより融点が低い金属は水銀だけ)」とある。これでは単体が固体の塊として存在できる条件の方が限られてくる。
N崎 @Nzaki0716_sub
Csの融点が低いことが今頃話題になってるのか。原発事故直後、反原発の人は真っ先に調べたと思うけど。災害現場で復旧に当たる人たちや(除染現場も含めて)身体の汚染箇所は冷水で洗うよう教わったと思うけど。
nao @parasite2006
Wikipedia によれば、金属セシウムは「非常に反応性に富み、自然発火しやすい。低温でも水と爆発的に反応し、他のアルカリ金属より反応性が大きい(中略)高い反応性を持つため、金属セシウムは消防法で危険物に指定されている。」とある。
nao @parasite2006
もうひとつWikipediaから引用すると、金属セシウムの「保存や運送は、乾燥状態にした鉱物油などの炭化水素を満たした容器に入れて行う(引用者注:これは水と非常に激しく反応するため)同様の理由で、取り扱いはアルゴンや窒素などの不活性ガスの下で行わなければならない」
nao @parasite2006
(つまり、金属セシウムは非常に人為的な環境下でなければ安定に存在できない物質なのである。歴史的に見ても、セシウムの発見と最初の分離は1860年、ドイツの鉱泉の水の中から塩化セシウム=CsClの形で行われた。純粋な金属セシウムの単離は1882年、シアン化セシウムの電気分解による)

(↑Wikipediaによれば、当初塩化セシウムが分離されたときこれを電気分解して金属セシウムを得ようと試みられましたがこのときは失敗し、その後20年以上たってからシアン化セシウムの電気分解によりようやく単体のセシウムを得ることができたとあります。
 なお医療用やγ線測定装置校正用のCs137密封線源は、非放射性のCs133のかわりにCs137で調製した塩化セシウム(CsCl)の粉末をステンレススチール製カプセルに封入したものです。http://bit.ly/1APhCkS 塩化セシウム固体はイオン結晶であり、融点は645℃なので、水に対する溶解度が162 g/100 mL (1 ℃)ときわめて大きいものの、水と接触させなければ常温で安定に固体として存在できます。
 1987年9月にブラジルのゴイアニアで起こったCs137による被ばく事故では、廃止された病院の跡地から医療用のCs137線源が盗み出されて解体され、スクラップとして転売される過程で露出したCs137に住民が接触したため249人が被ばくし、20人が急性障害を起こして4人の死者を出しました)

こなみひでお @konamih
@parasite2006 セシウムは強い陽性のアルカリ金属なので単体としては存在しません.全て陽イオン Cs+ になり,何らかの陰イオンや,陰性を帯びた鉱物のサイトなどに捕まります.水溶性は高いのですが,粘土鉱物との親和性が高いために土壌から流れ出さないことも周知.
nao @parasite2006
@konamih 気象研の論文bit.ly/1qxNCXQ で放射性Csを含む水不溶性微粒子が報告され、続報bit.ly/XETLVx でUその他を含むガラス状固体と判明したからといってセシウム・ホットパーティクル説は珍説でなくなるでしょうか?
こなみひでお @konamih
@parasite2006 少なくとも頭の悪い林衛さんが騒ぐような意味での「ホット」なセシウムの微粒子は考えられないですね.

(そもそもはこういう話だったのでした↓)

林 衛 @SciCom_hayashi
全カリウム中に均質に存在するにカリウム40と,塊を形成する放射性セシウムとで,リスクが同様だと証明されているとは思えません。人体中のセシウムの挙動も不明。同様のリスクだといいきれますか? RT @kikumaco_x @nananao2236 自然放射線も同様にリスクだよね
nao @parasite2006
@konamih ご確認ありがとうございます。セシウムの化学的性質を調べれば調べるほど、セシウム「ばかり」が他の固体と結合もせず、他の固体に抱き込まれもせず、イオン化もせずに塊を作って存在するのは無理筋とわかります。

その2

nao @parasite2006
.@hosokattawa さんのコメント「セシウムは非常に化学反応性が高いので、人体内を含め環境中では化合物(塩)になっていると考えられます。で、Csの属するアルカリ金属とい..」にいいね!しました。 togetter.com/li/320472#c565…

→Csの属するアルカリ金属というのはその塩のほとんどが水に溶けやすい。つまり塊になりようがない。冒頭で述べているように不溶性の物質に吸着している場合は別ですが、そうなると今度は吸収もされにくいはず。

細川啓%求職中断 @hosokattawa
@parasite2006 ガラス説が出てきて勢いづいている人が出てきましたね。当時の分析では確か硫酸塩だったのであのように書いたわけですが、まずその分析結果を確認しなくては。
nao @parasite2006
@hosokattawa 気象研はまず2012年に出した論文bit.ly/13ygogY で2011年4-5月の大気試料中から放射性Csを含む直径0.5-0.6μmの硫酸アエロゾル微粒子を検出し、翌年8月の続報bit.ly/1qxNCXQ で(続)

↑すみません、この2012年の論文は気象研ではなく産総研(産業技術総合研究所)の論文でした(実際には東京海洋大学、慶応大学、名古屋市環境科学調査センターとの共同研究)。論文公表を知らせ内容を紹介した日本語プレスリリース(2012年7月31日付け)http://bit.ly/1Ad7iTL は非常にわかりやすく、英語の原論文はちょっと敷居が高いとおっしゃる向きもぜひ一度ご覧ください。このプレスリリースによれば、硫酸塩エアロゾルとは「主として二酸化イオウ(気体)が大気中で酸化されて粒子化したものであり、地球上どこにでも広く存在する」とあります。
 これまでの研究では原子炉(軽水炉)の事故により放射性セシウムが大気中に放出される際の化学形態としてはヨウ化セシウム(CsI)または水酸化セシウム(CsOH)が想定されており、この論文の結果はこれがさらに硫酸塩エアロゾルに取り込まれて直径0.2-2 μmの微粒子に成長し、大気中を長い距離にわたって輸送されることを示すとしています。

(補足説明をいただきました)

こなみひでお @konamih
@parasite2006 硫酸塩としてセシウムが運ばれるということですが,大気中でSOx から生成するのは硫酸です.イオンはその中に少しだけ含まれると見るのが妥当です.ただし放射性セシウムは常識的な化学のセンスで濃度が低くても有害なので,量の吟味が重要です.
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コメント

nao @parasite2006 2014年12月27日
放射性セシウムを含む微粒子の吸入による内部被曝の実効線量係数について@miakiza20100906 からご教示をいただきましたので、関連ツイートをまとめに追加しました。どうもありがとうございました。
nao @parasite2006 2014年12月27日
@uchida_kawasaki さんのまとめ「Cs-137エアロゾル吸入摂取について」http://togetter.com/li/559709 を引用させていただきました。どうもありがとうございました。
nao @parasite2006 2014年12月28日
サイエンスZEROの「水不溶性セシウム微粒子による肺の被ばく量は水溶性セシウムと比較すると成人では70倍、1-7歳児では180倍」という字幕の根拠を@habari2011dunia さんに教えていただきましたので、関連ツイートをまとめに追加しました。どうもありがとうございました。
nao @parasite2006 2014年12月29日
水溶性と水不溶性のセシウム微粒子による肺の被ばく量(等価線量)を経口摂取による全身への影響(実効線量)と比較した結果を追加しました。
nao @parasite2006 2014年12月29日
まとめの中で気象研の論文としてご紹介した2012年の論文http://bit.ly/13ygogY は、実際には産総研(産業技術総合研究所)を中心としたグループによることを確認しましたので訂正の解説を追加しました。
nao @parasite2006 2015年1月5日
@konamih せんせいと@y_morigucci せんせいのツイートを1件ずつ追加収録させていただきました。どうもありがとうございました。
nao @parasite2006 2015年1月6日
2011年3月15日のつくば気象研屋上の大気を吸入した場合の水不溶性セシウム入り微粒子による内部被ばく量の試算結果を「付録2」として追加しました。
nao @parasite2006 2015年1月14日
1月9日の@yard_1957 さんとのやりとりを「付録3」として追加しました。ありがとうございました。水不溶性セシウム入り微粒子を吸入すると肺の中に留まり続け、ホールボディカウンターで検出され続けるはずですが、実際の測定値は時間とともに低下していき、測定値が高かった人も原因となっていた食品がわかって食べるのをやめれば測定値が下がることが確認されています。
nao @parasite2006 2015年3月9日
2015年3月7日(土)午後、サイエンスゼロの再放送http://bit.ly/1wSuN5G 後の@murapyon71 さんと@aizujin_k さんのツイートを追加させて頂きました。有難うございました。
nao @parasite2006 2015年3月9日
番組動画http://bit.ly/1Eu9MAy の引用をまとめの説明文に追加しました。@kazooooya さん、ご教示有難うございました。
nao @parasite2006 2015年3月11日
2015年3月7日(土)午後のサイエンスゼロ再放送後のツイートをもう少し追加しました。@kazooooya さん、@simesaba0141 さん、どうもありがとうございました。
nao @parasite2006 2016年9月25日
まとめの説明文で引用していた番組の動画のリンクが切れていたので、生きている動画リンクと差し替えました。
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