ポスター作成論(各論5原則を中心に)

2014/10/13 16:30~ 模造紙発表について。転じて、学会でお馴染みの「ポスター発表」について呟いたやつのまとめです。
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プレゼンたん @presen_tan

西日本はJRも全部止まるようですし、16時30分から連ツイしましょうかね…。

2014-10-13 15:48:25
プレゼンたん @presen_tan

公務員試験たん(@koumuintesttan)から、模造紙発表に関する質問を受けたわ。学会でのポスター発表に通じるところもあると思うので、作り方を中心に、普遍的なポイントを軽く呟こうと思います。5分毎、だいたい2時間くらいで終わります。

2014-10-13 16:30:09
プレゼンたん @presen_tan

多くの学会では、スライドを使った発表(以下スライド発表)とポスターを使った発表(以下ポスター発表)の双方が取り入れられています。ポスターはただ貼るだけではダメで、その前に立って説明し、質疑応答を行うことが求められますね(goo.gl/OFaLjF)。

2014-10-13 16:35:07
プレゼンたん @presen_tan

ポスター発表の利点として、(A)長時間掲示が可能なのでじっくり見てもらえる、(B)スライドよりも時間制限が緩い、(C)聴衆との双方向コミュニケーションがとりやすいことが挙げられます。

2014-10-13 16:40:06
プレゼンたん @presen_tan

(C)のメリットは大きいと思います。聴衆との距離も近く、時間制限も緩いため、活発なディスカッションを行うことができるからです。逆に言うと、ディスカッション主体で行いたいのであればポスターのほうが適しています。

2014-10-13 16:45:07
プレゼンたん @presen_tan

ポスターの作り方。まず、型があるならそれを守るのが大原則。例えば医学論文であればIMRADスタイルが標準ですね(Introduction→Method→Result→Discussion)。型を守りつつ、各パーツを配置していくわけですが…

2014-10-13 16:50:09
プレゼンたん @presen_tan

【総論①-1】ポスターには「キャッチーさ」が必要です。ポスターが聴衆(歩いている人)の目に止まり、自分のところまで来てもらって初めて発表に繋げられるからです。聴衆に認知されなければ、そのポスターは初めから無かったことと同じです。

2014-10-13 16:55:04
プレゼンたん @presen_tan

【総論①-2】奇をてらった、過度な彩色にせよと言うのではありません。「ぱっと見の分かりやすさ」のことです。聴衆は時間の余裕がないことも多く、一字一句を舐め回すように読んでくれることはありません。だからこそ、一目見て、ポスターの概要を伝えられることが必要なのです。

2014-10-13 17:00:08
プレゼンたん @presen_tan

【総論①-3】ある総説では「聴衆は、3m離れたところで最大10秒間ポスターを眺め、取捨選択をする」とされています。この数秒間で人々の心を鷲掴みにし、内容を把握できる工夫が必要となるんですね。

2014-10-13 17:05:02
プレゼンたん @presen_tan

【総論②-1】ポスターには「主役としての器」も必要です。確かに、ポスターはプレゼンターの発表を補助する存在です。しかし、プレゼンター不在の時も貼りだされることが多く、その時はポスター単体でメッセージを伝えられなければいけないからです。

2014-10-13 17:10:06
プレゼンたん @presen_tan

【総論②-2】補助役かつ主役という点で、ポスターはスライドと配布資料(論文、書籍など)の中間に位置するというのが私の見解よ。なので、スライドを縮小印刷して貼ったのとか、論文のように全情報をダラダラ書き連ねたのはNGよ(大半のポスターってこんな感じですけどね)。

2014-10-13 17:15:07
プレゼンたん @presen_tan

参考までに、Medical teacherという雑誌に取り上げられた「気づいてもらえる学術ポスターの5原則」を紹介するわ(原文は読めてないです…)。①タイトルで内容が分かる、②短くて簡潔、③文字が大きい、④肝の部分は目線に配置、⑤画像は中心に配置。

2014-10-13 17:20:08
プレゼンたん @presen_tan

【各論①】説明的・具体的タイトルとも言えるかしら。例えば「僻地医療の問題点」とだけ書かれてもピンと来ませんが、「僻地医療を担う人材を育成するうえで、大学での医学教育をどのように変えるべきか」と書けば、これから述べようとする内容が把握できますね。

2014-10-13 17:25:05
プレゼンたん @presen_tan

【各論②】これは普段のツイートでも度々取り上げています。さっきも言いましたが、論文のように文章をダラダラ書いても、限られた時間で読み込める人はいませんわ。短文、箇条書き、フローチャートを駆使しましょう。

2014-10-13 17:30:08
プレゼンたん @presen_tan

【各論③-1】文字が小さいと、内容を見ようと聴衆がポスター近くに集合するので、一度にポスターを見られる聴衆が減ってしまいます。聴衆との距離は最低でも1m。そのためには、ワープロ打ちであれば最低限18pt(6mm)、理想は28pt(10mm)以上が必要となります。

2014-10-13 17:35:07
プレゼンたん @presen_tan

【各論③-2】大きさと同じく見やすさに影響するのが文字数。1行あたり50文字を超えると、読むのが苦痛になりますの。段組を駆使して、適宜改行をすることが必要ね。 ※模造紙に手書きするのであれば、文字はナチュラルに大きくなるので、③の問題は起こり得ませんけどね…。

2014-10-13 17:40:07
プレゼンたん @presen_tan

【各論④-1】下方に記した上方は、後ろにいる聴衆には見えにくいですし、前にいる聴衆も腰を折って見なければならなくなるなど不親切です。上方は情報の一等地。コアとなるメッセージは目線を意識した高さ(床から1m以上)に配置しましょう。

2014-10-13 17:45:06
プレゼンたん @presen_tan

× 下方に記した上方 → ○ 下方に記した情報

2014-10-13 17:46:15
プレゼンたん @presen_tan

【各論④-2】ちなみに、順番的に言えば結論や要旨は一番最後=下方になります。しかし、この慣例を破ることも辞さないでね。プレゼンの基本は「大事なことは初めに言ってしまう」。タイトルのすぐ下に書いてしまう荒業もあるわ。

2014-10-13 17:50:08
プレゼンたん @presen_tan

【各論⑤】文字・表だけではどうしても単調になります。そこに図・グラフをドドーンと載せることで、聴衆の注目を集められます。載せるべき図が少ないのであれば、思い切って、1つ1つを大きくしてみるのもいいかもね(1/4とか…)。

2014-10-13 17:55:04
プレゼンたん @presen_tan

あとは、文字は左揃えにする、タイトルと本文は明確に区別できるように意識する、図表・テキストは整列させる… など、通常のスライドデザインと共通するところが大きいと思います。ちなみに、スライドとは逆に、背景は淡色の方が見やすいと思います。

2014-10-13 18:00:10
プレゼンたん @presen_tan

最後に、参考になるサイトを紹介するわ。ポスター発表含め、デザインについて詳しく取り上げているの。最近、本も出版したみたいね。伝わるデザイン(tsutawarudesign.web.fc2.com

2014-10-13 18:05:07
プレゼンたん @presen_tan

今回は『研究者の劇的プレゼン術』の第四章と、とあるワークショップで配られた資料(非売品)を元に呟いてみたわ。前者は入門編として手頃な価格なので、特に理系研究者で興味のある方は手にとってみてはいかがかしら。

2014-10-13 18:10:09
プレゼンたん @presen_tan

今後も、質問などあればこういった形で回答していこうと思います。今回の内容も定期ツイートのストックにさせてもらいますので、どうぞお楽しみに。おーしまい♪

2014-10-13 18:15:03