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この日の短い季節に夕方4時からの山登りは今回初。下山とともに薄暗くなっていくし、小雨までぱらぱら。何とか麓まで問題なくたどり着けましたが。やはりかかとで登るのが基本と実感。恰好つけてつま先ですいすい登ると、てこの原理でふくらはぎを酷使。この筋肉は第二の心臓と呼ばれている。[続く]
2014-12-28 18:23:36人間は二足歩行だから引力の法則で血が足に溜まりやすい。それでふくらはぎが血流を上に押しかえして体全体の血流を調整。まさに第二の心臓。そこを疲労させてしまったら息が切れるにきまっている。全身に血が、つまり酸素がまわらなくなるから。
2014-12-28 18:26:05山を登りながらこう考えた。血に働けば…なんちゃって。自分のなかの安西先生が、自分のなかの桜木花道に噛んで含めるようにしてコーチしている。
2014-12-28 18:30:43駅の図書館には市内の小中学校で使われている教科書が並んでいて館内閲覧できる。で、本日は中一英語の本に目を通してみました。私たちのときはシアトルの学校に通う日本人の男の子が主人公でしたが、今のは日本のインターナショナルスクールで、主役と呼べる子がいない人種性別混交チーム。
2014-12-28 18:35:59"Nice to meet you." から始まる。ああ、オーラルイングリッシュ重視に指導要綱が変わったんだなと痛感。私たちのときは"Hello."でした。
2014-12-28 18:37:51実例を見ていただきます。まずこれ。学校でキャンプに行くので生徒の二人が買い物をしている。 pic.twitter.com/sDtgcfY1pg
2014-12-28 18:48:55単数/複数形の使い分けがテーマの章です。four onions(玉ねぎ四つ)とかtwo carrots(ニンジン二つ)とかでてきます。それは問題ないのですが。
2014-12-28 18:52:26そのあと "That's enough." と続く。これはいけません。いえこの言い回し自体は何も問題ないのです。ただそこから先に悲劇が待ち構える。
2014-12-28 18:56:08生徒さんは辞書を使ってきっと「これで十分ね」と訳すだろうし、教師もきっと「それでいいよ」と答える。すると生徒の頭の中に「enough = 十分」と反射神経の回路ができてしまう。
2014-12-28 18:57:54ところが enough というのは実は「十分」ではなく「これ以上はもういらないよ」のニュアンスのほうが強い。この教科書のやり取りでいえば、これ以上買い込んだらキャンプで料理したとききっと食べきれずに余ってしまうよ、とEmmaは述べている。ネガティヴな響きがする単語なのです。
2014-12-28 19:01:58そのあたりのニュアンスを生徒さんにしっかり分からせないと、enough = 十分 の神経回路が脳に定着して、例えば誰かの家で食事をふるまわれたとき、うっかり"That's enough." と言ってしまってまわりを凍らせてしまう悲劇を迎えるわけですおとなになってから。
2014-12-28 19:04:55という小話を授業内で教師がしっかり生徒さんにしてあげて、間違った神経回路を育まないよう気をつけないといけないのですが、たいていの場合、教える側も知らない。
2014-12-28 19:07:44「おいしい料理でもうおなか一杯です」と述べたいときは "I've had plenty." と言います。plenty は「ポジティヴにたっぷり」のこと。これなら大丈夫。
2014-12-28 19:09:53次の問題点はここ。動詞の現在形の変化。"He plays the bagpipes." play ではなく plays に動詞が変化。いわゆる三人称単数。私はかつてこれが大の苦手でした。例文の暗記をするまで帰ってはいけないと言われたのでよけい嫌いになりました。
2014-12-28 19:18:56個人的な思い出話は置いといて、この例文、たぶん生徒さんは「彼はバグパイプを演奏する」と訳すだろうし、教師もきっとそう教える。間違ってはいません。正解です。が、ニュアンスが微妙に違う。
2014-12-28 19:20:29これは学校の先生である Ms. Brown が自分の両親について生徒に話しているところ。お母様はイングランド人で、お父様はスコットランド人なんですね。
2014-12-28 19:22:59"He plays the bagpipes." スコットランドの民族楽器ですねバグパイプは。ということはこの文は「父はバグパイプを演奏する」ではなく「父はバグパイプが得意だ」のニュアンスのほうが強いわけです。 pic.twitter.com/BQecs3ZfED
2014-12-28 19:28:14補足。これは「父はバグパイプをたしなむ」のほうが感じがでる。ただ少々お上品な語感なのでかすかに違和感も。
togetter.com/li/761808 このなかで、スコットランド人の家庭教師と、中国の清王朝の少年皇帝の会話を分析しました。
2014-12-28 19:31:41英語の動詞、それも動作動詞(詳しくはリンク先を参照)で現在形だと、日ごろの習慣とか個性を表すことがあります。"He smokes."なら「奴はタバコを吸う」ではなくむしろ「奴は喫煙者だ」になる。
2014-12-28 19:34:07"He plays the bagpipes." もそう。そもそも「父はバグパイプを演奏する」と直訳すると、なんだか未来形っぽいニュアンスになってしまう。「明日の学芸会で、父はバグパイプを演奏する」とか。けれどもMs. Brown はそういうつもりで話してるわけではないのですし。
2014-12-28 19:36:53何が言いたいのかというと、英語の動詞における現在形と、日本語の動詞における終止形(国文法では「現在形」といわないことに注意)は、イコールではなく少々違いがあるということ。こんなに重大なことを学校の授業ではさっぱり教えない。
2014-12-28 19:39:42