空と旅人　ツイノベまとめ　vol4

空と旅人 @inoue_sp

#twnovel 光の満ちている丘の上の神殿に僕はいる。風がいつも吹いているので暑くはない。白い衣服の人々が寝そべっていたので、仕事はしないのかと尋ねると 「ときにはするよ。いい瞑想になるからね。」 海辺では、波が寄せては返す。〜〜〜〜その運動がモーターを回し続けていた。

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動き続けているモーターがある。 それは地球。 三行革命。

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海の絵を描くのは案外難しい。 #twnovel 青い海と青い空。その間に水平線を引かなければならない。まっすぐな線を引く難しさについては、中島みゆきも唄っている。そこでだ、盛り上がる様に湾曲した線を引く。この方が楽なのだ。ーー〜〜ーー地球が丸いという事を表現したといっとこう。

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此処だけ、時間が止まった様だった。僕等はおそらく、世界から切り離されていた。 #twnovel こういうのはどうでしょう。壜の中に手紙を入れて海に流す。それを拾った誰かに、僕等の存在を知ってもらえるんじゃないかな。・・・いい考えだと思うよ。でも、僕等の船はガラス壜の中なんだ。

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タイムスリップものは最終的には歴史通りの結末に戻る。それが掟だ。 #twnovel しかし、それは見かけ上、そう見えるだけ。修正された歴史の延長線上に我々がいるからそう思うのだ。痕跡は残っている。ある程度の年齢の人にある騎馬武者の絵を見せるとこう答える。・・・足利尊氏だと。

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「・・・・・・・・・・」「それで？」「・・・・・・・・・・・・・・・」「だとしたら、どうなんだい。」「・・・・・・・・・・・・・・・」「まさか⁉︎」「・・・・・・・・・・・・」「それは面白いね。」 相手の考えていることが判る妖怪、又は人を サトリ と呼ぶ。 #twnovel

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かべは娘たちに結構、人気があった。 #twnovel 「かべどん、あなたのそばにいると落ち着くの。もたれかかってもいい。」かべが、にやけていると、突然の衝撃。痛みの中で見たのは、野郎が娘に何やら囁いて二人で何処かに行ってしまう光景であった。・・・妖怪ぬりかべ誕生の瞬間であった。

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「今年の騎馬戦の軍師は黒田君がいいと思います。」 #twnovel いやだよ。頭のいい明智君がいいよ。「それは絶対ダメ。花壇のホースを引っ張ってくるよ。」水攻めはやっちゃダメ。「三組に本領安堵で手をだすなと言ってくる。」調略はいいか。・・・先生が一言。「だめです。」

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ごくりごくり。酒は太兵衛の喉に流れ込む。 #twnovel 福島正則には勝算があった。あれだけの量を飲める筈は無い。 ごくりごくり。酒は太兵衛の喉に流れ込む。少しでも乱れれば、無礼を責めるまで。 ごくりごくり。酒は太兵衛の喉に流れ込む。・・では、約束どおり槍を。 #軍師官兵衛

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天井まで赤く染まった池田屋に、綺麗な装束の儘の男がいた。 #twnovel 返り血が目に入ったら、動きが止まって命とりになるよ。だから、血を浴びない様に切っている。人に聞かれたらそう言っている。本当は汚れるのが嫌なんだ。沖田総司は咳き込んだ。・・・浅葱色の羽織が血に染まった。

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黒猫が目の前を歩いて行く。なめられたものだと思い斬りかかるが、緩やかな動きでかわされる。土方さんに怒られるな。近藤さんは笑ってくれるかな。昨夜、近藤さんが何処か遠くへ行ってしまわれる夢を見た。一緒に連れて行ってくれと頼んだのに。 #twnovel 「・・・沖田、もうすぐだよ。」

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諭吉は言った「鼻が折れたので治療して下さい。」 #twnovel 「蘭語を試してみようと横浜の街を歩いたのです。ところが、異人が何を言っているのか、店先に何が書いてあるのか、さっぱりわからない。英語だったのです。適塾で主席の私の鼻は折れました。」・・・蔵六は応えた「しらん。」

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カレンダーを見るともう十二月ではないか。冬将軍はありったけの 冬 を飛行機に積み込むと、空に舞った。 #twnovel 里の人々は寒さに文句を言いながらも、森の中の湖をめざす。湖は予想どおりに銀盤と化していた。冬将軍と人々の見つめる先には、クルクルと舞う姫の姿があった。・*＊

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「お嬢様の目は節穴でございますか。」ずけずけと物を言う男だ。私の身体が完成する間際に、博士は命を終えてしまった。未完成だった目の場所には、節穴が付けられていたのだ。 #twnovel 「そう言うあなたの手は、ハサミじゃない。」つい、言ってしまった。彼は去って行った。・・・雪。

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犯人は貴方ですね。 #twnvday 「何故、そんなことが言えるの？私はその時、部屋にいなかった。」・・・第一発見者が部屋のドアを開けた時に、白いモヤの様な彼の魂が出て行ったと証言しています。貴方はアイスを手土産に部屋に入り殺害後、ドライアイスで死亡推定時間をずらしましたね。

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犯人は貴方ですね。冷蔵庫の中のチョコが時々、無くなる件ですよ。 #twnvday 貴方は新しい絵画にある種の処理をして’いにし絵’ と言う名で売っていますね。古美術として売っている訳ではないので素晴らしいアイデアだと思います。ただ一つだけ難点があります。・・・蟻がたかる。

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犯人は貴女ではありませんね。 #twnvday 「私が犯人だと言っているじゃないですか。」 雪の朝に貴女が踊り狂っていたのは、何かを隠すため。そうです。早朝の庭に貴女が見たものは、小さな足跡。貴女が庇おうとした真犯人の足跡だったのですね。・・・「探偵さん、私の負けです。」

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犯人は貴女ですね。 #twnvday しかしながら、私には、貴女が奪った宝が何なのか。それがわかりませんでした。でも、今の貴女の言葉で謎は全て解けました。貴女はこう言いました。・・・「お時間頂きましてありがとうございました。」 #twnovel

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夜道を一軒一軒訪ね歩く。 #twnovel ある家で、輝く様な目をした子供と出会ってしまった。「おじさんはサンタなの？」「いや。だけどサンタさんには合った事がある。リストを見せて欲しいと頼んだんだ。断られたけどね。ところで・・・悪い子はいねえがー。」悪い子リストあれば楽なのに。

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#twnovel 寝転んで空を見上げていたら、彼等がやって来た。「そこをどいてくれないか。この辺りが壁なんだ。」何を言っている？地平線の向こうまで、ずっと草原じゃないか。「世の中には壁を商売にしている人がいるのさ。」・・・成る程、そいつらは有りもしない壁を売っている詐欺師だな。

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慌てて家を飛び出したせいでカバンのなかのたくさんの本が一冊にまとまってしまったらしく、長旅の共にと開いた頁の上にはみたこともない不思議な世界が広がっていた。 羽衣の天女が微笑む。 地球の引力と遠心力が釣り合う場所があるのですよ。・・・島が空に浮かんでいた。 #twnovel

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「徳川幕府はまだ続いていますか？」着物が流行っているこの村ならではのジョークだった。 #twnvday 私が迷いこんだこの村の住人は熱心に私の話を聞いた。そして、次第に自分達のことも話だした。「古より今日まで、村は独立を保ってきた。・・・幕府の隠密を生きて返した事はないんだ。」

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目の前を黒猫が通り過ぎる。 #twnovel こういう場合は不幸な事が起きるのだ。私は家に帰って出直す事にした。悪い予感は的中した。家のポストにそれは、入っていた。・・・・・・不在連絡票

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汽車は〈執着駅〉に着いた。 また、あんたかい。三百五十九回目の人生だよ。次はゼロから始めなきゃならないよ。いいかげんに解脱したら、どうなんだい。 #twnovel 他人はこれを、無限地獄と云うだろう。でもね、誰にも渡す訳にはいかないんだ。・・・地盤、看板それから鞄だけは。

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この世に未練を残した者が怨霊となる。故に、彼等の話を聴く装置が必要なのだ。 #twnovel 「私は声を大にして言いたい。」ボリュームを上げた。「大きな声では言えませが。」ボリュームを下げた。「誰にも言うなと言われたんですが。」スイッチを切った。・・・だから音量をさわるな。