#リプきた単語で三題噺　「八極拳」「ギロチンワイヤー」「天使」

ネッシー @0ZaALZilA

「八極拳」、「ギロチンワイヤー」、「天使」投下します。今回適当です #リプきた単語で三題噺

ネッシー @0ZaALZilA

八極拳、ギロチンワイヤー、天使。 一見、無茶苦茶な組み合わせだ。しかし、共通点を見いだすことができる。 八極拳の使い手、李書文は殆どの対戦相手を牽制の一撃のみで倒したことから「二の打ち要らず、一つあれば事足りる」と謳われた。

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ギロチンワイヤー、これは聞き慣れない人もいるだろう。道路に張られたワイヤー、それに気づかないバイク乗りが自らの首をポロリと落としてしまう。そんな罠。 そして天使。一般的には神の使いだが、どうにも日本では天国への道先案内人というイメージが強い。

ネッシー @0ZaALZilA

三つの共通点。それは「まともに関われば死を見る」ということ。そして、この三つに関わるのが、今回の主人公というわけだ。 ☆ 午前零時。もうすっかり夜も更けたのに、大声を上げる青年が一人。 「李書文に勝てねえよ！」

ネッシー @0ZaALZilA

ゲーセンから出てきた彼は、どうやら、格闘ゲームのキャラ設定に不満があるらしい。 しかし、こういうのは大抵、自分が勝てなければクソゲーと言う輩であって、まともに取り合ってはならない。 そんな愚痴をかき消すように。 ぶおんぶおんと、空を圧した排気音が鳴り響く。

ネッシー @0ZaALZilA

向かいの道路から、バイクの軍勢が過ぎ去った。 「うっさいなあ」 最近、暴走族の抗争が続いているとの噂で、関わりたくないやと呟きながら帰路を行く青年。ふと、立ち止まる。空間に謎の煌めきが走ったのが見えたのだ。 何と電柱と電柱の間にワイヤーが張られている。 「何だこれ、あっぶねえな」

ネッシー @0ZaALZilA

「こらっ！勝手にワイヤーを外すんじゃない！」 深夜だというのに、やたら馬鹿でかい声を出すご老人。 「せっかくの罠を外すとは、さてはお前、暴走族の仲間だな！」 とにかく、青年はあらぬ誤解をされているということは理解した。 杖をぶんぶん振り回して迫る老人。 走って逃げ出す青年。

ネッシー @0ZaALZilA

全力疾走、五里霧中。 青年は後方を確認しつつ足を動かす。 恐ろしいことに、老人との距離は詰まるばかり。 それもそのはず、青年は途中で足を止めてしまったのだ。 「あれ、 体が 動かな」 ドサッ コロコロ… ☆

ネッシー @0ZaALZilA

「おっ、やっと目を覚ましたね」 「ここ、どこだ…？」 「人間が言うところの天国、その入り口ってとこかな。そして僕が天使」 「はぁ…やっぱりおれ死んだのか」 「もっと残念なお知らせがあってね。なんだか最近、交通事故で死ぬ人が多いせいか、天国入りは300年待ちなんだ。

ネッシー @0ZaALZilA

下手に罪のない人を地獄に落とすと査定が厳しいからね。こっちにもノルマとかあるし」 「…」 ☆ 三つの共通点。それは「まともに関われば死を見る」ということ。 そして、悲しいことに、運命に「関わらない」という選択肢はない。

ネッシー @0ZaALZilA

終わりング。 ちなみにエアガイツは体験版しかやったことありません