佐藤暁さん「過酷事故と 確率論の 関係」(APAST 主催イベント 12月 7日) youtube.com/watch?v=cKFyBT…
2015-01-01 16:41:03もし 医師から「たいへん 残念です。あなたの 手術が 成功する 確率は たった 99.9% しか ありません」と いわれたとき「手術が 失敗する 確率が 0.1% も ある。生きていても 望みが ない」とは 普通 思わない。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:09:2199.9% 大丈夫と いわれれば 安心する、これが われわれが (日常的に) 安全に 対し 安心感を 得るための 期待値。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:12:29原子炉の 場合は どうか。 国際的な 安全目標 (Safety goal) では、まず 原子炉の 炉心が 損傷する 頻度については、1年間 運転する 間に 事故を 起こす 確率、それが 1万分の1、1年に 0.0001回、これが 目標になる。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:16:30格納容器が 壊れ、環境中に 大量の 放射性物質が 放出される 頻度では、さらに その 10分の1、つまり 10万年間 運転して 1回 起こるかどうか、これを 目標とする。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:19:08例えば ベトナムであれば 国家予算は 5兆円くらいしか なく、その 数倍に あたる。 事故が 起これば 国が 潰れる、それだけの インパクトが あった。(佐藤暁さん)
2015-01-03 20:19:32先ほどの 安全目標である 炉心損傷頻度 (CDF)、これを 1炉年当たり 1万分の1に 抑え、大量に 環境に 放射性物質が 放出される 頻度 (LERF) として 10万分の1に 抑える。これを どうやって 保証するのか。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:35:03統計に 基づいて 適合性は 評価できない。 福島で 事故が 起きたとき、日本では 通算 1000炉年の ヒストリーしか なかった、50機を 20年間 運転した 場合に 当たる。 世界中でも 1万炉年しか ない。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:39:12確率論的リスク評価 (PRA)、1万年に 1回、10万年に 1回、これに 整合させるための 設計基準は、確率論的ハザード分析 (PHA) に 基づかない といけない。(佐藤暁さん)
2015-01-03 18:44:05少なくとも 1万分の1の 規模に 合わせて 事故の レベルを 設計しなければ いけないが、日本には (安全目標に) 相当する 基準が ない。(佐藤暁さん)
2015-01-03 20:04:34福島事故の 直後、日本で 権威と 見なされ 発言力を もった ある方が「福島事故は 1000年に 1回の 自然災害で 起きたのだから しかたがない」と 発言、だが これが 世界で 通用するのか。(佐藤暁さん)
2015-01-03 20:07:591000年に 1回の 大事故で あれば、それは 国際的な 安全目標に 適合していない。 事実、アメリカ 原子力学会の 報告書で この 発言は 批判されている。(佐藤暁さん)
2015-01-03 20:10:55PRA (Probabilistic Risk Assessment) とは ? pic.twitter.com/KDJLw78dN8
2015-01-04 17:45:24ある 原因となる 事象の 発生頻度と、それに 伴い 事故が 起きる 確率を 掛けあわせ、いろいろな ケースに 対して 計算、それらを 足し合わせた 数値が、事故の 発生頻度になる。(佐藤暁さん)
2015-01-04 17:50:12例えば 一つの シナリオとして 配管破断が 起き 原子炉が 空だき状態になる、あるいは 電源喪失により 原子炉が 冷却不能に、安全系統の 故障で 事故に 至る、火災が 発生して 安全系機器が 故障し 原子炉が 空だき状態へ等、また 地震による 火災の ケースもある。(佐藤暁さん)
2015-01-04 18:00:37地震の 場合、地震が 起きる 頻度に 火災発生の 確率と いうように、それぞれの ケースについて 掛けあわせていく、これが PRA の 手法。(佐藤暁さん)
2015-01-04 18:04:23原子炉事故の 頻度 = Σ[(ある きっかけとなる 事象の 発生頻度) x (原子炉事故に 至る 炉心損傷確率)]。 (佐藤暁さん)
2015-01-04 18:07:22炉心損傷確率 (CCCD)、アメリカでは 0.001 以上、すなわち 0.1%。 逆に 考えれば、99.9% が 保証できない 場合、重大事故と 見なすと 定義される。
2015-01-04 18:14:08