2015年1月10日

SFと米国の描き方、冲方作品について

自分まとめ。
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相楽 @sagara1

(『虐殺器官』は様々な媒体に載せてアレを放ちながら、どうやってか「国境」を区切りに影響をコントロールできている描写のように感じられたのだけれど、あそこの理屈付けが今でもよくわかっていない。ただ、見落としの可能性大。また再読してみるか)

2011-06-22 12:10:21
相楽 @sagara1

あと伊藤計劃『虐殺器官』関連で諸々ぐだぐだと。前提として「アメリカそのもの」でなく「伊藤作品に通底する(と思える)「「じょおおおおだんじゃない」の叫び」が向けられるべき「秩序」であり「力」の担い手の象徴してのアメリカ」へと向けられた視線だろうとは思えつつも(続く)

2011-06-22 12:47:25
相楽 @sagara1

あまりにも悪い面のみ強調され過ぎ、バランスを欠いていたようにも感じられてしまっている。それは各所で度々指摘されているように「主人公を含めた登場人物たちが、外国人なのにメンタリティが日本的な感じだったり日本人が考えがちな外国人ぽかったり」twitter.com/#!/Sakai_Sampo…

2011-06-22 12:48:01
相楽 @sagara1

(続き)するのと併せ考えると、より考えこまされてしまいもする。なお「各所で度々」とは例えば@daisinmonkanさんの6/14-16の精読、特に15日あたりtwilog.org/daisinmonkan/d… の評でも指摘が出てきていると思えるし、個人的にも妥当な受け止め方だと思える。

2011-06-22 12:49:01
相楽 @sagara1

なお、これも定番の指摘である「作品にサンプリングされたサブカルネタに日本由来のものの比率が高いこと」などもその読みに影響する話だと思う(ときメモとかMGSとか無数に含まれている、そこらへんのことです)

2011-06-22 12:50:29
相楽 @sagara1

で。対アメリカ(アメリカ的なるもの)への偏った視線がこれだけアメリカの傘の下での長い繁栄の時間を過ごしてきた「日本人」の手によりその「日本人的メンタリティ」を元に語られるとなると、そこには非常に屈折というか鬱屈したあまり宜しくない何事かを感じざるを得なくて。

2011-06-22 12:51:34
相楽 @sagara1

恐らく十分以上に意図的なものだったろうとはいえ、その面ではあまり好きにはなれませんでした。それは同時期の幾つかのSF(及びライトノベル)に目をやってみたとき、より強くならざるを得なかった印象でもあって。

2011-06-22 12:52:33
相楽 @sagara1

「国としての「アメリカ」への、また「「秩序」であり「力」の担い手の象徴してのアメリカ」への視線、その要素が強調されたSF」ということになると『虐殺器官』(2007)に対し冲方丁『スプライトシュピーゲル4 テンペスト』(2008)の存在がまず僕には意識されたところであって。

2011-06-22 12:53:17
相楽 @sagara1

作中において冲方丁がある人物に仮託して描き抜いてみせた「良き保安官としてのアメリカという側面」。「シュピーゲル」シリーズを通じて「悪い側面」はそれはもう存分に描きつつ、それに加えて「確かにあるのだろう「良き側面」を描く」そのバランス感覚。それは僕にはより肌にあうものと感じられて。

2011-06-22 12:56:19
相楽 @sagara1

なお、ここで同時期に「「秩序」であり「力」の担い手としてのアメリカ」を通り越し「~としての人類」に対し、なかなかに厄介な視線を投げかけたものとして捉えることも可能と思えた田中ロミオ『人類は衰退しました』シリーズ(2007~)も比較に加えると、より面白い話になり得るようにも思う。

2011-06-22 12:56:46
相楽 @sagara1

ちなみにやはり同時期には(その比較の構図には当然入ってくるべき作家と思える)小川一水は『不全世界の創造手』(2008)を出していて。又、長谷敏司『円環少女』シリーズ(2005~)も絶賛進行中だったわけで。諸々、相当無理矢理にはなりがちだけども、併せて考えると面白いところだと思う。

2011-06-22 12:57:22
相楽 @sagara1

なお、そうした『虐殺器官』に感じざるを得なかったもやもやは、『ハーモニー』では僕には感じられない。むしろ『虐殺器官』に連なる世界での物語とも読める『ハーモニー』においてその「もやもや」に通じるものが無いわけが無いとして、それは昇華され、作品をより優れたものとしていると思わされた。

2011-06-22 13:05:04
相楽 @sagara1

個人的に『虐殺器官』は神話じみた評判程にはバランスの良くない、批判やツッコミ所は多い作品という印象。ただ「『ハーモニー』を読むとき各人は正に各人が抱いた疑念が解消もしくは昇華された姿を目にするのではないか」とも、これは一層偏見というか思い込みなのかもしれないけれど思ってもいる。

2011-06-22 13:14:30
相楽 @sagara1

ただ『ハーモニー』については一つ、疑問というか諸々思うことがあって。これは5/15にも呟いたことのそのまんま再掲になるのですが、一応ここでも。

2011-06-22 13:18:22
相楽 @sagara1

[1/3]伊藤計劃が話題になり続ける昨今。『ハーモニー』の双曲割引と意識の問題のネタ元というか、参考書籍として時折名前も挙がり確かに適切と思えるジョージ・エインズリー『誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか』(山形浩生・訳)はどれ位読まれているのかな、と気になる今日この頃。

2011-06-22 13:18:35
相楽 @sagara1

[2/3]『ハーモニー』は一読して実に印象深い傑作だと思えるSFだけど、みんな、そっち系の参考書籍を追わずにあの話(特に後半の理論部分)、どれくらい分かったんだろう?僕はかなり分かりかねたし、正直『誘惑される意志』とか読んで再読重ねてもまだ色々微妙。

2011-06-22 13:18:44
相楽 @sagara1

[3/3]作者・伊藤計劃についてMGSや小島監督方面からの文脈や、超コアな映画ファンとしての文脈も勿論面白いけど、脳科学系あたりからのアプローチも、もう少し重視されてもいいんじゃないかと思えたり。……まぁ、それだとあまり販促になりそうもないけど。だからか。

2011-06-22 13:18:50
相楽 @sagara1

ちなみに先程の『虐殺器官』(2008)絡みでの同時期の作品だと、当然『Self-Refence ENGINE』(2007)とその作者への言及が無いことはむしろおかし過ぎた訳だけども。

2011-06-22 14:43:14
相楽 @sagara1

例えば巨大知性体と更にその上を行く存在の話、とりわけ「Yedo」あたりに焦点を当てて先程の『人類は衰退しました』あたりの位置に配置する発想はなくはないのだけども。

2011-06-22 14:43:30
相楽 @sagara1

(比較に挙げた他の作品・作家も当然皆そうであるのだけど中でも特に)そうやっていい加減な暴論に都合よく押しこむには、例え雑談レベルにしても気が進まないというか、余りにも手に負えなさ過ぎる作品・作家だとも思う。

2011-06-22 14:43:48
相楽 @sagara1

『ユリイカ』/総特集冲方丁に触れたので、そこからあともう一つ。本人のインタビュー「走り続ける物語の法(テーマ)」ではっきりこう言ってるのは取り上げたいとなんとなく思った。

2012-10-22 02:02:08
相楽 @sagara1

「『オイレンシュピーゲル』四巻ではアメリカを描きたかった。おびただしい差別はあっても、いまだ発見されていない善がどこかにあるに違いないという、ものすごく楽観的な希望の中で、努力をしてきた国なんだよっていうことを示したかったんです」(p137)

2012-10-22 02:02:27
相楽 @sagara1

日本のSFやライトノベルの中でこうして「アメリカ」を描いたことは、冲方丁の凄さの一つとしてもっと強調されていいことだと以前から思ってる。/「2008-06-04 冲方丁『スプライトシュピーゲルIV テンペスト』についてのメモ」d.hatena.ne.jp/skipturnreset/…

2012-10-22 02:02:35
灰鉄蝸(かいてっか) @Kaigoat

早くファフナーが見たいところである。あの作品の好きなところは、脚本が生方先生になってから開示された情報なんだけれど、ひたすらえげつない状況を積み重ねてテーマを明示してるのが美しい

2015-01-10 04:42:45
灰鉄蝸(かいてっか) @Kaigoat

エヴァクローンの「子供をロボットに乗せて戦わせる理不尽な世界・大人」かと思いきや、島の外に出て明かされた世界の本当の姿の姿。日本の片隅にある小さな島という虚像――地球全土で行われる生存闘争/戦争・戦時以外の文化を失った人類/その中で唯一の例外であるために重ねられた犠牲

2015-01-10 04:45:39
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