東方昭和伝 第三十一章「皇紀二千六百年」第一幕補足ツイートまとめ

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

東方昭和伝 第三十一章「皇紀二千六百年」第一幕：第二次近衛内閣の成立 (25:04) nico.ms/sm24512452 #sm24512452

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

今回のタイトルは「皇紀二千六百年」ということで、第二次近衛内閣の昭和15年（1940年）における動きを描いています。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

この内閣の主役はなんといっても近衛文麿と松岡洋右の二人であり、第一幕のサムネは遂にタッグを組んだ二人。 第二幕は(ある意味)大活躍する松岡。 第三幕は大失敗する近衛。 そして第四幕は二人の所業に絶望しながら消えていく西園寺公望…となっております。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

OP曲は東方神霊廟より「死霊の夜桜」。幽々子様のテーマです。神霊廟の道中曲では一番のお気に入りで、西園寺退場の章にはこれを使おうと決めていました。曲の入りが素晴らしいです。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

第一幕BGM①近衛文麿に大命降下の場面：Maksim;The Piano Playerより「クロアチアン・ラプソディ」 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

近衛奉答を拒絶した西園寺ですが、後継首班奉答時に「この奉答だけは御免蒙りたい」などと言ったのはこれが最初で最後。期待した弟子が自身の最悪の選択肢となってしまったその心中やいかに。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

木戸藍の台詞『「わからぬ」という程度であれば、非常に反対しているということではございますまい。西園寺は近衛のこともよく知っている間柄でありますから、反対なのであれば、「よくない」と申すはずでございます。』の出典元は原田熊雄の『西園寺公と政局』第八巻 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

大命降下に際しての近衛の要望を伝えているのは、多田井善生『決断した男 木戸幸一の昭和』（文藝春秋）で引用されている本人回想が出典元です。木戸の内大臣就任以降、再び沈黙の天皇と化してしまった昭和天皇ですが、木戸の影響力の強さが察せられるやりとりとして入れています。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

ただし、近衛と木戸の会談後における、木戸の「器になれるのは君しかいない」という台詞は当然創作。米内内閣の章から、近衛がガンダムUCのフル・フロンタルっぽいというコメントが多かったので、作者もそれに乗っかった形ですｗ #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

第一幕BGM②近衛と武藤、松岡の会談場面：ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WARより「Mother Goose」 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

松岡洋右の日独伊三国同盟の最終目的が日米諒解にあったことは、松岡が信頼した数少ない部下である加瀬俊一（外相秘書官：1925年入省の国連大使を務めた小加瀬の方）が証言しています。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

加瀬「アメリカに知己が多く日米親善を重視する大臣が、枢軸同盟を結んだのは何故か」 松岡「僕の登場がもう少し早かったら三国同盟を結ぶ必要はなかっただろう。今となってはこの他に方法がない。だが、終局目的は日米諒解の達成にある」 加瀬俊一「日本外交の主役たち」（文藝春秋）より

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

第一幕BGM③荻窪会談の場面：BLEACH THE MOVIE MEMORIES OF NOBODYより「Fight to the Death」 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

東条英機は陸相となる前は陸軍航空総監兼航空本部長の職にありましたが、ヒトラーの影響も受けたかすっかり飛行機のファンとなり、大臣訓示ではやたらと「電撃的」という言葉をこの頃使っています。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

なお第二次近衛内閣の閣僚親任式は始まったのが午後九時で、最初の閣議が終わったのは完全に深夜でしたが、皆が帰宅する中、一人東条だけは武藤への宣言通り、そのまま靖国神社へと車を走らせて参拝した模様。この律儀さはさすがとしか言い様がないｗ #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

第一幕BGM④第二次近衛内閣成立の場面：遊☆戯☆王5D's SOUND DUEL 02より「ネオ・ドミノシティ治安維持局」 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

本編での解説は省きましたが、内閣書記官長として起用された富田健治は「内務省きっての極端なファッショ的傾向のある人」とされ、昭和天皇からも心配されていました。しかし、第一次内閣で末次信正を内相に起用したように、近衛流の「毒をもって毒を制す」人事だったようです。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

「右翼の方は、もう貴下にすっかりお任せするから」と、このように近衛は富田に頼むわけですが、結局、新体制運動では右翼の批判を抑えることができず、最後は平沼騏一郎に翼賛会を骨抜きにされてしまうわけで、やっぱり近衛は同じ失敗を繰り返しているようにしか見えない。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

さて、こうしたグダグダな日本国とは対照的に、岸信介の人生はまさに順風満帆といったところですが、この組閣においてわざわざ岸を登場させているのは、後の「企画院事件」の布石です。「君を実質的な大臣として考えるからそのつもりで」この近衛の台詞をよく覚えておいてくださいｗ #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

岸の大臣辞退の理由は、福田和也『悪と徳と　岸信介と未完の日本』(産経新聞社)に引用されていた岸信介自身の回想『断想録』が出典元。既に後半生を政治家として生きることを決めている岸の強い抱負が見て取れます。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

第一幕BGM⑤『基本国策要綱閣議決定』の場面：EVANGELION:1.0序オリジナルサウンドトラックより「EM05A」 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

ここで復活する大本営政府連絡会議ですが、解説したように、大本営政府連絡会議がちゃんと機能するかは、新体制運動が成功して「政府の政治指導力が回復するかどうか」という点にありました。ところが第三幕以降で見るようにそれは失敗し、あとは…わかるな？ #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

第一幕BGM⑥松岡洋右外相就任の場面：魔王 オリジナル・サウンドトラックより「sAtAnAchiA」 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

松岡とグルーのやり取りは、グルーの日記であるジョセフ・グルー『滞日十年（下）』（ちくま学芸文庫）が出典元。今回グルーが登場する場面は、全てこの本が元ネタです。 #東方昭和伝

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

グルーは松岡洋右と比較する形で内田康哉を「スフィンクス」と評してますが、そういえば西園寺公望もパリ講和会議の時「スフィンクス」と言われてたよなあ…と。「自分から全く動かない無能者」っていう理解でいいのかな？^^; #東方昭和伝