PSYCHO-PASS2常守朱ちゃん考

mib126 @345cm

シビュラと朱と鹿矛囲って似た存在だと思うんだ。2期最終話見て初めてそう思ったんだけど、そこで初めて朱ちゃんの存在感が見えて来た気がする。1期から2期10話までに下積みされた全てが一気に朱に収斂して行く。歪に見えていたネガから一枚の鮮明な写像が焼きだされる。 #pp_anime

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シビュラシステムと直接対話した事があるのって、実は、描写されてる中では、朱と鹿矛囲だけなんだよね、確か。槙島はグソンの残した映像でシビュラの形態は知ったけれども、対話した相手は藤間個人でしかない。霜月も同じで、美沙子脳局長にシビュラの正体を告げられただけ。 #pp_anime

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そして、鹿矛囲と本当の意味で対話した事があるのも朱とシビュラだけなんじゃないかと想像する。シビュラに向かう坑道内で朱と対話する異形の姿。あれが鹿矛囲の本当の貌なんだろう。朱との対話の中で自然とあの姿が現れ出した様に見える。朱に対しては全てを曝け出した訳だ。 #pp_anime

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鹿矛囲も初めて自分の全てを曝け出して対話出来る相手を見つけたんだろう。多分、朱ちゃんは局内でセラピーとか殆ど受けて無いだろうから、セラピスト鹿矛囲は指をくわえて見てるしかなかった。だから、二人っきりで話をしたのはあの坑道が初めてな感じだったんじゃないか。 #pp_anime

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片思いだったあの子と初めて二人っきりになって、同じの目的地に向かって歩きながら、興奮してしまったんだろうな。自分ですら見た事の無かった自制を失った姿、否、己の本性を見せていた。そして、その異形に話し掛けられながら、朱は全く動じる気配も見せ無い。何故？ #pp_anime

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朱の形を映し出す幾つかの要素。1期20話で見た朱の夢、22話で狡噛に語った朱が持つ法の理念、シビュラシステム本体と喧嘩腰で会話し、要求を呑み込ませる姿、シビュラと同類の鹿矛囲との対話、アニメージュ2013年5月号の虚淵玄インタビューでの朱のキャラ解説等々。 #pp_anime

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黒幕討論会で冲方さんが2期はシビュラ対シビュラ対朱という図式だと言っておられて、これむっちゃ重要だなと思いました。1期から引き継がれた課題に対する答えを模索する2期、つまり、シビュラと朱の関係性を解明する事。槙島と狡噛、そしてシビュラと朱、そう云う対の物語。 #pp_anime

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通常の人の脳で多体構成にされた鹿矛囲型シビュラと免罪体質者脳で多体構成された社会システムとしてのシビュラシステム。人間の形をしたシビュラと、システムとしてのシビュラ。鹿矛囲は決して鹿矛囲桐斗では無く、あくまでシビュラ的存在である。 #pp_anime

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鹿矛囲の異常で歪な救済行為もまた、彼がシビュラと同質の多体構成を持っているからではないか。そしてそれを構成する脳が免罪体質者の脳で無いが故に、その行為が直情的になり暴走する。鹿矛囲が人々を救済しようとしたのは、それがシビュラシステムの目的であったからか？ #pp_anime

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鹿矛囲はシビュラシステムが自己を対象化する為の虚像の様な存在。シビュラは産み出されたモノであり決して絶対の存在ではない。ならば、対象性によって己を規定する必要がある。そこに鹿矛囲とシビュラの対話がある。そしてまた、朱はこの鹿矛囲とシビュラによって救われる。 #pp_anime

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朱もまた自己の対象性を見出せず孤独に陥っていた。狡噛は朱の対称性となり得る人間だったが、彼には果たさねばならない使命があり、また同じ過程に於いて、朱も個人としての存在以上のものを背負う事となって、彼等が当り前の人間同士としての関係性を結ぶ事は叶わなかった。 #pp_anime

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2期最終話、見ていて不図気になったのが、脳内狡噛が出て来ないな、って事。過去への思慕、追憶を媒介し、今もそうあって欲しかった狡噛の幻影。2期最終話の朱は孤独ではない。暗い坑道を行く時、朱の隣には共に歩むべき存在が居た。 #pp_anime

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最終話での鹿矛囲の姿が気になる。初めて見た時、何処となく狡噛を連想した。朱を挟んで対峙する位置に居た東金も狡噛を想わせるスーツスタイルではあるが、決定的に狡噛に似ていないのはネクタイをきっちりと締めている所である。彼はシステムの奴隷である。 #pp_anime

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対する鹿矛囲は胸元をしっかりとはだけた、着崩しスタイル。イケメンにしか許されない位、がっつりはだけている。着用しているのはホロかもしれないが、役人達との会合の席で来ていた衣装だろうか。襟元に付けていたタイを外してボタンも外して、当に、狡噛スタイル。#pp_anime

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ボサボサとして跳ね上がる髪も狡噛チックだ。朱とさしで面会するとあって、身嗜みには気を使った感じだろうか。それで、狡噛スタイルにするってのは、結構朱ちゃんに失礼な気もするがｗ　匂いに超反応する位、無意識レベルで狡噛を求めていた朱ちゃんにとっては正解だろう。 #pp_anime

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あの世界では、頭の良い人間ほど、強いという設定？があるらしいので、紙の本を読んでるキャラは最強クラスと考えるべき？精神が存在の基調とされる世界観らしいと云うべきか？ｗと、謂う訳で、はっきり言って朱ちゃんは最強です。狡噛も槙島も一撃でノックアウトして来ました。 #pp_anime

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故に、東金氏が朱ちゃんに抑え込まれるのは仕方無い。軽く捻りました。朱ちゃんは天才の上に努力を欠かさないし、戦闘が有れば、常に最前線に立ってきました。舐めないで下さい。既に濁っている筈の朱ちゃんが脳内狡噛で色相浄化して平然と現れるので混乱していたのでしょう。 #pp_anime

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そして、お邪魔虫を排除したお二人さんは、薄暗い坑道の奥へと歩み出す。この道は何だろう、所謂産道的な演出も兼ねてるんだろうか。その道行きの途中、鹿矛囲の様子が変わる。鹿矛囲が鹿矛囲個人に同化させる事無く、成長ホロまで作って保ち続けて来た複数の人格が湧出する。 #pp_anime

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その魔物の囁きに全て答え、そして動じる事も無い朱。まるで何事も無いという態度がむしろ異常だ。鹿矛囲のその姿は、あのシビュラ本体、多脳構成体のそれと変わり無く見えるのだろう。朱にとっては、良く知った、この社会にあるもう一つの透明、神を騙る存在。 #pp_anime

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しかし、朱は気付かない。その様な相手に対して何故自分がこうも平然と対話する事が出来るのか。或いは、何故自分が彼等に選ばれ、この対話の席に招かれたのか(ま、1期の時と違って、今回は朱ちゃんが対話の席をセッティングした形だけどｗ)。 #pp_anime

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朱の思考性はシビュラや鹿矛囲シビュラのそれと、良く似ている、自分はそう思って見てる。虚淵氏のインタビューの中で、朱は免罪体質者槙島と正反対にして同クラスの存在とされている。狡噛はそれに比べると普通の人間としての優秀さであるとも。朱は設定的にも異常なのである。 #pp_anime

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朱ちゃんの魅力って何なんだろうな。俺の中のアニメ主人公（性別問わない可能性あり）で一番好きなキャラなんだが。朱ちゃんのキャラの特徴として一つ知ってるのは、朱ちゃんは本編中一度も「キャー」的な女性らしい悲鳴を上げて無いって事。ヒロインって言葉が似合わない！ #pp_anime

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朱ちゃんのキャラ設定、キャラ造形の基本と思われるお話がアニメージュ2013年5月号vol.419の虚淵玄さんのインタの中で語られている。1期の槙島と朱は体質的に同類なのではないか？という疑問に対して、槙島と朱はある種真逆の存在であるとういうお話。（続く #pp_anime

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槙島はシステムにとってイレギュラーな存在であり、予想不可能な生き物だから、数字で判断出来ない。逆に、朱はシビュラシステムにとっての理想であり原点である。「評価範囲外」と「最高得点」の二極。それぞれ正反対の方向で一般人からかけ離れている。と語られている。 #pp_anime

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槙島が一般人からかけ離れているというのは、ぱっと見のビジュアルからも了解すべき話だが、朱ちゃんもその槙島と同レベルの存在として一般を超越してるって話が面白い。2期で雑賀先生が朱ちゃんに「ホントに人間か」と冗談めかして言っていたが、普通の人間では無いらしい？ #pp_anime