「信号は赤になった」から始まる140字小説はどうですか？ #信号は赤になったで始まるSS

まどり @mdr_42

「信号は赤になった」から始まる140字小説はどうですか…これ次の一文でその人の好みの展開とか結末とかシチュエーションが出そうと勝手に思ってる……

36 @sarururu36

信号は赤になった。足をとめる前に隣に立っていたエレンに「赤です」と腕を掴まれる。待つ間、車が前を横切っていく風が頬にあたる。天気がいいですと呟くエレンに、日差しが暖かいなと返事をしながら、太陽はどんな色だったかと考える。思い出せなかった。俺の目に広がるのは、もう長いこと暗闇だけだ

akhr @ugui_ELEL

信号は赤になった。だから隣のエレンは足を止める。後ろから声がする。止まらなきゃ、決まりだから、男同士なんて、化け物、止まれ！　繋いだ手、エレンの指が強張って冷や汗が湿ってリヴァイの手に食い込んで──「知るか！」リヴァイはその手を引っ張って踏み出した。俺は、こいつと幸せになるんだ。

tomo @handlmandw

信号は赤になった。肝心な時ばかりジレンマゾーンを突破できないのはどうしてだろう。エレンは俯いて下唇を強く噛む。あまり噛むなと注意してくれる声は隣にない。世界のどん底にいるような気持ちなのに、隣の横断歩道は呑気なラッパ音を鳴らしている。馬鹿にされているようで無性にそれに腹が立った。

きゆう🍄 @039106110

信号は赤になった。 数歩足らずに、足止めを食らう。 「信号、長いですね」 少しも残念そうでない声が、横断歩道の向こう側を見つめたまま、その右手が俺の左手に触れる。 「…おい」 「やめろって顔してるでしょ？」 そう笑った頭ひとつ分背の高い恋人の指に、指先まで熱くなった想いを絡めた。

芒 @susuk1

信号は赤になった。ポケットに手を突っ込んで気だるげに立ち止まった隣の男は当たり前にのようにスマホを弄り出す。たとえば俺が今ここで前に進んだらこいつは着いてきてくれるだろうか。ふと過ったくだらない考えの答えなんてわかりきっていた。そもそもこいつは下を向いたまま俺など見ていないのだ。

孔雀 @2m_peacock

信号は赤になった。十五歳のエレンが俺に続いて足を止め、信号を睨み付けて苛々と爪先を鳴らす。前を歩いていた二十五のエレンは、俺に先んじて立ち止り、危ないですよと制してきやがった。隣に立っていた十八のエレンが、いつの間にか道の真ん中に飛び出していた。止め様も無い、呼吸が止まりそうだ。

琴瀬 @ellsein

信号は赤になった。しかしそんなの知った事かと、私は地面を蹴る足を止めない。追い掛けなければ、追い付かなければ。一人で大丈夫だと、寂しそうに私を突き放した彼の、隣へ戻らねば。 何処からか子供の声が聞こえた。赤信号渡ったらいけないんだー、と。 嗚呼、私の行為は、恋は、罪でしょうか。

まい @mai54mai

信号は赤になった。 交差点の向こうにエレンの姿を見つける。思わず片手を挙げそうになるが奴はスマホをいじっていてこちらに気付いていない。信号が変わったら小突いてやろうと考えていたら胸ポケットで携帯が震えた。｢早く会いたい｣から始まるメッセージに慌てて携帯を隠す。 #信号は赤になった

😈冬切睦月⛩おだやかダイナマイト✂️ @TomInchou

信号は赤になった。足と共に会話も止まってしまった。ただ横断歩道を渡り損ねただけなのに、会話までも遮られたように思えて少しだけ眉を顰めた。同じ方面の帰り道だからと一緒に下校している少女はご機嫌なようだが。赤信号か、と呟くと、彼女は「奏さんと居られる時間が延びました」と笑う。天使か。

ぼたん⛩ @button_be1123

信号は赤になった。くすんだ星空の下には僕達二人だけ。信号は赤になった。律儀に歩みを止める彼女に合わせ、僕も足を止める。信号は赤になった。このままだったら、いいのにね。彼女が囁いた声は、白い煙となって消える。信号は赤になった。僕は、彼女の手を握り返した。そして、信号は青になった。

循環バス🕘👂るめ @03rume

信号は赤になった。 そう、赤に「なった」のだ。さっきまで青だった。 「青だった」？ 本当にそうだっただろうか。そもそもあそこに信号など、道路など、そこへ突っ込むトラックなど、存在していただろうか。 僕は今まで何を見ていたのだろう。 そして今更、何を見ようとしているのだろう。

😈冬切睦月⛩おだやかダイナマイト✂️ @TomInchou

信号は赤になった。しかし先程追い抜いた杖をついたお婆さんはまだ道路の真ん中にいる。少し不安になった僕の横を金色の風が駆ける。あっ、と思った頃には彼女はもうお婆さんをお姫様抱っこしてこちら側に戻ってきていた。「次は気をつけてね」流石僕の最愛の人。世界一美しく格好良く、そして優しい。

猫目草 @nekonomesou0914

信号は赤になった。隣にいる彼女は一緒に歩みを止めると、左右から車が来ないのを確認して一歩を踏み出そうとし、途端にぐえと小さく呻いた。「絞め殺す気ですか」「轢かれ死ぬ気ですか」彼女のマフラーを掴みながら答える。ここの信号は長い上に夜は車通りも少ない。不服そうな彼女は、手を頬に触れた

猫目草 @nekonomesou0914

信号は赤になった。車に乗ると人格が変わるという人が、世の中にはどのくらいいるのだろう。少なくとも私の隣で運転している人は、車に乗っても変わらず、暴走する人である。信号は青になった。急発進させ乱暴にカーブを曲がろうとする。やめてタイヤが磨り減る。自分の心配はしてない。慣れとは、怖い

ごき @bokkiro

信号は赤になった。走らなければ間に合わないだろうとは思ったが、走った分だけ貴重な時間は減ってしまうのだ。せっかく駅までの帰り道、君と一緒になったのに。できるだけゆっくり歩きたい。で信号も全部赤であればいい。何なら迷子の外国人に道を聞かれてもいい。君と歩く時間が長くなるなら。

ミケ太郎 @bokumike

信号は赤になった。 「先にいってるね」 彼女は歩き出した。信号は赤のまま。横断歩道のど真ん中。 (可愛い顔)(裏表の激しい性格)(どうせだれも私なんて)(弱い心)(裏切りと不幸自慢) でも君は最期に泣いていたね。 気が付くと、道路に赤い染みが広がっていた。彼女は先にいってしまった

⋆⸜𝔻❁𝕟'𝕥 𝕔𝕣𝕪…う꙳さぎ学園⸝⋆ @nukui_umi

信号は赤になった。僕を降ろした三郎の車はじきに見えなくなるだろう。それまでは笑顔で見送ろう、と決めていたのに視界が滲んでぼやけた風景になる。こんなにも苦しいのならば彼への想いだってはっきりと見えなくてよかったのに。

一琉@低浮上 @md_tm_

信号は赤になった。いつもより少し急いでいたが隣にいる人物の手により俺は赤信号をきっちり守るよい大人の見本になっていた。そいつは俺の服の裾を掴み「渡っちゃダメです僕が絶対許しません」と怖い(本人はきっとそう思っている)顔で見てきた。可愛い。

おり @yesgoodkitty

信号は赤になった。迷わず歩き始めるお前と、立ち竦む俺。ああお前は相も変わらずそうやって後ろを振り返りもせずに歩くのだね。反して置いていかれまいと足早になる俺。だけどなあ、もし俺がこのまま背を向けたとしたら、少しくらいは腹を立ててくれるのかな。 「信号は赤になった」で書き出し

六寺のあら⛩(●~●) @mikana_rnme

信号は赤になった。停まっていられる。まだ、もう少しだけ長く、傍に居られる。さもしいと嗤うなら嗤えばいい。叶わないと知っていたって、私は私を裏切れない。少しでも貴女と、長く。 「また会えるよね」 「勿論」 出来るだけ素っ気なく言ったのに、声は掠れていた。 信号は青になった。

舞華🎤🎲📚 @maika41

信号は赤になった。 おかしい。青になるのを待っていたはずなのに… 大きな背を丸めて、俺の制服の裾を掴み下を向いて、震えている。可愛い後輩… 好きです。菅原さん… 絞り出した苦しそうな声に、思わず笑みがこぼれた。 ありがとう。俺も…好きだよ。 影山だけに聞こえる声で、そっと囁いた。

鈴神レイ @reipni

信号は赤になった。と、同時に、自転車に跨った黒髪がくるりと振り返る。それを合図にどちらともなく声高らかに発せられる『じゃんけんポン！』。勝利をもぎ取ったのは当然俺の左手。「畜生またか！」と騒ぎたてるその声が酷くやかましい。それでも、この声が嫌いになれないというのだから恋って奴は。

えりか @eri_p0530

信号は赤になった 僕はもう君に追いつけない 終わってしまった…暗いw 悲恋かな