突撃砲/直射系自走砲の照準器いろいろ

直射を旨とするも間接射撃もする系の自走砲について、照準器の置き方を色々と
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

アメリカ戦車は望遠鏡型照準器と潜望鏡型照準器を併設してたのが多いけど、T95GMCも例に漏れずそうなってるのね。天井の右前方にある丸いのがそれ。砲と照準器の間にリンクロッドがついてて、砲の旋回に合せて回るようになってる pic.twitter.com/5tXwXveGuq

2015-01-12 14:04:58
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

固定戦闘室の車輛で望遠鏡型と潜望鏡型照準器を併設ってのはちょっと珍しいかしら。そのうえ、照準器の旋回軸と砲の旋回軸が独立しててリンクロッドで繋がってるのなんて、ほとんど見ない。あと、この照準器はある時点ではまだ付いてなかったみたい pic.twitter.com/0lxyagjt6t

2015-01-12 14:08:50
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

ドイツ突撃砲類は潜望鏡型照準器を使ってるけど、これは砲の小架に固定されてる。なので照準器は砲の旋回に合せて、砲の旋回軸を回転中心として円弧上を動く。そのため天井には円弧型の穴があって、カバーもついてる。みんな大好きHetzの場合はこう pic.twitter.com/fdim3cDkff

2015-01-12 14:13:58
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

一方ヤークトパンターの場合はこう。基本はヘッツァーのと同じだけど、カバーの円弧がかなり小さい。これは(当たり前だけど)照準器と砲の旋回軸の間の距離を半径とする円弧の上を照準器が動くから。ヘッツァーは砲の旋回軸が前方に突出してて遠いわけ pic.twitter.com/LY7uqGqojc

2015-01-12 14:19:37
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

T95GMCのそれのように砲とは旋回軸を異にする潜望鏡照準器は、ドイツのよりも天井の開口部が小さくなるメリットはあるかも知れない。でも、砲と照準器の間にリンクロッドが挟まると、そのぶん照準規正の手間が増すようなので、良い事ばかりでもなさそう

2015-01-12 14:23:29
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

普通のアメリカ戦車の潜望鏡照準器は、砲と旋回軸が共通だけど仰俯軸を異にしていて、そこにリンクロッドが挟まる格好。これでさえ調整が面倒なところがあった。しかしT95GMCの場合、砲と照準器は旋回軸も仰俯軸も異にしている事になる。たぶん今まで以上に手間だったんじゃないかしらね

2015-01-12 14:27:07
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

でもT95GMCの場合は望遠鏡型照準器もついているので、調整は幾分楽かもしれない。こちらは簡単に調整できるので、まずこちらを調整して、それに合わせて潜望鏡型照準器もいじれば良いはずで。この点は他の大半のアメリカ戦車とも同様であり

2015-01-12 14:29:24
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

照準器の調整がやりづらかったのと言えば、みんな大好きM3リー先生。彼の75mm砲には潜望鏡型照準器しかついていないので、先に望遠鏡型を合わせてから潜望鏡型も合わせる手が使えず手間だった。これの改善のために、わざわざ望遠鏡型照準器を併設したタイプまで試作されていたりする

2015-01-12 14:31:33
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

一方ソ連は……ソ連重自走砲は普通、間接射撃をする場合にだけ潜望鏡型照準器を使う。ドイツやアメリカのような手の込んだ事はせず、砲手ハッチを開けてニョキっと突き出して済ませていた。まず敵の眼前では使わないので、ハッチ開けても問題ないわけだ pic.twitter.com/TDPPhwnmgB

2015-01-12 14:39:14
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

ソ連自走砲のうち、SU-122は照準器が変わってる。牽引版の122mm M-30榴弾砲と基本同じで、上に延長しただけのパノラマ照準器を直接照準にも間接照準にも使う。それで天井上の装甲箱から覗くのだろうけど、使いにくかったろうなあ…… pic.twitter.com/710QDBXOOL

2015-01-12 15:03:00
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えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

SU-122でも直接照準の場合はまあ、装甲カバー開くのがちょっと不安という程度の問題しかなさそうではある。でも間接照準しようと思うと、装甲箱の前後左右4方向しか開かないってのは少し面倒そうよね。うまく放列を配置しないと、照準点が装甲箱の角の死角に入っちゃいそうで……?

2015-01-12 15:08:53
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

もっとも間接射撃のなんかについては私にゃよくわからないので、これで実際問題になったのかどうかはわかりません。ともあれ次のSU-85ではこの照準用装甲箱はやめてるので、うまい方法とは考えられてなかったようではあります

2015-01-12 15:11:37
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

自走砲やら突撃砲なんかの照準器の話が出てるけど、日本の自走砲の場合、例えば一式七糎半自走砲なんかだと潜望鏡型の照準器を使うのだけれど、この画像を見れば分かるように天板に切り欠きを作ってそこに照準器が通るようになってる。 pic.twitter.com/tB4UvD90ps

2015-01-12 14:55:46
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這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

これは一式十糎自走砲なんかでも同じような構造でしょうね。至ってシンプルな作り方。

2015-01-12 14:56:28
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

これが四式十五糎自走砲になると防盾正面に覗き窓が2つ付く形に変わる。向かって右が九七式五糎七戦車砲の照準眼鏡を三八式十五糎榴弾砲の焦点に書きなおした直接照準器が入る窓、左が三八式十五榴の照準器をそのまま使用した車長用眼鏡が入る窓。 pic.twitter.com/93zCcsIjD9

2015-01-12 15:03:15
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這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

個人的には車長側に間接照準器があるのは、小架の振れが極端に小さいホロ車は積極的に車輌を動かす必要が大きいという点で妥当な作りだとは思うけど、まあホロ車自体が急造自走砲で割ととっ散らかった構造でもあるので、なんとも言えない感じかしらね。

2015-01-12 15:07:58
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

ホニⅢこと三式砲戦車になると、どの照準器も砲手の側に配置されることになる。間接照準器は必要に応じて天板にあるハッチを開け、そこからニュッと突き出すように出す必要がある。直接照準器は防盾に空いてる穴の所にある簡易照準器から狙うことになる blogs.c.yimg.jp/res/blog-90-b3…

2015-01-12 15:14:33
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

ただし、この簡易照準器というのは照星・照門を使う方式という本当に簡易的な照準器なので、照準眼鏡みたいなもので狙うわけじゃ無さそうというのが注意点の一つなのだろう。

2015-01-12 15:17:48
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

@Nyarlathotep_44 ソ連自走砲と同じ方式に落ち着いてるのが興味深いです。潜望鏡型照準器を直接照準には使わない前提なら、米独のような手の込んだカバーなり何なりは要らないのでしょうね

2015-01-12 15:17:19
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

@FHSWman ただ、先の通りホニⅢの直接照準器は本当に簡素なもので、ホロ車は基本的にむき出し構造です。そういう意味ではどれもが急造車輌という事と、時間を惜しむとこれ以外に方法が取れないというわけで、その辺りは考慮してやる必要があります。

2015-01-12 15:26:04
えすだぶ@C99御礼 @FHSWman

@Nyarlathotep_44 ええ、それを踏まえて。間接照準するなら上開けて突出してしまえ、は一番手間のかからない方式なんだろうなと思うのです。牽引砲の照準器がだいたいそのまま使えて、必要なものはせいぜい照準器高さを増すための延長軸くらいですし

2015-01-12 15:29:14
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

@FHSWman まあ基本的にホロ車を除く全ての旧軍自走砲がこの方式ですからね、元々旧軍での自走砲の原案となった砲戦車構想の発祥が「高価な戦車を対戦車砲との戦闘で失いたくない」という思考から生まれてることを考えると、自走砲用の照準器に手間を惜しみたくないというのがあったのでしょう

2015-01-12 15:34:48
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

試製一式砲戦車なんて呼ばれてる車輌の照準器は、その写真集を持ってないのでよく分からないのだけれど、恐らくホイ車と同じ、直接照準器しか持ってなかったのだろうと思う。実際、不鮮明な方の写真ではチヌ車みたいな照準器覆いが見える。 pic.twitter.com/hmSKWvgfcb

2015-01-12 15:41:37
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這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

ここで砲手側に見えるディグダみたいなものは所謂鏡眼パノラマと言うものであって、戦車長が鏡ごしに外を確認するもの。まともに照準器として使えるようなものではない。話によるとこいつは使い勝手が悪すぎて外してる所も多かったとか。

2015-01-12 15:43:18
這い寄る混沌@最近低浮上 @Nyarlathotep_44

そういう意味では砲戦車と自走砲の運用構想の違いというのが照準器一つをとってもなんとなく見て取れるのは面白いところかしらね。ただ、ホロ車はちょっとキメラめいてるというか、急造車輌とは言え両方やりたかった欲張りな構造をしてるとはなんとなく私も思う。

2015-01-12 15:46:23