ライスのアニメ感想:#201 ユリ熊嵐(2)

ユリ熊嵐2話目の感想です。 色々と思いついたことを書き連ねてます。
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テリー・ライス @terry_rice88

ユリ熊嵐 EPiSODE:02「このみが尽きても許さない」 なんというか、1話の感想で語ったことがある程度、種明かしされていて非常に分かりやすかった回ではあるなあと思った。公開されている3話のあらすじを含めて考えると、結構展開が早いのかなあとかも。やっぱり1クールなのだろうか…

2015-01-17 22:56:15
テリー・ライス @terry_rice88

というわけで、話が思ったほど進まなかったわけだけど、何度か見返した所で気付いたことをいくつか。冒頭のるるのモノローグがやはり設定として大前提にあるものならオマージュ元の作品を考える限り、人間の絶対数があんまり多くなさそうだなあと思う。むしろ明らかに人間<クマなのだろうね。

2015-01-17 23:02:26
テリー・ライス @terry_rice88

とりあえず基本的に名前のどこかしらに「ユリ」が入っている人物はクマであると見た方がいいと思う。となると、人間を装って捕食するクマがいてしかるべきだ。むしろそうした方が美味しい奴に巡りあう可能性が高いだろうしね。実際、蜜子なんかはその類なんだろうと思う。食す本能としては正しい。

2015-01-17 23:07:23
テリー・ライス @terry_rice88

ただ蜜子については、紅羽との関係において性急的というか、ちゃんとした段階を踏まずに自分に対する障壁を次々破壊して行っているので、そこが非常に危うい気がしてならない。むしろやりすぎなレベルだろう。その辺りの自らの省みなさが声優さんの演技にも垣間見えている感じがする。

2015-01-17 23:12:20
テリー・ライス @terry_rice88

正直、紅羽を「獲物」としてしか見ていない蜜子においては、純花の純粋さとか紅羽への友情とか絆はまったく感じてなくて、基本的に自分本位にしか動いていない。つまりは全てが打算めいているんだろうなあ。やることなすことが全て上辺だけで、本音はひた隠して、牙のように研ぎ澄まされている。

2015-01-17 23:17:19
テリー・ライス @terry_rice88

その二面性がそのまま「人の姿を装うクマ」というのにダイレクトに向かっている気がする。<上辺だけの感情、隠される本能 ユリ熊嵐の世界において、断絶の壁がひっきりなしに建築されている以上に、人の仮面を被った存在は何気ないところや身近なところに存在するというのが強いニュアンスとしてある

2015-01-17 23:22:16
テリー・ライス @terry_rice88

人間も一皮剥けばなんとやらで、人間とクマは表裏一体だと見れば見れるし、そうじゃないようにも感じる。そこの境界線は非常に曖昧だ。人間とクマを区別できる定義はいったい何なのかということにもなるだろう。だからこそのゾンビ(日本劇場公開版)オマージュの大前提なのかなと思う。

2015-01-17 23:26:05
テリー・ライス @terry_rice88

ロメロの「ゾンビ」も当時の米社会への痛烈な批判としてクリティカルな表現をしている作品で、「ゾンビ」という存在は批判のフックに過ぎない。ユリ熊嵐の「クマ」もそういうフック(とはいえ、キャラ設定が存在しバリバリ喋るのだが)という可能性は非常に高いと見るべきだろう。

2015-01-17 23:30:20
テリー・ライス @terry_rice88

どちらにせよ「ゾンビ」も「クマ」も「人と社会」を語っていると見ると、その舞台装置は非常に分かりやすい気もする。するが、それ以上にこの作品の大きな背景としての「断絶の壁」や「透明な嵐」も見過ごすことが出来ない。1話の感想でも語ったが、やはり現代社会に影を落とすものとして見るべきか。

2015-01-17 23:35:30
テリー・ライス @terry_rice88

やっぱり現代の病理としてのニュアンスが非常に高い表現だろうし、そこもまた「クマ」を生み出す要因になっているようにも思う。ともすれば「生と死の断絶」でもあるだろうから、「クマ」って生きているとも言えるし、死んでいるとも言える曖昧な存在なのかも。ほら、劇場版ウテナの冬芽みたいな。

2015-01-17 23:42:41
テリー・ライス @terry_rice88

デリシャスメルがそういうスキをあきらめない、芳醇な「生の香り」だと考えると「クマ」たちが惹かれるのも理解できなくないか。そういう風に考えると「透明な存在」は無個性という記号以上に「無造作に生きる」事への半鐘にも思えるし、色々妄想は尽きないけれど、まだ2話目なので予測は付かない。

2015-01-17 23:48:05
テリー・ライス @terry_rice88

話を元に戻して、蜜子の話を見てみよう。托卵するカッコウのように、純花の死につけ入り、紅羽のパーソナルスペースに入り込もうとしたわけだが、よくよく考えれば彼女の行動そのものがあらゆる意味で「承認」されたものではないことに気付く。先ほども言ったように、全ては自分の意のままに、だからだ

2015-01-17 23:53:14
テリー・ライス @terry_rice88

何かしらにつけて、蜜子は紅羽の「承認」はまったく得ていないのだ。少なくとも紅羽は蜜子の行動に同意した素振りは1、2話においてなかったように思う。純花のいなくなった紅羽のスペースに我が物顔で収まろうとして、あわよくば食ってしまおうというのが蜜子の狙いだ。紅羽の「承認」は必要としない

2015-01-17 23:59:23
テリー・ライス @terry_rice88

対して銀子だが、るるの手助けを得ているが、紅羽の許可を得て、家にお邪魔している。このアドバンテージは非常に大きくて、紅羽の心は彼女たちを容認しているようにも取れる。家というのもメタファーとして機能している印象があって、紅羽の心だと見立てると、興味深くなってくる。

2015-01-18 00:06:38
テリー・ライス @terry_rice88

銀子達は不承不承ながら、家に受け入れられているのに対して、蜜子は銃を持ったまま、家を荒らしにきたようなもので、映像の与える表現ニュアンスとしてはどちらが好意的なものかは明白ではないだろうか。

2015-01-18 00:10:21
テリー・ライス @terry_rice88

また蜜子は紅羽の純花への悲しみをただ受け止めるだけに過ぎなかったが、銀子は紅羽を見つめる視線はかなり同情的なまなざしだったように思う。そこら辺を踏まえて、ユリ裁判をみると「ユリ承認」されているのはるると銀子で、蜜子においてはその限りではないのが今回の肝ではあるんだろうなあと。

2015-01-18 00:15:03
テリー・ライス @terry_rice88

このみにおいても、「クマ」=ゾンビであるなら、再登場の可能性は非常に高いし、さらに翻れば、クマに食われた純花がクマになって、「スキをあきらめない」紅羽に立ちはだかるという可能性もなくはない。そこら辺の捉え方は色々あるはず。銀子においては、もうちょっと違った角度もあるかもしれない。

2015-01-18 00:20:06
テリー・ライス @terry_rice88

何度となく見返して、OPのサビに入る直前のカットで人とクマの手がハイタッチする箇所があるけど、人の手の方が明らかに幼い手で、銀子が1話で「やっと見つけた」といっているのから察すると、過去に出会っているんじゃないかという推測も立つ。それの裏付けとして、紅羽の冒頭のモノローグが響く。

2015-01-18 00:24:00
テリー・ライス @terry_rice88

「私たちは最初から大好きで最初から大嫌いだった」ってもう作品そのもののテーマだよなあとか。色々ここまで語ったことを鑑みると、その方向で結ばれる可能性は大きいと思う。なにより人間とクマの対比でもあるし、メタファーでもあるから、かな。いわゆる百合作品としては随分、露悪的じゃないのかな

2015-01-18 00:46:56
テリー・ライス @terry_rice88

最後に箱仲ユリーカさん。まあユリが名前に入っていることからお察しの通りだとは思うが、立ち位置はビミョーに異なってると思う。アルキメデスの「ユリーカ(エウレカ)!」から来てると思うんだけど、意味としては「見つけた!」とか「解けた!」っていう意味らしいのでそこを考えるとって感じ。

2015-01-18 00:52:07
テリー・ライス @terry_rice88

そこら辺が百合と紅羽の「スキ」の隙間と密接に繋がってくるんじゃないかなとか。色々考えたところで、今回の感想はここまで。とりあえず蜜子の独善的な欲求と本能は自らをも食いつぶしかねないと思うが果たして。ある意味、自分に素直な子だとは思うけども。それではまた次回。

2015-01-18 00:58:00

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