アニメ版アイドルマスターシンデレラガールズに関する個人的な感想まとめ

アニメ版「アイドルマスターシンデレラガールズ」についての感想をまとめた個人用メモ。
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第一話 出会いと対話と視線の物語

物語 奏多 @k_monogatari

デレマス一話、背中越しや背景大きめとかの少し引きぎみの画が意外と多く、それが「状況と向き合って頑張る少女」と「誰かとの出会いと対話によって動く物語」という二重の演出になっていて、おかげで展開もドラマも焦点がわかりやすくて作品全体飲み込みやすいというかバリアフリー感が凄い。

2015-01-16 21:50:52
物語 奏多 @k_monogatari

bit.ly/1KSEftj デレマス1話についてこう書いたけど、分かりやすさの原因としてもう一つ「視線のやり取り」が全体を貫く軸として機能してる事に気付いた。以後ネタバレ注意。まず「卯月がPを見て」怖がる所から逆に喜んだり不安がる「卯月をPが見る」構図となり、→

2015-01-18 11:47:33
物語 奏多 @k_monogatari

→選考理由が笑顔だと言われたことで卯月が顔を上げてPに向き合いそこからPが帰った後まだ見ぬ仲間に思いをはせ「画面左側に振り向く卯月」から「右向きに俯いている(=卯月と線対称だけど視線は交わらない)凛」という繋ぎ方をし、その後Pが通りかかって凛に気付くんだけど凛は左向いていて→

2015-01-18 11:47:51
物語 奏多 @k_monogatari

→また視線が交わらない。Pが警官との口論の仲裁に入った事で一端注目されるもののその後も横に並んでたり斜に構えてたり名刺出しても名刺しか見てなかったり、勧誘がらみで一瞬Pを睨む以外は「凛が視線を避け続け」、そこからPをまっすぐ見る卯月の画に切り替わって二人の対称性が浮かび上がり、→

2015-01-18 11:48:06
物語 奏多 @k_monogatari

→その卯月を見てPが何か思う(やる気を出す?)画から切り替わると「周囲(女生徒や犬)には注目されるも凛本人には目をそらし続けられるP」の画が繰り返し描かれ、切り替わってまたPを真正面から見る卯月が出てくるんだけどそれに対してPは(申し訳なさから?)視線をそらし苛立たしげに唸り、→

2015-01-18 11:48:19
物語 奏多 @k_monogatari

→一方、部活選択の紙見て悩む凛は級友の噂話でPの目つきの悪さ(≒視線)を思い出し、放課後また同じ勧誘の下りが繰り返されるかとおもいきや警官が表れ凛が振り向いてようやくPの方向くのかと思いきやまた向きがズレていて、職質受けるPをちら見したのち思わず咄嗟に名刺掴んでPを庇い、→

2015-01-18 11:48:43
物語 奏多 @k_monogatari

→シーンが変わり思わず掴んでしまった名刺を見てため息を吐く凛からカメラが引くと場所が喫茶店で凛の正面にPが座っていて、ここでやっと凛がPの事を正面から見てPも見返すという視線のやり取りが行われ、音での会話は続いたまま凛の視点(イメージ込み)であろう幾つかの画が挿入され、→

2015-01-18 11:48:56
物語 奏多 @k_monogatari

→切り替わってまた卯月のシーンでやっぱり互いに見合ってるんだけどPが頭を下げる事で卯月がPを一方的に観ている構図になり卯月の視線が下がる事も含め視線の上でのパワーバランスが一時的に逆転してそこから卯月主導で話が動いていく展開に繋がりその勢いもあってか凛も思わず卯月に注目し、→

2015-01-18 11:49:08
物語 奏多 @k_monogatari

→そのまま卯月主導で話が進むかと思いきや名前間違えて一度躓き、名前を教え合い呼び合うも凛はアイドルになる気が無いと知って二度躓いて、横に並んで視線が平行になる所まで後退してしまう。そこからPの話題になり「二人でPを見る」構図によって二人が同じスカウトされた立場である事が示され、→

2015-01-18 11:49:20
物語 奏多 @k_monogatari

→並んで座っている事もあって二人の対比がより強調される。しかし凛も選考理由が笑顔と言われたと知って卯月が落ち込み俯いた事から今度は凛が卯月を一方的に観る構図となり、すると卯月が顔を上げ開き直ってそのまま凛の方を見ず(自分自身に語りかけるよう)に自分のことを話し始め、→

2015-01-18 11:49:36
物語 奏多 @k_monogatari

→勢いのままにアイドルの例として「座ったまま」看板を指さしたが失敗して気まずくなって二人とも俯き、ここで一気にまた視線が平行に戻りかける。が、それでもめげずに卯月が話をつづけた事で再び凛が一方的に観る構図となり、更に卯月が前に駈け出し日影から出て花を拾ったと思いきや、→

2015-01-18 11:49:50
物語 奏多 @k_monogatari

→凛の前に回り込み「身体ごと正面から向き合って」光の中で満面の笑顔を見せた事で凛がそこに自分が見つけられていない夢中になれるキラキラしたものを見出し、思わず手綱を手放し犬が逃げたと思いきやちょうど寄ってきたPにじゃれ(以前に出てきた犬も実は懐いていたのだとここで明示される)、→

2015-01-18 11:50:01
物語 奏多 @k_monogatari

→犬を追ってきた凛がPから手綱を手渡される事でもう一度二人が向き合う構図となり、そこでP必殺の口説き文句(笑)があって一晩経ち、頭だけでなく身体ごと(画面の中央で)正面を向き「(ずっと視線を躱してきた凛が)Pや卯月の視線をまっすぐ受け止め」て挨拶をする。→

2015-01-18 11:50:11
物語 奏多 @k_monogatari

→で、そこに重ねるというか繰り返す形でまっすぐ前を見て自己紹介する未央の笑顔でエンドとする事で(まだ笑顔を見せていない)凛との差異を強調し短い出番でも存在を強く印象付け、かつ映像や物語の流れ自体はしっかり踏襲して綺麗に終わる、と。本当によくできてた高度で緻密な演出だと思う。

2015-01-18 11:50:24

第二話 意図的な不安、揺るがない根拠の不在

物語 奏多 @k_monogatari

デレマス2話、基本的にはキャラ紹介回だけど「卯月のどんくささ」や「素直にアイドルに憧れる卯月達と温度差のある凛」に「未央までもが写真撮影に苦戦」と前回の盛り上がりに冷や水を浴びせる展開の中(負け戦率の高そうな)ステージ出演が決まるという1話と比べやや負荷高めな内容だった。→

2015-01-21 06:02:49
物語 奏多 @k_monogatari

→それと今回からの通常OPにアニマスと違い事務所の画が出てこないのが凄く気になっていて、「帰ってくる場所≒我が家」として安心感の源の一つになっていた765プロのような大きな役割を今回の美城プロは持っていないってことなんだろうか。あと安心感・安定感と言えば、→

2015-01-21 06:03:44
物語 奏多 @k_monogatari

→現状メインになっている卯月達三人の関係性も、ほぼ初対面な所から始まって2話で「見ている」ものの違いまで明示されるような有様で「安心感≒信頼の根拠」としては機能しづらいし、「アイドルへの夢や憧れ」も個人差ある上に実は漠然としたものでしかないと1話で描かれてしまっていて、→

2015-01-21 06:04:02
物語 奏多 @k_monogatari

→困難に立ち向かっていく根拠や原動力になりうる「揺るがないもの」が2話までだと作品内にあまり見当たらないのも気になる所。Pに頼りすぎるのは本末転倒だし、卯月あるいは凛や未央含めた三人「だけを」特権的な立場にある一種の無敵キャラ=主人公にする気はOP視る限りではなさそうで、→

2015-01-21 06:04:23
物語 奏多 @k_monogatari

→仮に三人の絆の力で乗り越えるとしても、前述の通りまだそれほどの関係は出来ていないから手っ取り早く喧嘩させようとするとベースとなる関係性が希薄なままではだいぶギスギスした展開になるし、アイマスの文脈の中でどの程度踏み込んでくるのか見物ではある。→

2015-01-21 06:04:46
物語 奏多 @k_monogatari

→ステージ出演が「シリアスな挫折の場」か「具体的な目標を見つける場」か「憧れや夢を強める場」か「才能の片鱗が現れる場」か、あるいはステージ本番はまだやらないのか不明だけど、次の3話が(展開的にも興行的にも)この作品の行先を決定づける分水嶺になりそうな予感。

2015-01-21 06:05:09

第三話 「役割を受け入れる存在」としての「アイドル」

物語 奏多 @k_monogatari

デレマス3話、出来るだけ速い段階で解決したほうがいい色んな問題を一話の中に力技で詰め込んだ超圧縮脚本を、よく動くキャラ芝居やその感情を的確に見せる演出、説得力のあるディテールで分かりやすさを半ば力技で担保した、偏執的な演出力の1話とは別の意味で「凄み」のある回だった印象。→

2015-01-28 21:17:51
物語 奏多 @k_monogatari

→既に書いた通り、2話までの展開は少女達の「関係性」や「動機や根拠」が「実は曖昧で頼りない」ものだと繰り返し描かく事で必然的に読者も「ステージ出演を不安に感じる」ように作られていて、その負荷高めな演出を敢えて行った意図がどこにあるのかが私の最大の注目点だったのだけど、→

2015-01-28 21:18:07
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