御嶽山は火砕流噴火だった。水蒸気爆発(噴火)ではなかった。

・火口から飛び出した弾道岩塊がほとんどない。地表に無数のクレーターをつくったのは、火砕流の上に立ち昇った噴煙柱から落下した火山れき(小石)だった。これが凶器となった。 ・降下火山灰がない。山頂付近を厚さ30センチほどで覆う火山灰は火砕流が残した堆積物だった。 ・もちろん、遠方に火山灰は降ったが、それは火砕流から立ち昇った火山灰だった。火口から直接立ち昇った火山灰は無視できる量だった。
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

▼御嶽山2014年9月27日噴火災害のタイミング 1152 噴火開始 1154 火砕流。山頂に厚さ30センチの火山灰堆積。 1200 火山れき落下開始。 1210 噴煙11キロ。火山れきが火山灰の上にクレーター形成。登山者多数が負傷。 1220 噴煙7キロ

2015-01-22 14:12:46
早川由紀夫 @HayakawaYukio

1200 気象庁 噴火に関する火山観測報 1236 気象庁 噴火警報(火口周辺) 噴火警報が出たときには、すでに大勢の登山者が負傷していた。災害は終わっていた。負傷者のうち結局63人が死亡した。

2015-01-22 14:16:38

最初の噴火ツイートは11時56分

早川由紀夫 @HayakawaYukio

表1 御嶽山2014年9月27日噴火開始直後の重要ツイート 1152 噴火開始 1156 @avel_yasuda まさかの御嶽山噴火!(噴煙写真添付) 1200 @avel_yasuda 火山弾降ってきた

2015-01-22 14:17:27
早川由紀夫 @HayakawaYukio

1203 @teke758 御嶽山噴火した?(前穂高からの噴煙画像添付) 1215 @mayamasa マジですが? RT @supervisor0901: 御嶽山 2014年09月27日11時53分 噴火(噴火に関する火山観測報へのリンク)

2015-01-22 14:17:52
早川由紀夫 @HayakawaYukio

1217 @volcanic_bot 御嶽山の様子。すげえことになってんぞ?(滝越カメラ画像へのリンク) 1219 @volcanic_bot 御嶽山(滝越カメラ火砕流画像添付)

2015-01-22 14:18:12
早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山噴火を告げた最初のツイートは、九合目にいた登山者が噴火から4分後の11時56分に噴煙写真を添付して送信したものである。その4分後に彼は火山弾が降ってきたと書いた。気象庁が噴火に関する火山報を出した時刻と同時だ。

2015-01-22 14:19:12
早川由紀夫 @HayakawaYukio

12時22分には、ロープウェイ乗り場に降った火山灰の写真付きツイートが送信された。気象庁が噴火警戒レベルを3に引き上げる噴火警報を出したのは、その14分後の12時36分だった。マスメディアからのニュース報道はさらに遅れた。13時のNHK定時ニュースが最初だったようである。

2015-01-22 14:19:28

凶器は、高空から落下してきた無数の小石

早川由紀夫 @HayakawaYukio

あらためて指摘したい重要事項。御嶽山で63人のほとんどの死因は、8キロ上空から落ちてきた小石に当たったことによる。小石は火山灰の表面に多数のクレーターをつくった(読売写真添付)。その火山灰は数分前に火砕流が残した地層だ。 pic.twitter.com/dlWo2ODyem

2015-01-22 14:28:54
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

火口から飛び出した大岩に当たって絶命したのではない。ただし、いまも行方不明の6人に限ってはそれによる死亡かもしれない。

2015-01-22 14:30:31

噴火開始は11時53分03秒

早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山2014年9月27日噴火開始は11時52分ではない。11時53分03秒である。地獄谷の東端から突然煙が噴き出した。すぐに火砕流が発生して、20秒後には地獄谷の西端まで1キロの噴火割れ目が形成された。そこから一斉に火砕流が出た。 pic.twitter.com/qToY6Ljije

2015-01-22 17:20:56
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

11時54分20秒には、火砕流が地獄谷を2キロ下った。そのスピードは26m/s(時速94キロ)だった。国土交通省中部地方整備局のページの下のほうに10分動画が2ファイル置いてある。合計20分。cbr.mlit.go.jp/tajimi/sabo/on…

2015-01-22 17:22:34
早川由紀夫 @HayakawaYukio

2014年9月27日 1153.03 噴火開始 1154.20 火砕流2キロ(滝越カメラ)。26m/s(時速94キロ)。山頂に厚さ30センチの火山灰堆積 1157 火山れき落下開始(王滝奥ノ院動画) 1210 噴煙11キロ(気象研レーダー)。火山れきが火山灰の上にクレーター形成。

2015-01-22 17:25:53

水蒸気爆発としては例外的に高い噴煙柱は火砕流から立ち昇った。

早川由紀夫 @HayakawaYukio

12時00分の滝越カメラ映像を見ると、8キロ上昇した噴煙柱は、地獄谷上部を東西に横切った噴火割れ目からではなく、地獄谷を下った火砕流の表面から立ち上がっていることがわかる。

2015-01-22 17:28:07
早川由紀夫 @HayakawaYukio

地獄谷上部を東西に横切った噴火割れ目からではなく、地獄谷を下った火砕流の表面から立ち上がっていることがわかる映像。火砕流が持っていた熱によって入道雲ができた。 pic.twitter.com/1QUX4usjSf

2015-01-22 17:43:46
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

ツイッターが、噴火の即時把握にいかに有効かの論文を書くためにインターネット上のデータを確認していたら、いままで知らなかった御嶽山噴火の詳細がわかってきた。インターネットには、未解釈データが山のようにうずもれているんだな。

2015-01-22 17:45:49
早川由紀夫 @HayakawaYukio

爆発と同時に火砕流が発生した。火砕流の表面から立ち上がった入道雲が、火口から噴出する火山れきを上空8キロ近くまで持ち上げた。上空も風は弱かった。地獄谷から上昇して最高点に到達した多数の火山れきは、弱い風でわずかにシフトして、

2015-01-22 17:47:32
早川由紀夫 @HayakawaYukio

山頂を中心とした半径500メートル内に猛スピードで落下した。地獄谷上部を東西に横切った噴火割れ目からではなく、地獄谷を2キロ下った火砕流の表面から入道雲が発生している様子は、滝越カメラの12時00分頃の映像でよくとらえられている。

2015-01-22 17:47:44

表面にクレーターができた火山灰は、火砕流の堆積物

早川由紀夫 @HayakawaYukio

無数のクレーターは直径3センチ程度の火山れきでつくられた。その落下は11時57分から始まったことが王滝奥ノ院で撮影された動画でわかる。表面に無数のクレーターをもつ新しい火山灰は、降下火山灰ではなく火砕流が残した堆積物である。そうでなければ、火山れき落下より先にそこに存在し得ない。

2015-01-22 18:05:37