スウェーデンの12cm自動対空砲4501
“一機でも撃ち漏らしたら終わり”な核爆撃機の時代の入り口、まだミサイルには手が届かないけれど火砲開発能力は超一流なスウェーデンが対空砲を作ろうとすると……自動装填の12cm野戦高射砲(重量23t 発射速度70発/分)という怪物が出来る pic.twitter.com/r2dnm60akm
2014-11-15 12:03:03「12cm自動対空砲4501」は砲身長46口径、21kgの弾頭を800m/sで撃ち出すもので、つまり弾道能力は12cm級高射砲としてはそう野心的でない。でも容量52発の弾倉を持ち、このうち47発を40秒で発射する。開発は当然ボフォース pic.twitter.com/0d5hRXA4MV
2014-11-15 12:10:49肝心の対空砲としての能力は実際どうか? 照準だの何だの含めた対空システムのお話なんぞ、私にゃ到底わからないので、何とも言えません。電動・油圧によって大幅に自動化されていて、遠隔照準が可能という事だけど、これは50年代の対空砲としては全然珍しい物でもないし……
2014-11-15 12:32:19しかしてこのボフォースの12cm自動対空砲、何にも使われずに歴史から消え去った訳でもありません。艦載化されて、フィンランドの砲艦とインドネシアのフリゲートで使われたんだとか navweaps.com/Weapons/WNSwed… 陸に上がった艦砲なんではなく、海に出た陸砲というわけです
2014-11-15 12:39:57艦載化にあたってはジャイロによる安定化の他、弾倉を撃ち切ったあとの再装填が機械化されてるみたいです。このときは最大仰角まで上げて、甲板下の弾薬庫から弾倉へと弾を押し上げるんだとか。想像するとちょっと格好いい
2014-11-15 12:43:16どうでもいいけど、スウェーデン語ではミサイルのことを「robot」とか、対空ミサイルシステムのことを「robotsystem 」とか言うのね。対戦車ミサイルは「Pansarvärnsrobot」で、字面だけ見ると対戦車ロボットだ
2014-11-15 12:49:46ちょっと12cm自動対空砲のお話が伸び過ぎてる。そろそろ実際詳しいボフォースおじさんに見つかって、何を適当な事を書いてるんだと怒られてしまう
2014-11-15 21:39:54フランスのSFAC de 105対空砲
何やらリボルバーの話が先日あったみたいですが、つまりこういう話です? pic.twitter.com/8XZZhctuYc
2015-01-21 19:58:21これはフランスが50年頃に試作したSFAC de 105対空砲で、核爆弾以降ミサイル前夜時代のお化け対空砲の一匹。弾頭重量18kgの105mm砲弾をリボルバー弾倉に10発x2+給弾経路に2発の22発装填。実用発射速度30発/分を目標と pic.twitter.com/76heJVOsq7
2015-01-21 20:03:10あえてリボルバーって言葉を使いましたけど、もちろんこれは拳銃のそれともリボルバーカノンとも無関係で、ただの回転式弾倉です。ごあんしんください
2015-01-21 21:59:33初速800m/sの最大射高9400mというから、発射速度以外の性能はさほど劇的でもない感じ。弾倉撃ち切るまでの最大発射速度は不明で、実用レート30発/分達成できたのかも不明。これ程の巨体だから旋回・仰俯と装填は当然機力で、油圧機構を用いた。重量は13~15tを予定していた
2015-01-21 20:13:01SFAC de 105の計画は1948に始まり、1953年には試作砲の試験が実施されるも、結果は芳しくなかった。その能力に比して複雑に過ぎ、機動性は劣悪であり、半固定陣地での運用にしか適さない、より軽量で複雑でないものを開発すべきとの判定されてしまう。そして少し後に開発中止に至る
2015-01-21 20:20:32@FHSWman これ同時期に開発されてフランス海軍の標準艦載砲になったMle.1953 100mm速射砲と何か関係ありそうですね。スペック的にも似通ってますし。
2015-01-21 20:17:51@PaveSpike 口径が違うので同じ物って事はないでしょうが、少なくとも開発時期は近いですし、あるいは何かしらの関連があるかも知れませんね
2015-01-21 20:31:41@FHSWman 艦載砲については当初、105mm口径も検討されていたものの、現在の100mm口径に変更されて1953年から開発開始、ということだそうですので、同じものではないものの陸上砲からのフィードバックはかなりあるという印象ですね。
2015-01-21 21:29:55先日触れたボフォース120mmもですが、核爆弾以降ミサイル前夜の頃の対空砲ってお化けばかりです twitter.com/FHSWman/status…
2015-01-21 20:35:06イギリスのGreen Mace
スウェーデンにフランスという火砲開発の大御所が核爆撃機時代の対空砲を模索していた頃、英国も当然動いていた。まず彼らはコードネーム「Long Hand」として、手持ちの94mm対空砲に自動装填装置を搭載した。発射速度は60~75発/分 pic.twitter.com/SlWxbnN8GT
2015-01-21 21:08:28ただ英軍は、Long Handでさえもジェット機と核爆弾の時代には能力不足だと考えていた。そのため、口径127mmでLong Handと同等の発射速度を持つ対空砲の開発を目指す。コードネームは「Green Mace」。計画には困難が予測されたため、まず102mmの縮小版を開発した
2015-01-21 21:13:06そうして1953年には、英ヴィッカース社は102mm版「Green Mace」対空砲の試作砲を完成させる。14発のリボルバー型弾倉2つを備え、試験ではなんと最大発射速度96発/分を達成した。弾倉への給弾を含めた実用発射速度は不明だけど pic.twitter.com/2UeM4QpLRg
2015-01-21 21:18:06もとい、試作砲の完成は1954年でした。それはともかく、Green Maceは発射速度意外にも特徴的です。102mm版でも重量は25t、砲身は水冷式。動作は全面的に機力化されていて、砲側への最低人員は1人(当然、管制側にはもっと要る) pic.twitter.com/jGAKYpqQi9
2015-01-21 21:23:55さらに面白いことに、Green Mace対空砲では装弾筒付翼安定「榴弾」の使用も検討されていた。102mm版では弾頭重量10.43kgのHSFSDS(怪しげな独自表現)にて初速1250m/sを得た。この場合の有効射高は7620mとなっていて妙に低いけど、高空を狙った弾でないのかも
2015-01-21 21:36:16