2015年1月26日

まおの見た夢

たまに見る長編の夢をまとめています。 夢なので突拍子もない所もありますが、だいたい一貫性のあるストーリーのものをまとめています。
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まお(auxroro) @shen_mao

大な地下都市に閉じ込められた人々の夢を見ました。

2014-12-02 06:17:00
まお(auxroro) @shen_mao

地下都市は明るくて、陰鬱とした雰囲気はなかったけれど、とにかくみんな外に出たいという気持ちが強いようでした。

2014-12-02 06:18:19
まお(auxroro) @shen_mao

そのうち、どこからどう入り込んできたやら、ある一人の男がやってきてこういいました。「なんてみすぼらしい所だ!着てる服なんかもう最悪だ!」

2014-12-02 06:20:27
まお(auxroro) @shen_mao

男が着ていたのはださい普通の白いジャージでしたが、真新しいものでした。埃っぽい地下都市ではとにかく異質に見えましたが、住人にとっては魅力的にも見えたようでした。

2014-12-02 06:24:03
まお(auxroro) @shen_mao

「俺にもその服をくれ!」住人の誰かがそう言ったのを皮切りに、皆も口々に男に服をねだり始めました。 男はまあまあ、と彼らを余裕ありげに制すると、もちろん皆のぶんもあるよ、笑いました。

2014-12-02 06:27:02
まお(auxroro) @shen_mao

するとまるで示し合わせたかのように、やはり白いジャージを着た一団がいくつものダンボール箱を抱えてやって来て、中に入っているジャージを住人に配り始めました。色はやはり、白です。

2014-12-02 06:30:59
まお(auxroro) @shen_mao

住人達はわっとダンボール箱に取り付き、ジャージを受け取るとその場で砂まみれの服を脱ぎ、着替え始めました。こうして、地下都市にいる人々は、みな一様に白いジャージを着ることとなったのです。

2014-12-02 06:33:42
まお(auxroro) @shen_mao

男がどこからこの地下都市に来たのか、入り口があるのか、誰も彼に聞こうとはしませんでした。あんなに地下都市から出たがっていた彼らは、もはや白いジャージに満足しきって、笑顔でそれぞれの仕事に戻ってゆくのでした。

2014-12-02 06:35:10
まお(auxroro) @shen_mao

地下都市には腕のいい職人が数多くいました。おかげで、地下都市は素晴らしい調度品や彫刻などの芸術品に溢れ、彼らもまた自らが作り出した作品の数々を愛したのです。

2014-12-02 06:37:51
まお(auxroro) @shen_mao

時が過ぎました。真新しかった皆のジャージは埃にまみれ、とても白とは言えなくなりましたが、皆それでも「自分ままだ白いほうだ」と思って日々を過ごしていたのです。

2014-12-02 06:45:11
まお(auxroro) @shen_mao

そのうち、どこからどう入り込んできたやら、ある一人の男がやってきてこういいました。「なんてみすぼらしい所だ!みんなが着てる服なんかもう最低だ!」

2014-12-02 06:51:23
まお(auxroro) @shen_mao

その男は黒い、見たこともないような服を着ていました。白いジャージを持って来た男がむっとして、何か反論しましたが、黒服はそれを鼻で笑いました。「なにより、お洒落じゃない」

2014-12-02 06:53:43
まお(auxroro) @shen_mao

黒服は自分の姿を見下ろして、袖や襟口などこまごました部分がいかに優れているかを自慢しはじめました。最後に皆に背を向け、そこに留めてある小さなピンを指し示し、「服を着るからには、お洒落でなくては」と勝ち誇りました。

2014-12-02 07:00:12
まお(auxroro) @shen_mao

誰かが黒服に「俺にもその服をくれ」と言い出そうとした時、急にあたりが騒がしくなり、横手の壁から立派な青銅の鎧を来た兵士達がどやどやとなだれ込んで来ました。

2014-12-02 07:03:01
まお(auxroro) @shen_mao

兵士達は地下都市にある数々の調度品や芸術品を運び出しながら、住人達にもっとないか、と荒々しくたずねました。住人の一人が震えながら首を振り、「あんたらは、どこから来たんだ?」とだけ言いました。

2014-12-02 07:06:22
まお(auxroro) @shen_mao

大将らしい男が、さっと向こうのほうを示しました。住人達が慌ててそちらに行ってみると、眩しい光に包まれた横穴がそこにはありました。出口だ!と誰かが叫んで、わっと彼らが押し寄せましたが、あと少しという所で、兵士達がいつの間にかつけていた巨大な青銅の扉をゆっくりと閉じてしまうのでした。

2014-12-02 07:13:51
まお(auxroro) @shen_mao

うなだれる住人の背に、大将は言いました。「お前たちが生まれる前、王様はお前たちの先祖にこうおっしゃった。『お前達が作るものは皆素晴らしい。私のために、もっと作ってくれ』と。 しかしお前達の先祖はこう言ったのだ。『王様、御所望のものを作るには、時間が足りませぬ』」

2014-12-02 07:20:16
まお(auxroro) @shen_mao

「王様はとても心がお優しい方だったので、それを聞いてこうおっしゃった。『なるほど、では私は待とう』と。そうしてお前達の先祖をここに連れてゆき、いくらでも時間を使ってよいから、できるだけたくさん作るように、と御命令されたのだ」

2014-12-02 07:23:52
まお(auxroro) @shen_mao

誰も、何も言いませんでした。

2014-12-02 07:24:47
まお(auxroro) @shen_mao

住人達は『兵士』や『王様』など知りませんでした。ただ、お父さんのお父さんの、そのまたずっと先のお父さんが住んでいた『外の世界』がある事は知っていました。 また、自らが作り出す芸術品は美しく、それは自分のためにあると思っていたので、誰かにあげるなんて考えもしなかったのでした。

2014-12-02 07:28:29
まお(auxroro) @shen_mao

黙りこくってしまった住人達は、その後も地下都市で芸術品を作り続けました。何百年か時が過ぎ、王様も、兵士もいなくなったある日、一人の老婆が崩れかけた洞窟から出てきました。老婆は、今しがた砂まみれの穴ぐらから出てきたにもかかわらず、肩に砂粒ひとつないままの立派な喪服姿でした。

2014-12-02 07:32:27
まお(auxroro) @shen_mao

老婆が歩みを進めると、立派な宮殿が現れました。床も天井も、草木さえも色とりどりに輝いて、そのどれもが素晴らしい芸術品なのでした。 一つずつ丹念に彫刻されたタイルが敷き詰められた廊下を踏みしめながら老婆が進むと、大きな広場に出ました。

2014-12-02 07:35:25
まお(auxroro) @shen_mao

そこにはたくさんの人と素晴らしい芸術品の数々、そして無数の花びらと歓声が舞い散り、今できあがったばかりの真新しい木でできた神像が人々の手によって運ばれようとしているのでした。神像ははるか昔いたという動物の姿をしていましたが、それがどんな名前だったか、誰も知らないのでした。

2014-12-02 07:38:15
まお(auxroro) @shen_mao

老婆が少し離れた場所からその祭りの賑わいを眺めていると、ひとりの子供が、あの動物はなあに、とたずねてきました。 老婆はささやかに笑って、子供に誰にも秘密にするように約束させてから、「あれはね、ワニという恐ろしい動物だよ」とこっそり言いました。

2014-12-02 07:40:48
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