『なぜクマは大量出没するのか? ~野生動物と人間の共存について考える~』山本麻希さん/新潟市東公民館サイエンスカフェ(2015/02/07)

『なぜクマは大量出没するのか? ~野生動物と人間の共存について考える~』 お 話:山本麻希さん(長岡技術科学大学 生物系) 概 要:2014年は全国的にツキノワグマの大量出没が生じ、深刻な事態となりました。野生動物の人間の共存のあり方について、様々な視点から考えます。 主 催:新潟市東地区公民館 協 力:サイエンスカフェにいがた 続きを読む
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事前告知

本間善夫 - 科学コミュニケーター @ecochem

#新潟のカガク#生物。新潟日報(1/27)「冬も眠らないクマに要注意 上越地域で目撃相次ぐ」bit.ly/1DzFJDh 明後日は公民館サイエンスカフェ『なぜクマは大量出没するのか?』(会場:ほんぽーと)bit.ly/1whg4u1 #npuh

2015-02-05 09:04:50

開始

藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

はじまりました。「なぜクマは大量出没するのか?」日本人は江戸時代末期まで、大型哺乳動物 の絶滅が、一種もなかった。これは誇れること、他の大陸ではその時代ヨーロッパ人が入りこむと必ず大型動物の3割くらいが絶滅していた。ngtsc

2015-02-07 13:37:52
ちょび @CH0BBY

しかし、やすやすと野生動物とヒトが共存していたわけではなかった。シシ垣とかはムラの財政の14%を占めていたり。 #ngtsc"

2015-02-07 15:02:45

しし垣 (おおいたデジタルアーカイブ)
http://www.pref.oita.jp/site/archive/200839.html

ちょび @CH0BBY

ところが明治、一般人が銃を持てるようになって、たくさんの動物が「にわか漁師」に狩られて、シカやイノシシが東日本、東北から姿を消した。地域個体群の野生絶滅、 #ngtsc

2015-02-07 13:40:21
ちょび @CH0BBY

昭和の時代、18種以上の鳥獣の絶滅と、多数の絶滅危惧種。昭和末年までは野生動物が大量絶滅した異常な100年 #ngtsc

2015-02-07 13:41:45
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

昔の里山は木が切られていて、見通しがよかった。奥山と里山が動物にもはっきりとわかったが、現在では里山が利用されなくなり、奥山とから動物が出て来やすくなった。動物も、ミズナラ、コナラなど、どんぐりがなる美味しい木がたくさんある里山に出て来たい! #ngtsc

2015-02-07 13:45:05
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

というわけで、過疎化でヒトがいなくなった里山や田畑に野生動物がたくさん出てくるようになった。 #ngtsc

2015-02-07 13:45:54

クマのお話

藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

ここから、ツキノワグマのお話、クマは6月頃に交尾するが、受精卵がすぐに着床せずに、ふわふわ浮いてる、そして秋、しっかり餌を食べて、脂肪を蓄えられた場合だけ、卵が着床し、冬眠中に妊娠、出産し、だいたい2頭の仔を産む。着床遅延、という珍しい現象。 #ngtsc

2015-02-07 13:49:01
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

山のキワの畑にトウモロコシ畑を作ると、必ずクマがくる。甘いものが大好き。どんぐり、ハチミツも好物。こんなクマですが、世界的には珍しい種。地域個体群で九州では絶滅。九州にいるクマは「くまもん」だけ。 #ngtsc

2015-02-07 13:50:56
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

地域個体群 四国も絶滅の危機。クマの生息地が分断されず、個体群が安定しているのは北陸・東北のみ。 #ngtsc

2015-02-07 13:51:58
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

平成18年、22年、25年、新潟ではだいたい4年ごとに大量出没して、大量捕殺されている。ブナの豊作・凶作と大量出没が関係する。ブナが凶作の年には、クマが大量に里山に出てきて、大量に殺される。 #ngtsc

2015-02-07 13:54:27
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

ブナはだいたい4年に1回くらいしか豊作にならない。成り年と凶作を繰り返す生存戦略。「たねだす」という森林総合研究所のブナの豊凶予測がネットで公開されている。 #ngtsc

2015-02-07 13:56:50

ブナ等結実度データベース 「たねだす」
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/tanedas/

藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

クマを狩りすぎてないか、議論が分かれるところ。1500頭のところを200頭のくらい捕殺して、本当に大丈夫? 新潟大学の農学部を中心に、クマの個体群管理の計画を立てている。 #ngtsc

2015-02-07 13:58:20
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

ブナの豊凶とナラ枯れ でました「カシナガキクイムシ」ドングリのたくさんなるミズナラがいま、キクイムシの被害にあって、大量枯死している。そうすると、今までブナの凶作の年には、ミズナラのドングリを食べていたクマが、餌がなくなるので里に降りて来やすくなっている。 #ngtsc

2015-02-07 14:01:21

ナラ枯れの解説(朝日新聞)
http://www.asahi.com/eco/OSK201010280177.html

藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

マタギの人、猟友会の人は「永続的に猟をしたい」ということで、大変手間の掛かるドラム缶罠を用いた学習放獣などが津南町で行われている。唐辛子スプレーをしてヒトを怖がるようにしたり。でも、他の地域ではまだまだ実施されていない。 #ngtsc

2015-02-07 14:03:53
藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

クマにGPS首輪をつけて、追跡したら、津南町でぐるぐるしているクマと、津南から山を越えて、群馬の養蜂場を荒らして撃たれたクマがいた。津南の漁師さんのお話では「津南には津南のクマと群馬のクマがいて、足跡の形で見分けられるんだ!」という言い伝えと一致した!すごい。 #ngtsc

2015-02-07 14:06:35

休憩

藤彦 祐貴 Fujihiko Youki @ykfj01

ここで飲み物が来たので休憩。コーヒーのいい香りが広がります。 #ngtsc pic.twitter.com/paWuASEnrL

2015-02-07 14:08:52
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