『グランクレスト大戦』―ジュリア=ベルティの記録

「グランクレスト大戦」のプレイログおよびショートストーリーです。
2

[注意]

このまとめは、上が最新日付の診断結果&ショートストーリーになっています。
最初から追って読みたい場合は、一番下の日付から読んで下さい~。

[お願い]

私はTRPG「グランクレスト」のルルブを未所持なので、色々と間違った言葉の使い方・解釈をしているかも知れませんが、お許し下さい。

キャラクター設定

しんがり @sin_gari

[グランクレスト大戦 キャラ情報] 名前:ジュリア=ベルティ クラス:ロード 陣営:幻想詩連合(ファンタジアユニオン)

2015-02-10 21:49:18

《勇敢な青年騎士》

名前:エリオ=バウド

ジュリアの父と懇意にしているバウド家の一人息子。
ゆくゆくはロードとして家督を継ぐ為、修行としてジュリアに同行している。

※TRPGのグランクレストでは「騎士」はロードの爵位だそうなので設定がおかしいのですが、目をつむってください……

《小心者の副官》

名前:リン=シノノメ

連合本部から副官としてやってきた。
運動全般が苦手らしいが頭脳は明晰で、内政実務や作戦立案も得意。
小心者で、すぐ謝る癖がある。趣味はぬいぐるみの「きらら」に話しかけること。

[ショートストーリー(4月5日分)]

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……

ジュリアの耳には最早、自分の呼吸の音しか聞こえてはいなかった。
味方の兵士たちが上げる声も。
敵の兵士たちが恐れおののき上げる悲鳴も。
エリオが叫ぶ声すらも……。

数刻ほど前、敵軍はジュリアが守る防衛拠点への一斉攻撃を開始した。
長らくこの拠点に侵攻を阻まれていた敵軍にとって、ここはまさに親の敵ぐらいに憎かったのであろう。
ジュリア達はリンの立案した作戦の元に行動を開始。
作戦は功を奏し、この戦いも勝利は目前かと思われた。
しかし、そこに油断が生まれたのだろうか。

敵軍はかねてより人員を割いて地下にトンネルを掘っていたらしく、ここ最近の防衛線での小競り合いはそれを紛らわすための陽動だったと思われる。
それがとうとう、ジュリアたちが陣取っていた丘の真下まで到達した。
気付いた時には、自分たちの拠点であったはずの場所は敵地へと変貌を遂げていた。

「聖印よ!お願い、兵たちを……みんなを守って!!」
願うように叫んだジュリアの聖印により、兵たちを守るように盾をかたどった光の壁が現れた。
しかし内側に敵がいるこの状況である為、外側に味方兵、内側に敵兵という形となった。
そして当のジュリアは……その内側にいた。

ほとんどの連合軍の兵たちはまだ丘の下で戦っており、光の壁の外側にいる兵士なんぞものの数ではない。
ジュリアさえ倒せばこの光の壁は消え、外側の兵達の掃討作戦となる。
敵兵士にしてみれば、至極単純な話であっただろう。
敵兵士の数はざっと100人、大してこちらはジュリアと数人の兵士のみ。
結果は、火を見るより明らかだった。

……そして今、そこには1人のロードと、2人の敵兵が残るのみとなっていた。
残りの敵兵は斬られた足を押さえ、あるいは殴られた腹を抱え、地面に転がっていた。

この半刻ほどの間、ジュリアの動きはまさに"鬼神の如き"ものであった。
周囲の敵の攻撃を把握し、かわし、的確に急所を攻撃し、動きを止める。
瞬時に数人の動きを断つその身のこなしに、敵兵士たちの動きが鈍り、そのスキをさらに突く。
それは、ジュリアの父の稽古の賜物であったと言えよう。
ジュリアに女らしさよりもまずロードとしての稽古をつけ、テーブルマナーなどよりも領民や仲間を守るための力を与えようという、父からの。
だがしかし、その動きを持ってしても100人の敵兵を相手にするのは容易ではない。

「守って……みせる」

ジュリアがうわ言のようにつぶやく。
その足はフラつき、つつけばすぐにでも倒れそうだ。
返り血で全身血だらけとなり、バックラーを付けた左腕は切り傷によりほとんど動かない。
顔には数カ所の打撲が見られ、片目は腫れてほとんどふさがっている。
しかし焦点が合っているかもわからぬ瞳には、これほどまでになってもまだ倒れぬ、意識を繋ぎ止めている何かが感じられる。
「な、なんなんだよ…」
敵兵の1人がつぶやいた。
多勢に無勢だったはずだ。
「なんなんだよ」
こんな女一人、わけないと思っていた。
しかし、今では仲間のほとんどが足元に転がっている。
「なんだってんだお前はぁぁ!!」
その叫びを合図にしたかのように、もう一人と同時にジュリアへと斬りかかる。
彼らの表情にあるのは、勝利の確信ではなく、恐怖。

瞬間、ジュリアが前方へ――向かってくる敵兵の一人へと踏み出した。
満身創痍の身体からは想像もつかない力強い踏み出しは敵兵への体当たりとなり、相手は剣を振り下ろす前にバランスを崩す。
次の瞬間には、その横から飛びかかっていたもう一人がジュリアへと剣を振り下ろす。
が、ジュリアは体当たりの勢いをそのままに敵兵と一緒に倒れこみ、これをかわす。
「ガッ!」
倒れこむ瞬間、ジュリアのヒジが敵兵士の喉を突く。
派手な音を立てて二人が地面を転がり、ジュリアが一人、なんとか身体を起こす。
しかし、身構える暇を与える間もなく、敵兵がジュリアの腹に蹴りを入れる。

「ジュリア様ぁぁ!!」
エリオが叫ぶ。
最早敵兵との戦力差は逆転されており、周りにめぐらされている光の壁を取り除けばすぐにでも制圧出来る。
しかし、エリオの叫びは満身創痍のジュリアに届かない。
傷つきながらも戦い続けるジュリアの姿に、エリオの視界が涙でゆがむ。

「ゲホッ ゲホッ!」
腹部への蹴りで再び地面を転がったジュリアは、剣を支えになんとか立ち上がろうとする。
一人立っている敵兵の顔からは先ほどまでの恐怖の色が薄れ、いく分か余裕が出来たらしかった。
「ははは!さすがにもう終わりみたいだなぁ!」
ジュリアの髪をわし掴みにして引き寄せる。
「アッ ガッ」
痛みに思わず悲鳴が上がる。
「女にしては大したものだ。どうだ、俺達の仲間になるか?」
それは最後の哀れみ…というよりは、ただ面白がっているように見思えた。
「……貴方のような…非道な…者に……誰が従う……もので…すか」
途切れ途切れ言葉を発しながらも、しかしはっきりとした拒絶。
敵兵は、その言葉を満足そうに聞くと
「なら、望み通り……殺してやるよ」
言うとジュリアを地面に突き飛ばした。

再び倒れこむも、ジュリアはなんとか立ち上がった。
剣を握り、腕を振り上げる敵兵。
ジュリアの視界の端に、エリオが叫ぶ姿が見えた。

「死ね!」
叫び剣が振り下ろされるその瞬間、ジュリアが身体を斜めにひねった。
その遠心力により動かぬ左腕が上がり、バックラーが斬撃を受ける。
「なっ!?」
バカな―と言う間もなく、ジュリアがさらに身体を捻り―

ミシッ!

骨がきしむ音が辺りに響いた。
ジュリアの右拳が自らの左腕を―そして、左腕のバックラーが、敵兵士の顔面を捉えていた。
身体をひねることにより生まれた遠心力が乗った左腕に、己の右腕の拳の力も乗せた一撃。
それは、男を気絶させるには十分だった。

守り……きれ…た?

その場で膝をつき、辺りを見渡すジュリア。
辺りには、歓喜の声を上げる兵士たちの姿。
それを見て微笑んだジュリアの意識は、そこで完全に途切れた。

ジュリアの意識が無くなると同時に光の壁が消え、エリオはジュリアに向かって走りだす。
「ジュリア様!」
気を失い倒れたジュリアの背後に、体当たりにより気を失っていたはずの敵兵士が剣を構える姿があった。
連合の兵士たちも気付き急いで弓を引こうとするが、間に合うタイミングではない。

「ジュリアァァァ!!」

ジュリアの耳にその声は最早届かず、エリオの叫び声が上がると同時に敵兵の剣は振り下ろされ――辺りに、血しぶきが降り注いたのだった……。

[ショートストーリー(4月2日分)]

それは、不運としか言いようがなかった。

拠点よりやや前方の防衛線での小競り合いは、日増しに増えていた。
いよいよこの戦争も終りが近いということだろうか。
その日の戦いは小競り合いに収まらず、ジュリアたちは勝利するも力を使い果たしていた。

戦闘を無事に勝利で終え、傷ついた兵たちと拠点へと帰還する途中。
ジュリアたちは、魔物たちの集団の襲撃を受けることとなった。
魔物たちの攻撃を、ジュリアはすぐさま聖印でカバーした。
しかし、それが魔物たちをジュリアに引き寄せる結果となってしまった。
我が身より疲弊した兵たちの守護を優先したジュリアは、簡単に魔物を近寄らせてしまい――魔物の無情な攻撃がジュリアを捉える。

その瞬間、ジュリアの前にそれが現れた。
金色に輝く羽根。
手に強く握られた盾。
この状況にあってなお笑顔を浮かべる――妖精たち。

「だ、ダメ!あなた達ではこの攻撃は……!!」

ジュリアの言葉を聞いても、妖精たちは身を引こうとしなかった。
「ジュリア様ぁ!!」
エリオが果敢にも魔物たちを切り倒しながら近づこうとするが、今一歩及ばない。
妖精の手に握られた盾にヒビが入る音が聞こえた。
二人の妖精がジュリアを振り返る。
その表情は、なんら後悔を見せない、笑顔だった。

その後のことを、ジュリアはよく覚えていなかった。
ジュリアは限界であったはずの聖印の力をさらに発揮し、自らの身を守り、目の前にいた魔物を切り倒していた。
戦いが終わった時、力なくうずくまる彼女の手の中には砕け散った腕輪の破片が握りしめられていた。

「ごめんなさい……」

そのつぶやきは、皆の無事を喜ぶ兵士たちの声にかき消されたのだった。

[ショートストーリー(3月27日分)]

静かな森の中を、複数の蹄の音を響かせながら馬が行く。
凛々しく厳格な雰囲気を漂わせる男を中心に、ジュリアたちが緊張した面持ちで脇を固める。
男の名前はゴロウ=マツナガ。
盟主アレクシス=ドゥーセの右腕として名高い侯爵だ。

「君が……ジュリアくんかね」
マツナガに突然話しかけられ、ジュリアは思わず今まで以上に背筋を伸ばす。
「は、はい!ジュリア=ベルティです!!」
少し声を上ずらせながら答えたジュリアに、先程までの厳格な雰囲気はどこへやら、マツナガは穏やかな口調で話を続けた。
「そう緊張しなくても良い。なにも取って食ったりはせんよ」
「も、申し訳ありません」
ジュリアたちは拠点までの道中、マツナガの警護を要請され、今この場にいた。
先日盟主アレクシスが拠点の視察にやってきたが、その話を聞いたらしいマツナガが、自分も拠点を視察したいと所望したらしかった。

「ところでジュリアくん。君の副官は……今日は同行していないのかね?」
「はい。彼女は現場向きではないので、本日は拠点で待機しておりますが……」
はて、マツナガはなぜリンの事を知っているのだろうか?とジュリアが首を傾げていると……マツナガが声を潜めて言った。
「実は、あれは私の娘でね」
あぁ、なるほど。それで――

「ええええぇぇぇ!?」

あまりの話に、思わず大きな声を出してしまうジュリア。
が、今の会話は周囲の人間には聞こえておらず、同行していたエリオも目を丸くしてジュリアを見つめていた。
「これこれ。この話は内密にして欲しいのだがね」
ジュリアの声にマツナガも苦笑いしつつ、話を続ける。
「あれは、私の妾が産んだ子でね。故に母方の性を名乗っている。
おそらく、彼女も私と血が繋がっていることを知らんだろう」
「そうだったのですか……では、本日の視察というのも」
「あぁ、視察は表向きの話だ。あの子の様子を見てみたくてね」
そう語るマツナガの顔は、厳格な武人のものでも、部下に見せる優しい上官のものでもなく、娘を案じる父親のものだった。
「あの子は……立派に職務を果たしているかね?」
「はい。とても優秀な娘さんです。ショーギィーもとても強くて、私では刃が立ちません」
「そうか……そこは、私に似たのかも知れないな」
マツナガが顔をほころばせる。

……と、ジュリアが馬の足を止め、エリオに目配せをする。
「……敵か」
マツナガも気付いたらしく、脇に差していた剣を抜く。
両側を木々で囲まれた道。
ここはかつて盟主アレクシスが待ち伏せされていた場所であった。

次の瞬間、風を切ってなにかが飛んでくる音が聞こえ――気付けば、ジュリアはとっさにマツナガに飛びついていた!

ギンッ!

弾かれる金属音が響き、続けて部下の兵たちが弓を放つ音。
「ジュリア様!」
エリオが声を上げて近寄ってくる。
「ジュリアくん!?」
マツナガも声を上げるが…その声には驚きの色がにじむ。
「ま、マツナガ様、お怪我は?」
「あぁ、君が盾となってくれたお陰で助かった。しかしこれは……」
……これ?
ジュリアが身を起こし背後を振り返ると……そこには、金色に輝く妖精たちの姿。
その手には各々、盾を構えているではないか。
「あ、あなた達……!」
そうだ、この子たちはこの腕輪を身につけた時に現れた妖精。
エリオはジュリアの足元に落ち矢を拾いながら語った。
「驚きました。あのままではジュリア様が受けられていたであろうこの矢を、この妖精たちが盾で防いだのです」
「これは……『妖精の加護』か」
マツナガが宙を舞う妖精に触れようとすると、妖精はそれをひらりをとかわし、いたずらっぽく笑いながらその姿を消した。
「『妖精の加護』…ですか?」
「なんだ、知らずに身につけていたのか?……私も噂でしか聞いたことはなかったが、身につけている者を気に入れば、妖精がその者の危機を防ぐと言われている。一説には異界からもたらされたものらしい」
ジュリアは腕輪をなでながら、「ありがとう」と呟いた。

マツナガ侯爵の命を狙った刺客は、兵たちにより無事捕らえられた。
マツナガに怪我はなく、ジュリアはかばった際の落馬の衝撃で多少傷を負ったものの、大きな怪我を負うことはなかった。

「ふははは、妖精に守られし者か。これはアレクシス様への良いみやげ話が出来たわ!」

命を狙われたにも関わらず、マツナガは終始ご機嫌の様子で視察を終え、帰って行った。
(それが娘の様子をその目で見ることが出来た事によるとは、ジュリア以外は知る由もなかった)

[ショートストーリー(3月22日分)]

朝日が登る頃、唐突に拠点内に敵襲を知らせる鐘が響き渡った!!
「やはり来ましたか」
ジュリアはベッドから身体を起こすと、すぐさま鎧を身にまとった。
こうなることを予測し、昼間のうちに長めの仮眠を取り、いつでも出撃出来るように準備していた。

それは昨日の事。
数日続いた雨にうんざりしていたジュリアたちに、リンが突然翌朝の警戒態勢を提案してきた。
「明日の朝、この辺りにはたぶん濃い霧が出ると思うんです。それに乗じて、敵が攻め込んでくるかも……」
その提案に、エリオは疑問を呈した。
「確かに雨はそろそろ止みそうですが……だからといって霧が出るとは限らないのでは?」
当然の疑問だった。
しかし、これにリンは自信を持って答えた。
「先日、近くの村まで買い物に出た時、そこのおばあさんに聞いたんです。この地域では長雨が終わると季節が変わり、急に寒くなるって。
そして、その時この拠点が築かれている丘の周辺は朝霧が立ち込めて、まるで雲の中に浮かぶ島みたいになるって」
なるほど、とジュリアは納得した。
雨が振り始めてからというもの、風もほとんど吹かなくなった。
もし霧が発生すれば、盆地になっているこの土地では朝になっても霧が晴れることはないだろう。
かつてこの土地を占領していた敵勢力ならば、そのことも知っていて、明日の朝を好機と攻めてくるはず。
「わかりました、リン。貴女の話を信じましょう。エリオ、兵たちに警戒態勢を指示、交代で仮眠を取らせてください」
「はっ!」
そのやり取りを、リンは心底嬉しそうに眺めていた。

夜明け前のまだ薄暗い外に出ると、そこには幻想的な光景が広がっていた。
まさに雲の上に浮かぶ島。
遠くの山々まで、霧の海が広がっていた。
しかしこれでは……
「敵の動きは見えませんね」
鎧をまとったエリオが言った。
その通りだった。これまでこの拠点を守ってきた高所の利点が、今日は失われている。
「立てこもり、防御に徹しましょう。霧が晴れる昼までの辛抱です」
「わかりました。警戒に出ていた兵たちを戻らせます」

こうして、リンの提案と立てこもり作戦により、大きな被害を負うことはなく戦いは終わった。

[ショートストーリー(3月19日分)]

「ジュリア様……?」
夕食時、ジュリア達は久々に肉の入ったシチューを食べていた。
前線にあるこの拠点には稀にしか補給が来ない為、新鮮な肉は貴重なのだ。
ジュリアがもう一口、とスプーンに乗ったトロトロに煮込まれた牛肉を口に運ぼうとすると……。
「ジュリア様!!」
ドン!、エリオが机を大きく叩き、
「ひぃっ!」
誰かの悲鳴が聞こえた。
「もぉ……ちゃんと聞いてますよ、なんですか?」
ジュリアはそう答え、何事もなかったかのようにスープンを口に運んだ。
「本気なのですか!?彼女を貴女の副官にするというのは!?」
「ひぃ!?」
エリオがジュリアの隣に座る女性をビシッと指差すと、彼女―リン=シノノメは再び悲鳴を上げた。
空になったシチュー皿の影に隠れ、怯えている。
「エリオ。女性を指差すなど、失礼ですよ?」
「ぐっ…しかし…!」
「それに彼女、我々より年上ですよ?」
「な――!?」
エリオの目には、彼女は10代に映っていた。
それも、下手をすれば10代前半だろうと思っていたのだか……。
「さらに言えばこれは本部からの命令ですし、彼女は士官学校を優秀な成績で卒業しています。ロードでこそありませんが、階級も申し分ありませんよ?」
エリオは最早、言葉もない様子だった。
(エリオといえど、やはり女性に負けると悔しいのかしら。でも、私には普段は素直に従うのに……)
などと考えを巡らせながらジュリアが再びシチューを口に含む。
「ならば……」
エリオはうつむいたまま静かに立ち上がると、娯楽物を置いた棚からなにやら持ってきた。
「この、ショーギィーで勝負しようではありませんか!!」
エリオはリンとの間に、ダーン!っとなにやら叩き乗せた。

ショーギィー。
それは、とある地方で盛んに遊ばれているボードゲーム。
元々は戦場を模して兵の動きをシミュレーションするのに使われていた道具が起源で、いつしか知能を競うゲームと発展したのだという。
エリオはこのボードゲームがとても強く、ジュリア以外には誰にも負けたことが無いのが自慢だった。
――が。

「勝者、リン=シノノメ!」
いつの間にか集まった観戦者の中の一人の兵が、レフェリーのようにリンの手を高く掲げた。
「あ、あの!ゴメンナサイ!!相手が弱くても勝負は手加減するなって祖父からの遺言で……!」
レフェリーにとちらかと言うとぶら下がっている状態で、彼女がエリオに追い打ちをかける。
敗北が悟った瞬間からうなだれていたエリオだが、はっと我に返ると
「ま、まぐれだ!もう一戦!もう一戦やれば!!」
もちろん相手の実力がわからないエリオでは無いだろう。
しかし、男としてのプライドが諦めることを許さないのか……。
「ムダですよ、エリオ」
食後のお茶をすすりながら、リンが土産に持ってきたマン・ジユーというお菓子をつまんでいたジュリアがつぶやく。
「私も3戦して全敗でした。貴方では勝てませんよ」
かくして、リン=シノノメは無事ジュリアの副官となったのだった。

その夜。
リンは自室で、子供の頃から大切にしている人形と、日課のおしゃべりをしていた。
「きららー!エリオさん怖かったよぉっ」
「でも、ちゃんと副官として迎え入れてもらえてよかった!今までどこに行っても、お掃除しかさせてもらえなかったもんね」
「私の故郷の遊びで勝負に勝ったのは、ちょっとずるかったかな?でも、二人とも強くて久しぶりに楽しかったよ〜」
「そういえば、エリオさんが『ジュリア様の朝のお茶だけは俺がお持ちするからなっ!』って言ってたけど、なんでかな?」
「はっ!まさか、寝顔とか見るのが目的とか!?」
「もしかしてエリオさんはジュリアさんのことが……キャー!!」

そうして、夜は更けていった……。

2015年 4月5日 診断結果

しんがり @sin_gari

【戦闘/戦功9】ジュリア@連合は十重二十重周囲を囲む敵を撃退するうちに、気がつけば味方の歓声と畏敬、そして敵軍からの怨嗟を一身に浴びていた。百人斬りの達成だ! HP-11、SP+14。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦

2015-04-05 09:51:28
しんがり @sin_gari

[#グランクレスト大戦 4/5診断分 結果] 名前:ジュリア=ベルティ クラス:ロード 陣営:#幻想詩連合 HP-11、SP+14。 《絆の証》の支援を受け、SP+14。 OPにより、SP+15。 HP:9/SP:209/調:5 OP:《勇敢な青年騎士》《小心者の副官》

2015-04-06 00:12:55

2015年 4月4日 診断結果

しんがり @sin_gari

【戦闘/戦功8】城にこもり防戦中のジュリア@連合たちに、攻め手の敵軍が臆病者と罵声を浴びせてくる。挑発には耳を貸さないならHP+8。ならばと打って出るならHP-9、SP+11。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦

2015-04-04 13:49:57
しんがり @sin_gari

[#グランクレスト大戦 4/4診断分 結果] 名前:ジュリア=ベルティ クラス:ロード 陣営:#幻想詩連合 打って出て、HP-9、SP+11。 OPにより、HP-9、SP+12 HP:9/SP:194/調:5 OP:《勇敢な青年騎士》《小心者の副官》

2015-04-04 13:51:56

2015年 4月3日 診断結果

しんがり @sin_gari

【戦闘/戦功7】ジュリア@連合が向かった砦に、無数の旗が……あれは同盟の紋章だ! あなたの所属勢力が同盟なら友軍に温かく迎えられ、HP+8、SP+9。でなければHP-6、SP+7。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦

2015-04-03 08:31:15
しんがり @sin_gari

[#グランクレスト大戦 4/3診断分 結果] 名前:ジュリア=ベルティ クラス:ロード 陣営:#幻想詩連合 連合所属なので、HP-6、SP+7。 OPの効果で、HP-6、SP+8。 HP:9/SP:182/調:5 OP:《勇敢な青年騎士》《小心者の副官》

2015-04-03 08:33:50
しんがり @sin_gari

[#グランクレスト大戦 4/3診断分 結果(追加)] 名前:ジュリア=ベルティ クラス:ロード 陣営:#幻想詩連合 回復支援を受け、HP+9。 HP:18/SP:182/調:5 OP:《勇敢な青年騎士》《小心者の副官》

2015-04-03 22:08:53

2015年 4月2日 診断結果

しんがり @sin_gari

【危機/戦功6】ジュリア@連合は疲弊した状態で拠点に帰還中、運悪く魔物たちの集団に襲撃を受けてしまう! オプション1つを犠牲にして失うならSP+7。でなければHP-11、SP+5。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦

2015-04-02 09:36:11
1 ・・ 10 次へ