川内さんの夜戦教本

川内×神通百合SS エロなし、やや過激(R15相当)
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深海さかな @dzurablk_kai

昼下がりの執務室は、窓からの暖かな陽光に満たされていた 「ふわあ、あ・・・」 ソファに腰掛けた神通の口からも、つい暢気なあくびが出る 華の二水戦と呼ばれるエリート艦隊旗艦、その肩書きに似つかわしくない振る舞いも、部屋の主たる提督がいないからこそできる諸行 #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 21:56:35
深海さかな @dzurablk_kai

というのも、神通がこうして執務室で電話番をしている間、提督は今も幹部食堂で昼食中なのだ 「神通、洗面所開いたよー」 と、歯ブラシとコップを携えた、もう一人の留守番役の川内が、仮眠室に続く隣のドアから現れた 「ありがとう、姉さん」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 21:59:31
深海さかな @dzurablk_kai

「どうしたのさ神通、今日はまた一段とボーっとしちゃって」 「え、私そんなにボーっとしてました?」 「目」 川内が神通の顔を指差し 「涙浮いてる あくびしてたんでしょ」 にやりと不敵な笑みを浮かべる 「も、もう姉さんったら・・・」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:06:06
深海さかな @dzurablk_kai

慌てる様子をおくびにも出さずに神通は答えた マイペースなように見えて意外に鋭い洞察力を見せる川内の前では、不覚な行動などそう簡単に取るわけにはいかない 「はいはい、全く 可愛げのない妹だなあ」 そう言うと川内も神通の右隣に腰掛ける #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:08:27
深海さかな @dzurablk_kai

だが川内のその何気のない一言は、神通の心に思いもよらないダメージを与えた 「・・・ホントに」 「うん?」 「姉さんは本当に、そう思ってるんですか・・・?」 いつだって姉の背中だけを見てそれを必死に追いかけてきた神通にとって、先の言葉は聞き捨てならない #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:11:44
深海さかな @dzurablk_kai

「そんな、姉さんはそんな風に・・・」 「神通」 と、次の瞬間川内は神通の顔を両手で包み、自分の方を向き直らせてその唇を奪っていた 「んんっ・・・!?」 慌てふためく神通をよそに、瞳を閉じた川内の顔からはその真意は読み取れない #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:15:03
深海さかな @dzurablk_kai

神通の前髪から香るシャンプーの匂いに加え、川内の吐息の歯磨き粉の残り香が微かに混ざり、次第に神通の四肢から力を奪う やがて川内の左手は神通の背中に回され、まるで背骨やその中を奔る快感をいたわるかのごとく小刻みに跳ねる神通の背中を、優しく撫でながら抱き寄せた #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:18:57
深海さかな @dzurablk_kai

咄嗟につかれた神通の左手が、川内の脚の間に刺さる 仰け反る神通の柔らかな胸が、川内の胸元のリボンを撫でる 「姉・・・さん・・・」 「どう、目が覚めた?」 川内は相も変わらず、優しく微笑みかける 「やだ、まだ歯も磨いてないのに・・・」 「大丈夫、気にしないよ」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:23:25
深海さかな @dzurablk_kai

「姉さんが気にしなくても、私・・・」 神通の、顔の赤みが増していく 「私がそんなこと、気にするわけないじゃん 大好きな妹なのに」 そう言って川内の右手は優しく、神通の左頬を撫ですさる 「お姉・・・ちゃん・・・」 顔を焦がす神通の熱が、次第に理性を麻痺させる #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:26:30
深海さかな @dzurablk_kai

思わず幼少期の言葉遣いに戻りながら、神通の左手は次第に川内のたわわな太もも、その内側を撫で始めていた 互いに右手で相手の顔を撫でながら重ねられる唇達 強引にねじ込まれた川内の舌が神通の口腔を熱く焼き、指先が這う背中からの快感と相まって神通の意識はショートする #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:33:26
深海さかな @dzurablk_kai

「お姉ちゃん、私もう・・・ッッ!!」 だが口の端から唾液の糸を垂らしながら喘ぐ神通を他所に、川内は何食わぬ顔でその唇に指を添える 「・・・まだダーメ」 「でも・・・!!」 「提督が戻ってきちゃうでしょ?」 川内の指差す時計は確かに昼休みの終了間際を告げていた #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:36:06
深海さかな @dzurablk_kai

「続きはおあずけ」 「・・・はい」 所在なさげにうなだれる神通 「そんな顔しないの!」 だが川内はそんな神通のあごをくいと持ち上げると 「・・・今夜は部屋で、待っててあげるから」 そう言ってにこりと微笑みかける (ああ、そうだ この顔だ・・・) #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:38:56
深海さかな @dzurablk_kai

神通の脳裏が幸せで満ちる 妹を元気付けるときだけに見せる、川内の取っておきな笑顔 まさにこれだ、これが見たかったのだ 「姉さん・・・!!」 川内の胸元に飛び込む神通を川内は優しく撫でると、唇に軽くキスをした 「そう焦んないの 夜は長いんだから」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:42:01
深海さかな @dzurablk_kai

・・・こうして、姉妹はまた業務に戻っていった 火照る身体を持て余しながら #川内さんの夜戦教本

2015-02-10 22:42:51
深海さかな @dzurablk_kai

ドンッ! 神通が部屋に入りドアが閉められるや否や、神通は激しく玄関脇の壁に押し付けられる すぐ横には姉である川内の細い腕 ・・・深夜25時、夜の帳が落ちつつある川内の寝室 こうして二人だけの夜は幕を開けた #川内さんの夜戦教本

2015-02-12 23:56:18
深海さかな @dzurablk_kai

「姉さん、ダメ・・・」 火照った顔で神通が姉を見上げる 「何がダメなの?」 「まだ、シャワーも浴びてないのに・・・」 だが怯える妹に川内はずいと顔を近づけると 「私は別に、気にしないよ」 そのまま唇を奪う 「そんなこと・・・んぅっ!?」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:01:32
深海さかな @dzurablk_kai

川内の舌使いで神通の強張った肩から力が抜けるタイミングを見計らい、川内はその高等部を一気に抱き寄せると背中側にも腕を回し、その細い身体を抱きしめる 「・・・痛いです、姉さん」 「ごめん神通、ちょっと我慢できなかったからさ」 川内は悪びれた風もなく笑う #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:04:49
深海さかな @dzurablk_kai

「そんなに強く抱きしめられたら、私、火照ってきちゃいます」 「いいよ火照っても 今夜は・・」 川内はそのまま膝裏と背中から神通を腕の力だけで抱き上げる いわゆるお姫様抱っこの姿勢 「ひゃっ、姉さん!?」 「まだまだ寝かさないから 二人で夜更かし、しちゃお?」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:09:05
深海さかな @dzurablk_kai

再度重ねられる唇と唇 身体の下から力強く支える腕と、優しく慈しむように絡められる舌使いに、神通の意識は次第に白じんでいった・・・ #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:10:54
深海さかな @dzurablk_kai

深夜二十五時、まほろばの寝室 窓の外に広がる暗闇からは遠く霧笛の音が響き、そのほかにはベッドのスプリングが軋む音だけの空間 点々と脱ぎ捨てられたマフラーやハイソックス、それらの改二装備の先のベッドには、緋色のセーラー服だけになった川内と神通の姿があった #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:19:45
深海さかな @dzurablk_kai

「ねえ神通、神通は私のこと・・・どう思ってる?」 セーラー服のリボンを片手でネクタイのように解きながら、神通の上で川内が言う 「・・・ずるい人 そんな質問・・・」 「答えられない?」 「・・・」 神通は返事代わりに川内の頭を、胸に強く抱き寄せる #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:21:50
深海さかな @dzurablk_kai

川内の耳に神通の心拍動が、次第に早くなる脈動とともに伝わり来る 「・・・神通、すごく興奮してる」 「お姉ちゃんだって」 神通の出す子供のような甘えた声 川内がこの声に弱い事は神通が一番よく知っている 案の定川内は神通の誘いにまんまと乗り、神通に脚を絡めてきた #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:24:28
深海さかな @dzurablk_kai

素足になった二人の真っ白な脚が月光を浴びて滑らかに絡み、黒と白のスカートが次第にたくし上がる 「いいの? そんなこと言って 後戻りするなら今のうちだけど」 「帰るつもりはありませんから」 「・・・ま、どの道帰すつもりもないけど」 #川内さんの夜戦教本

2015-02-13 00:28:43