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合わせて、こちらも。
S.Shiikuさんによるアイヌコミュニティの話
「アイヌ民族共同体のメンバーシップが実際にどうなっているか」を和人は理解していない。研究者の多くもたぶん理解していない。和人が思っているほど血は重要ではない。血はプラクティカルに効いてくる場合にのみ重要なのだ。もっと重要なのは「ある時点からアイヌとして育ったか否か」だ。
2015-02-12 21:19:52.@itangiku 和人は自分たちのメンバーシップについては「血」をものすごく重要視している。ほとんど宗教のようなものだ。それをアイヌをはじめ他の民族に投影しがちではないかと思う。研究者であっても、だ。
2015-02-12 21:21:53@itangiku これは各地に現存する共同体外で育ったアイヌもやはり理解していない場合がある。また地域のコミュニティに分かれているので、アイヌだからといって全ての共同体について知っているわけではない。
2015-02-12 21:25:32.@aynuitak_jiji その辺が和人に理解しにくいのではないかと思っています。あくまで地域共同体が基礎になっていて「血だけ」「育ちだけ」など単一の基準だけでメンバーシップが決まるのではない。「現に共同体に属しているか否か」自体が基準になっている。これは和人と違います。
2015-02-12 21:28:21@itangiku でも各地域の共同体が全く別かというとそうではない。昔から幾つもの共同体をまたいで行動する人はいるし、受け入れられる人はいる。
2015-02-12 21:30:12アイヌの地域共同体が保証できるのは基本的にその地域共同体のメンバーの信憑性だけ。他の共同体のメンバーの信憑性は他の共同体が保証するしかない。だからアイヌはお互いに相手の「素性」をうるさいほど確認する。相手のいわば保証人を要求する。それによって全体のメンバーシップが保証される。
2015-02-12 21:31:02@itangiku 地域共同体ごとに微妙な内部規定の違いもあるからね。これなども全くといっていいほど研究とか報告とかないね。まあ研究に行ったとしても、はいそうですかとなるものではないんだけど。
2015-02-12 21:37:23.@itangiku この辺の仕組みはニヴフやウイルタもよく似ている印象。ニヴフの諸共同体とウイルタの諸共同体は相互に接続されている。他の北方民族とも接続されている。ロシア人とは混住してるのに接続されていないのはたぶん、その仕組みをロシア人社会が共有していないためだろう。
2015-02-12 21:39:27@aynuitak_jiji なるほど。確かに地域差もあるでしょうね。いずれにせよアイヌ社会の仕組みの研究は本当にありませんね。驚くほどです。研究者も気づかなかったんでしょうね。言語学者は人間関係嫌いですしね。
2015-02-12 21:42:21@itangiku そこは基本的にブラックボックスでいいはずですよ。理解しないままどう納得するかの問題だと思います。行政は「理解」したがるだろうけれど。
2015-02-12 21:50:59.@okudaos おっしゃる通りです。もちろん「ブラックボックスのままお互いを尊重し合う」ことで解決されるべき問題です。「違っていることを前提とする」ということですね。でも大抵の人は「違っていることが証明されなければ同じであるとみなすべき」と考えがちです。
2015-02-12 21:57:24@itangiku 社会の仕組みの違いについて、私がその地域差に驚いた事の一つに、浦河などにあるシネウプソロ。これは石狩川筋じゃまるで聞かない。エカシイキリ、フチイキリの習慣だけだ。勿論浦河にだってイキリの考え方はあるようだが、実生活ではシネウプソロだ。
2015-02-12 21:48:23@itangiku アイヌ内でも、まさに異文化というやつだな。私も馴染むのにしばらくかかった。社会の在り方、家族のあり方を大きく変えるものだもの、アイヌ語の方言差や儀式のやり方の違いなんてたわいもなく思えてしまうくらいのものだ。
2015-02-12 21:52:40ヘイト言説の問題の一つはこのことに関連している。彼らは「アイヌはいない」というとき、その根拠として「和人と違うことが証明されなければ和人と同じだとみなすべき」と主張している。これに対してとにかく徹底的にそれは誤りだと言い続ける必要はもちろんある。
2015-02-12 22:02:17