意識の低い就活生花宮の不調

山崎がようやく内定もらった結果がコレかよ。
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意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「古橋のチョコ凄かったね。カカオ100%って手作りできんだ」 古橋と別れ、帰路の途中で隣を歩く瀬戸が呟いた。クリスマス同様(togetter.com/li/761446)今日は古橋と過ごす予定だったが、今回は友達()にドタキャンされた瀬戸も付いてきた。原は土日とも予定がある。ケッ

2015-02-14 19:25:08

意識の低い就活生花宮の聖夜 https://togetter.com/li/761446

意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「いいね、花宮は。毎年一つ本命確約じゃん」 「ふはっ、古橋はオレにマジLOVE100%だからな」 「…意外と元気そうじゃん」 「…まだ心配してたのかよ、健太郎?」 「花宮なんだかんだ言って立ち直り早いよね」 「頭の回転が速いと気分の転換も早いんだよ」 んなワケねぇだろ、バァカ。

2015-02-14 19:25:55
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

オレからもあるんだ、と瀬戸は鞄から包みを取り出した。柔らかい。布? チョコじゃねぇな。 「開けてみて」 「…何だコレ」 駅前で開けんじゃなかった。周囲の視線が痛い。出てきたのはカカオ柄のパンツだった。 「オレ東城が好きだったな」 「お前、頭いい女が好…ってオレに何求めてんだよ!」

2015-02-14 19:26:43
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

必死に笑いを堪える瀬戸を置いて改札に入ったら、慌てて追いかけてきやがった。バーカ。 腕を引かれたからふり返ってやると、先刻までの空気が嘘のように真剣な瞳だった。 「この頃いつもこの時間に帰るよね、彼女でもできた?」 「はぁ? バカ、違ぇよ」 「じゃあ何?」 「…何だっていーだろ」

2015-02-14 19:33:02

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意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

オレの方が早く着いたみたいだ。いつもの席には誰もいない。店内を見回しながら椅子にコートを掛けた。 「何するんですか」 「ふわあっっ!」 座ろうとした席には既にオレのコートを頭に被った黒子がいた。 「お前こそ何すんだよ、驚いたじゃねぇか!」 「花宮さんがいいかげん慣れてください」

2015-02-14 20:21:31
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

2人分のドリンクをトレーに乗せた黒子が戻ってきた。オレの前にココアを置く。 「頼んだのと違ぇよバァカ」 「そうでしたか? 間違えちゃいました。どうぞ召し上がってください」 「チッ、いくらだ」 「キミがモテない理由を教えてあげましょうか」 「奢るのは基本だろ?」 「応用も必要です」

2015-02-14 20:28:05
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「こうしてバイトの…頑張った後に甘い物を飲むと昔を思い出します。大学生になってマジバからスタバにグレードアップしましたが」 「そーかよ。この前(togetter.com/li/776522)みてぇな昔のセンチな話は聞かねぇからな」 オレは新しく透明に塗り替えられてくようで不快だ。

2015-02-14 20:42:18

意識の低い就活生花宮の復活 https://togetter.com/li/776522

意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

黒子は、村上春樹に影響されてオリーブグリーンのバスローブを買ってみたが自分には似合わなかっただの、ひとしきり他愛もない話をした後に切り出した。 「就活の調子はどうですか」 「……良好だ」 「…そうですか」 このたった一言が今日の用件だったんだろう。オレの一瞬の反応を見ることだけ。

2015-02-14 21:01:21
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

綺麗事を並べ立て、共通の趣味の話をして、どんなに巧く友情ゴッコをやってのけられても、黒子の真の目的はオレとは全く違うところにある。と感じる。

2015-02-14 21:10:47

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意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

家に着いて恐る恐るポストをチェックしたが中は空だった。去年は生ゴミ(ツンデレとか比喩表現でも何でもなくガチの生ゴミ)を突っ込まれた。今年ももしやと警戒していたが無事だった。 カカオトークを開く。メッセージもなし。 あれから音沙汰がない。togetter.com/li/766658

2015-02-14 21:30:08
まとめ 意識の低い就活生花宮の先輩 …真面目にやった結果がコレかよ。 2561 pv 7

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意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

“花宮様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。” スマホの画面を二度見した。 「クッソォオオ!!」 OBに話を付け、シード権を得た最初から最終面接(クライマックス)。お膳立てされた選考のはずだった。なぜだ。オレの受け答えは完璧だった。 「花宮? なに一人で叫んでるんだ?」

2015-02-16 12:05:07
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

げ。木吉! 「…やあ。就職課(こんなところ)で会うとはな。意識高いじゃん、3年生?」 うん。話を反らしケンカも売れた。木吉対策模範解答だ。 「浪人した分の遅れを取り戻そうと思ってな。早めに始めてるんだ」 追いつくとか追い越すそーゆー話じゃねぇだろ。木吉は今日もどこかズレた回答だ。

2015-02-16 12:10:16
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

木吉が見ている求人チラシを取り上げた。 「お前にこんな大企業受かんのかよ。知ってる? 浪人は不利なんだぜ」 東大なら殆ど関係ねぇがな。せいぜい不安になりやがれ! 「ああ、そこはもう受かった。この足だろ、長く勤めるのを考えると、バリアフリーが行き届いてるところが良いと思って」 「」

2015-02-16 12:15:02
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「花宮のおかげで新しい観点ができた。それから、お前の母さんにもお礼言っといてくれ」 「はぁ? 何が」 「何って、今年も“息子がご迷惑をおかけしました”ってDIGOVAのチョコ届いたぞ」 「はぁ!? 何だよソレ!」 「膝壊して以来毎年届いてるぞ?」 「毎吉!?…噛んだ。毎年ィ!?」

2015-02-16 12:20:05
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「皆にはオレの母親からってことにしてるから大丈夫だぞ」togetter.com/li/629732 何も大丈夫じゃねぇよ。3/14にお礼参りが多発する(弊社統計)のはクソババアへのお返しだったのか。チッ、余計なことしてくれやがって…お前の息子に毎年3倍返しの報復がきてんだよ!

2015-02-16 12:25:07

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意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

まだ15卒を募集している企業を探しているとデカい手に頭を掴まれた。 「ああ! あと」 「何だよ!まだ何かあんのかよ!」 「呼び止めただけで怒るなよ。こないだ説明会でお前の友達のヤマなんとか君に会ったぞ」 それだけだ、と木吉は手を離し立ち去ろうとした。 「待て。詳しく聞かせろ」

2015-02-16 12:30:09
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「今年の内定者として選考フローについて少し話してただけだぞ。どこだったかな〜」 「いーから早く探せ、バァカ」 なんで自分の行った企業も覚えてねぇんだ。ちんたら棚を探す木吉にイライラする。蹴りたい。主に膝を。 「あったあった! ここだ」 赤い求人チラシを一枚取って渡された。 「!」

2015-02-16 12:35:11