俵山温泉近くの「麻羅観音」から、温泉に残る土着的な信仰のことなど
俵山温泉の温泉街。表面上は、随分前に訪れた時とあまり変わっていなかった。共同浴場が、ものすごく立派になっていたことを除けば。だが、それもあくまで表面上は、だけど。 pic.twitter.com/fPA6DedkSy
2015-02-11 13:13:46@forthman とても素朴な「湯治場」ですよね。浴場が近代的になり、そのため入浴料が高額になってしまったのは残念ですが、温泉街の風情は昔のままでした。でもよく見ると、すでに廃業している旅館が多いことを知ります。後日ここでも呟きますが、「麻羅観音」へはぜひご参詣下さい。
2015-02-11 13:40:30@katsumi_itoh 情報ありがとうございます。それにしても、すごい名前の観音さまですね。霊験ありそうです。
2015-02-11 13:53:23@forthman ええ(笑)。随分前に行った時は、境内中、高さ1mを超える男子の一物が所狭しと並んでいました。が、経年劣化などの為、大きなものは撤去されたようです。それでも、眺めは壮観です。温泉地と道祖神(金精様)信仰は、不即不離の関係にあるので、ここでもご紹介したいのですが、
2015-02-11 13:58:32@forthman 興味本位でリツイートされることに抵抗があり、まだ試みていません。山の神(水源)信仰との関わりが想定される事象なのですが。
2015-02-11 14:00:04@forthman ただ念のために付け加えておきますと、俵山の麻羅観音は戦国大名大内氏の滅亡に絡んで由緒が説明されています。温泉街からも少し離れていますので(徒歩15分ほど)、この事例は「温泉」とは関わりなさそうです。
2015-02-11 14:07:40@katsumi_itoh 以前、お話した「赤川温泉」の風呂、混浴が1つだけだったんですが、そこの浴室の隅にも立派な陽物が鎮座してました。でも、系譜としては、温泉との別なんですね。ぜひお参りしてきます。
2015-02-11 14:10:11@forthman 話を聞くと、東北地方の各地の温泉場には、浴室内や旅館内に陽物を祀る風習があったようです。中には、木製の男根が湯舟に浮いていて、それを抱きながら入浴すると子宝に恵まれる、というような一種の信仰もありました。ところが最近は、知識人からかかる風習は悪習として嫌われ、
2015-02-11 14:29:01@forthman やむを得ず撤去したという話を耳にしています。温泉は、俗信や悪習のない、品行方正で健康的な場所でなければならないそうです。
2015-02-11 14:31:26@katsumi_itoh 私が初めて東北の温泉地(主に湯治場)を旅したのは80年代の後半。当時はほとんどの湯小屋にはそうしたオブジェはあったと記憶しています。そして、それが当たり前のように入浴する老若男女の姿に感動した記憶も。
2015-02-11 14:38:44山口県長門市の俵山温泉街から、徒歩15分程の所にある「麻羅観音」の写真を掲示します。「麻羅観音」は、子宝を望む方々にとっては信仰の、我々研究者にとっては貴重な学問の場です。その旨ご理解の上、ご覧下さい。 (温泉集落から観音様への途) pic.twitter.com/FRSkyFma26
2015-02-16 16:48:30「麻羅観音」は、この地区の20軒が共同管理しているそうです(2014年10月聞取り)。写真は入口に立つ看板。俵山の温泉街から歩いて来ると、この少し手前に奉納物やお守り等を扱っている建物があります。僕もここで、お守りを買いました。 pic.twitter.com/ARQa5rnUeb
2015-02-16 16:54:30こちらがご本尊を安置している「麻羅観音堂」です。石龕に納められているご本尊は、石製の男根です。あるいは、石棒かもしれません。 pic.twitter.com/yCNpZ7VZGa
2015-02-16 16:58:56境内には、たくさんの石で出来た大きな奉納物が建てられています。以前(20年以上も前)訪れた時には、鉄製の物もいくつかあったと何となく記憶していたので、奉納物販売所で訊ねてみたところ、劣化したため撤去してのではないか、ということでした。 pic.twitter.com/pfm0r2DwIv
2015-02-16 17:05:29現在授与されている奉納品は、一箇所に集めて供養しているそうです。その1本1本には、子宝への切実な願いが記されていました。ざっと見た限りでも、参詣者は真剣に祈願していることがわかります。 pic.twitter.com/AFAL0aGjQY
2015-02-16 17:08:51なぜ「麻羅観音」の写真を出したのか、ですって?。そうですね。東北の温泉地に行って、感じたこと。性神を祀ったり、子宝を望む女性の浴客が、木製の男根を抱きながら入浴する風習を、一部の知識人を気取る方々が「悪弊」「悪習」と断じた。それに対する反転攻勢への準備、と言った所でしょうか。
2015-02-16 17:25:29もちろん、木製の男根を抱いて入浴する風習を復活させればよい、などとは毛頭考えていません。この風習には、近代・前近代社会の家制度の中で、子供を産めない女性の立場が如何なるものであったか、その意識が強く反映されていることも十分考えられるのですから。
2015-02-16 17:44:49江戸時代に登場する「子宝の湯」も、そんな家制度の中で考えてみる必要があるんです。子供を産まない(産めない)女性は、「不生女(うまずめ)地獄」に墜ちるとさえ、江戸時代には説かれていましたし。今なら、男性不妊という言葉も認知されていますが、かつてはすべて女性側が原因だったんですから。
2015-02-16 17:49:05