2015年2月22日

山本七平botまとめ/【唯一神と血縁/「陸軍共同体」と天皇③】ヨーロッパの家畜文化と奴隷制/部族制のまま一気に資本主義文化のトップになった日本

山本七平・岸田秀の対談集『日本人と「日本病」について』/唯一神と血縁/「陸軍共同体」と天皇/40頁以降より抜粋引用。
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山本七平bot @yamamoto7hei

①【岸田】そうするとヨーロッパが非血縁集団的社会に向かった起源を考える今の話からすると、なぜローマには奴隷制ができたかというところまで遡らねばならない訳ですかな。 【山本】ええ。人間を売買の対象と考えること、これはずいぶん古くからなんですね。<『日本人と「日本病」について』

2015-01-28 13:39:07
山本七平bot @yamamoto7hei

②【山本】こういうことを言うとなんですけど、旧約聖書には厳密には人間という言葉はなくて、男か女かなんです。 また読み方によっては、男と人間とが同義なんです。 そしてセム族の世界で一般的に言って、女は家畜と同じように買う対象に入る。

2015-01-28 14:09:04
山本七平bot @yamamoto7hei

③【山本】この点だけを見ると、女、子供というならまだいい、女、家畜みたいに見えます。 買う対象という意味では、イスラムでは今でもそうで、シナイのベドウィンは大体ラクダ六頭と女房一人が相場です。 だから貧乏人は結婚できないでしょう。

2015-01-28 14:39:01
山本七平bot @yamamoto7hei

④【山本】また、それが子供なら男の子でも奴隷に売ることはできた。 【岸田】やはりヨーロッパは家畜文化であるというところに、根本の起源があるのかもしれませんね。 【山本】そうかもしれません。 【岸田】日本には奴隷制はなかったわけですからね。

2015-01-28 15:08:56
山本七平bot @yamamoto7hei

⑤【山本】ないです。 「貞永式目」を見ると人身売買はありますが、ローマのような制度としての奴隷制というものはない。これははっきりしている。 要するに彼らの社会には、おかねというものが実に古くからあった。 ところが日本ではあまりおかねというものは要らなかった。

2015-01-28 15:39:02
山本七平bot @yamamoto7hei

⑥【山本】この要らない状態からの進歩が早すぎて、奴隷制が発達するいとまがなかったんですかなあ。 何しろ昭和の初めでも農村は殆ど現金なしで暮す事ができた。村の中央に一軒だけ小さな何でも屋があり、それで十分でしたね。後はほぼ自給だったという状態でしたから…。 【岸田】なるほどね。

2015-01-28 16:09:00
山本七平bot @yamamoto7hei

⑦【山本】ただ現代文明というものがいいか悪いかは別にして、それを担っている民族はことごとく最初は奴隷制をやってたんですね。アメリカは1865年まで奴隷を使っていた。フランスもちょっと前までです。本国で解放してからも植民地の奴隷はずっと続いた。一人、日本だけ例外だという事なんです。

2015-01-28 16:39:02
山本七平bot @yamamoto7hei

⑧【山本】これはグレゴリー・クラークさんの説だけれども、日本はまだ部族制の固なんじゃないか。 ま、これは比喩ですが、部族制のまま一気に資本主義文化のトップみたいになっちゃった。(笑) これは一体、どういうわけか。

2015-01-28 17:08:57
山本七平bot @yamamoto7hei

⑨【山本】たとえばね、アフリカの奥地へでも行けば、日本と同じような、全員が血縁幻想を持っていて、奴隷もなにもない社会があるかもしれない。 これは誰も不思議に思わないわけですよ。 ただ、ぞれがなぜ現代文明のトップみたいになり得たか。 ここに大きな問題がありますね。

2015-01-28 17:39:03

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