「記憶さん」・・・記憶力を高める方法

記憶力を自分のものであり、自分の思い通りになると考えるのは間違い。記憶は都合よく憶えてはくれず、思い出してもくれない。機嫌を損ねやすい他人、「記憶さん」として付き合うと、ちょっと違ってくる。
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shinshinohara @ShinShinohara

忘れもしない中学1年1学期の中間テスト。母に英単語のクイズを繰り返してもらったがどうしても覚えられない。するとそばでマンガを読んでいた末弟が「ラビット!」「ペンシル!」先に覚えてしまった。「あっち行け!」私が怒ると「覚えないあんたが悪い」と母がダメ押し。ほとほと弱った。

2015-02-22 23:18:07
shinshinohara @ShinShinohara

「記憶しなければならない」という強迫観念があるとなかなか記憶できない。「記憶する気もないけど、できたらめっけもん」くらいの気軽さだと逆に記憶しやすい。後で振り返ると、そのことを如実に表す経験だった。

2015-02-23 12:45:29
shinshinohara @ShinShinohara

「記憶は自分の能力」と考えるのは思い違い。記憶したいときに記憶できないし、記憶を呼び起こしたいときに思い出せない。記憶は他人だと思うくらいがちょうどよい。「記憶さん」が緊張せずに済み、気持ちよく働けるように、自意識がおぜん立てをしてやる方がよい。

2015-02-23 12:47:19
shinshinohara @ShinShinohara

「記憶さん」が緊張せずに済む方法。「記憶しないのが当たり前、でももし記憶できたとしたらたいしたもの」と思えるような学習方法をとる。鉛筆読みはその方法の一つ。鉛筆を一定のスピードでなぞりながら教科書や参考書を読む。結構速いので覚えられるはずがない、というスピードでやるのがコツ。

2015-02-23 12:48:50
shinshinohara @ShinShinohara

教科書1冊くらいなら、鉛筆読みで1時間ほどで終わってしまう。そしてもう一度鉛筆読みをしてみると、「見覚えがある」ことに気づく。「あ、この単語見た覚えがある」。意外に記憶に残っていることに「記憶さん」も気を良くするし、自意識である「私」もうれしい。この好循環が記憶力を高める。

2015-02-23 12:50:44
shinshinohara @ShinShinohara

3回目に突入すると、確実に記憶しているものが目についてくる。こうなると「記憶さん」は絶好調。非常な興味を持って鉛筆読みの先をたどるようになる。その集中力が記憶力をさらに高める。記憶力を高めたいなら、「記憶さん」が気持ちよくなるような学習法を採るとよい。

2015-02-23 12:52:14
shinshinohara @ShinShinohara

なぜ「記憶できそうもない記憶法」の方が覚えられるのだろうか?「ちらっと見ただけで記憶しているなんて、俺ってやるね」と「記憶さん」がご機嫌になる。もっと記憶に残っているものはないかとうれしくなって探し始める。「記憶しているものを探す行為」が、次なる記憶を強化する。

2015-02-23 18:38:29
shinshinohara @ShinShinohara

記憶しようとしなくても「鉛筆読みするだけでよくもまあ記憶に残っているものだね」と褒めれば、「記憶さん」はどんどん気を良くして記憶してくれる。自分の記憶を自分のものだと考えずに、「記憶さん」という他者とお付き合いし、機嫌よく働いてもらうつもりで接するとよい。

2015-02-23 18:40:51