タイムライン上のカワカミン、温泉へ

ここに羅列された文字列は想像上のものであり、実際の人物とは何ら関係御座いませんので悪しからず御理解御了承御期待下さい
5
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「も、もちこー…ぅ」消え入りそうな泣き声が耳に届いて、顔をあげる。湯気の向こう、お餅がお湯にふやけてデロデロになり始めていた。皆が一様に声をあげる。『お餅テロだああああ!』…自転車乗りが速やかに回収にやってきた「帰るぞー」「も゛ち゛こ゛ー…」

2010-12-14 07:27:02
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「たぬきゅーぅ…」お餅テロがあらかた片付いた後、湯気の向こうからそんな声が聞こえた、…気がした。しかし、のぼせぎみで赤い顔をした皆は温泉からあがって涼みながらのお喋りに夢中で、誰も動こうとはしない。「たぬきしゃん、なべー」と、小坊主が反応したが、私も勿論無視を決めた

2010-12-14 07:36:19
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「るるきゅーう…」それが、次いで湯気の向こうから聞こえた声だ。反応した者は多かった。「うぉぉ、るるさん今いく…!」「かぜぐする、大丈夫かー!?」「二代ぉぉぉ!」「もちこーぅ!」「あ、ばか、やっと乾いてきたのに!」それぞれの声と想いを胸に、皆が温泉に飛び込んでいく

2010-12-14 07:41:38
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

何人もが一度に一斉に図ったかのように同人に温泉に飛び込んだ。かなり高い水柱が上がった。そして、ほとんどお湯のなくなった温泉で固まる皆。中央、皆の視線の先、「るるきゅーぅですの!まぁ皆さんったら、素直ですのね!…えへ」皆が無言な中、小坊主が口を開く。「たぬきしゃんー」…祭が始まった

2010-12-14 07:52:21
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「だ、騙したなぁ…タヌキの癖に…!」「おかしいと思ったんだ!」「二代の恨みぃぃぃ」「るるさん、それ完全勘違い逆恨みー!?」「お餅はもう少し落ち着けよ」「もちこー…」と皆が好き勝手に騒ぎ、野山のケモノをどつく図が展開される。その光景に、小坊主が一言。「タヌキしゃん、かわいー」

2010-12-14 08:08:36
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「あー、いいお湯だぁ」「ですねぇ、これくらいが丁度いいやー」ほとんどお湯のなくなった温泉に浸かってくつろぐのは、バナナと林檎だ。そこに、「あれ?お湯がほとんど残ってないねー?」ゲルだった。「…え、まさか入る気?」抗議の声は、覆いかぶさるように落ちてきたゲル状の物体に飲み込まれた

2010-12-14 08:18:32
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「昼間っから温泉ってのも乙なもんだねぇ」とかなんとか、バスタオルを纏った姿で温泉を訪れる者が居た。『あー、あれ、姐御じゃない?』『ほんとだ、ヘルプー』ゲル状の温泉もどきに数時間浸かって、すっかりふやけた黄色と赤色が助けを求める声をあげた。

2010-12-14 13:52:51
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

その声を聞いた姐御は二人に気付いて、「うわ、バナナと林檎が大変な姿に…!」『え?俺ら具体的にどーなってんの?』「絵的には18禁相当かなー…」『え?』『え!?』驚き嘆く二人を横目に、「触るのは嫌だし…。どーしよ…」姐御は今後について考え込み始めた

2010-12-14 13:59:40
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

そこにやってきたのが、柄付きの小さな風呂桶を手にした小坊主である。反対の手には、ぼろ雑巾のような何かを引きずっており、「タヌキしゃん、おふろー。いの、いのちの、せんた…きゅ?」ズブリ、という効果音とともに、ケモノがゲルに沈んだ

2010-12-14 14:15:38
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

続いて小坊主は温泉の縁に座り、手にした風呂桶でお湯(ゲル)を掬っては外に捨てる遊びを始めた。『あ、ちょっと、やめ、あぁー』ゲルの抵抗の悲鳴が上がるが、小坊主は、きゃあきゃあと喜ぶばかり。タヌキはタヌキで「こんなの命の洗濯でもなんでも…ぷはぁ!」煩い、とばかりに風呂桶で叩かれていた

2010-12-14 14:22:31
だいけ ”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

「風呂桶か…ナイスアイデアだ小坊主ちゃん…!というか面白そうー。一緒に遊ぼーっと」姐御も小坊主の隣に腰を降ろして、タヌキをペチペチと叩きはじめた。「あっれー、なんですのこの状況ー!?」『絵に出来ねぇ状況だよ察しろよ…』バナナと林檎が、諦め気味に口を揃えた

2010-12-14 14:30:07
だいけ @daike0000

時間は流れ、夜になった。赤と黄色と狸はすっかりふやけてしまって、『もう何でもいいっス』『えぇ、いいですわ…鍋でも何でも…』とか諦めムード。「おほしさまー」小坊主が、風呂桶片手に空を見上げる。――流れ星。「えぇっと、何とか流星群、今夜だっけ?」小坊主を抱き上げて、姐御が笑った。

2010-12-15 00:07:59
だいけ @daike0000

『いやアレ違う。流れ星違うよ!みすとさんだ、みすとさん!』赤が騒ぐ。パタパタと夜の空を飛び回るのは、「あ、確かに、ミストさんだ。何してんだろ。また誰かとおっかけっこ、とか?あ、小坊主ちゃん、眠そう」姐御の言葉通り、小坊主の目蓋が落ちかけていた。

2010-12-15 00:11:56
だいけ @daike0000

「うーん、それじゃ、寒くなってきたし、暖かいところに帰ろうか。ほら、待ってる人がいるでしょー?って、聞いてないかー。まぁいいや、可愛いし。かーえろ」腕の中に小坊主を抱いたまま、温泉に背を向けて歩き出す。黄色と赤とケモノが騒ぎ立てるが、それらを無視して、姐御と小坊主は舞台から去った

2010-12-15 00:13:57
だいけ @daike0000

『なぁ、何だこのメンツ』バナナが悲観的に呟き、『仕方ないだろ、これも運命だ』と林檎が宥め、『ちょっと、ゲル状だったのが大分薄くなってきてません…?』狸の的確なツッコミに、『あぁ、そうさ。お湯が湧き出てきてて、ほら、俺の体ぁ、もう、大分薄く…』哀愁漂う感のあるゲルの言葉は、しかし、

2010-12-15 00:17:25
だいけ @daike0000

『お、それじゃ脱出できるじゃねーか。おーい、みすとさーん!助けてー!』『お願いー!実は俺達、果物だから自走不可能脱出不能な役立たずなんだー!』黄色と赤の自虐的な叫びに、みすとは気付いた。ぱたぱたと降りてきて、「いいけど、でも、ここでオマエも仲間になれやー!みたいな展開ないよね?」

2010-12-15 00:19:16
だいけ @daike0000

『ねぇです、ねぇですよ』『俺らホントに、朝から浸かっててもう漬物状態なんだ、ヘルプ』「…うわ、でろーんってなってて、ちょっとホラーですよ…。と、あっちでぷかぷか浮いてるの、もしかして狸さん…?」みすとの言葉に、しかし赤も黄も、『いーや関係ない、触れない触らない近づかない!」

2010-12-15 00:21:24
だいけ @daike0000

「ま、いいけど。ほら、捕まってー。というか、捕まえるー」みすとは、林檎とバナナをその手でがっしりと捕まえた。そして、空へと飛び上がった。そして、どこかに飛んで行った。だから、この温泉に残ったのは、『どーせ鍋なんですやー』『ゲルでなければ存在価値が…』の2名であった。

2010-12-15 00:25:01
だいけ @daike0000

狸の心は沈んでいた。『はぁ、どうして私はいつもこんな扱いなんだろ…』その言葉に、ゲルは答えない。狸は独り言を続ける。『どうして私の想いは、いつも届かないんだろう。こんなにLoveを発しているのに』その言葉に、ゲルは答えない。『どうして、――?』狸の言葉が途中で止まった。視線の先、

2010-12-15 00:30:35
だいけ @daike0000

「たぬきしゃんー」小坊主だ。その小坊主を抱いているのは「うん、ほら、タヌキしゃんは?タヌキしゃんはー?って連呼するからさぁ」困り顔で、小坊主を抱いた姐御と、そして最後の一人、「朝の二代の恨み、まだ晴らしてなかった」薙刀にも似た、長い獲物を持った、○○(検閲)がポニテを揺らしていた

2010-12-15 00:38:20
だいけ @daike0000

『朝のって、それ、絶対逆恨みじゃないですかー!』ゲル状の中から抗議の声を上げる狸に、○○さんは薙刀を叩き込む。良い音がした。小坊主も目を輝かせて、風呂桶を手に「たぬきしゃん!」ぽかぽかとタイミングを合わせる。「あー、こりゃどーするか。楽しそうだけど、もう良い子は寝る時間だしなぁ」

2010-12-15 00:42:24
だいけ @daike0000

ちなみに私から言わせて貰うならば。姐御、昼間にこの温泉に入りに来た時からずーっと、バスタオル一枚身体に巻いたまま、という結構恐ろしい格好なので、そろそろ風邪引くと思うんだけれども。「…あ、大丈夫。ほら、私、○○だから!」(検閲)なお方が太鼓判を押してくれた辺り、安心しますかー

2010-12-15 00:44:33
だいけ @daike0000

「安心できる訳ないでしょうがー。風邪引かせるとか持っての外!全く!」クラスタ1・2を争う常識人のとおりさんが颯爽とやってきて、バスローブを差し出した。「どうぞこれにお着替え下さい。こっちの方がグっと来ること間違いなしです」「…」『たぬきゅーぅ…』いわゆる総スルーというヤツだった

2010-12-15 00:48:11
だいけ @daike0000

「ちょっと待ったぁぁぁぁ!クラスタ1の常識人だとぉぉぉ!?そんな投票した訳でもないのに、よくそんなことが言えるなぁ、あぁ!?」「…常識人ぶってる人、ならやったよね、たしか」「あの時の1位って誰だったっけ…」「たぬきしゃーん」会話は、成り立っているようで、だがそんなことはなかった

2010-12-15 00:53:11
だいけ @daike0000

「いちおう質問するけど、アレ、誰だと思う?」「私もちょっと分からないなぁ。とりあえず、この薙刀で?」「あ、そいうのは、女の子としてはどうかな。…いいか、やっちゃえ」『…た、たぬきゅーっ!』攻撃の矛先が外に移り、狸は控えめな歓喜の声。だが風呂桶片手の小坊主が、「たったぬきしゃんー」

2010-12-15 00:56:52